こんにちは
「雨水のシミュレーション」とのことで、具体的にどういった結果を望まれているかにも
よるかと思いますが、 QGIS だけでも地形の傾斜方向 (aspect) 、傾斜量 (slope) の算出や
標高を色別にすることにより凹地地形などを可視化することができます。
もう一歩踏み込んだ水文解析ですと、 QGIS から機能の呼び出しが可能な GRASS GIS や
SAGA GIS が得意としています。ただし SAGA GIS は最近の Windows 版ではインストール時に
同梱されなくなりましたが別途 SAGA GIS 本体をインストールし、 QGIS プラグインの
Processing Saga NextGen Provider プラグインを導入することで従来のように
呼び出すことができます。
ただし GRASS GIS も SAGA GIS も QGIS からの利用はファイルパスなどの要因で
あまり安定しておらず処理が失敗することがあります。
そういった場合は GRASS GIS や SAGA GIS をそれぞれ直接起動して実行すると安定します。
(操作性は QGIS と異なるため最初戸惑うかもしれませんが)
このほか、たとえば時間 20mm の強雨が降り続いたとき、30分後の時点に、どのような
水の流れになっているかというレベルで結果が欲しい場合は時系列氾濫解析などの手法が
可能な専用ソフトでシミュレーションし、その結果の可視化として GIS を使うといったことは
あるかとも思います。
初期状態の設定によって結果が異なりますが、勢いづいた水流であれば若干の傾斜も
駆け上がったり、あるいは水が進みたい方向が既に湛水してるとそれを避ける方向に流れたりと
いったような解析は、おそらくこの手法でないと難しいと思います。