レンダリングについて。

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POLICE

unread,
Nov 4, 2011, 7:59:29 PM11/4/11
to modo ディスカッショングループ
フォトリアルという観点でのご相談です。

キャッシュを使用したレンダリングについてです。

Hibiさんにmaxwellをすすめられて、試してみたらさすがに結果は
よかったのですが、これまたHibiさんもおっしゃっているように、
時間がかかりすぎるのに困っています。

結局、内蔵のレンダラーでことを進めることになるのですが、
モンテカルロのノイズがとれず、キャッシュで計算させるとまた
のっぺりになってしまい...という最初に戻ってしまいました。

Hibiさんに教えていただいた現実的な方法、つまり直接光はおそらく
キャッシュ外だろうという予測からのエリアライト使用という方法で、
かなりコマを進めることが出来ました。ありがとうございます。

イルミゴンを不使用とすることで、かなり早く、リアルに結果を出せました。


が、今度はうつりこみと反射の挙動が現実や経験則(カメラマン)から大きく違い、
また自分が理想とするフォトリアルから、一歩さがってしまいました。

コンスタントに結果を出すことを前提とすると、キャッシュなしの
レンダリングは、無理があります。でも、のっぺり。すべての
シーンをmaxwellで結果を出すのも、時間も能力も、たりません。


このような状況から抜け出すには、まず何を見て、何をどうすればよいのか、
お助けください。

よろしくお願いします。

hibi

unread,
Nov 5, 2011, 4:25:33 AM11/5/11
to modo ディスカッショングループ
こんにちは。

のっぺりというのは、レンダリング画像がねむいということでしょうか?

主な理由としては、3つほどあります。
1、イラディアンスキャッシュの問題。
これは何度か申し上げていますが、計算を間引いて補間していますので、細かいディテールはボケてしまいます。
対処法は、出来るだけエリアライトなどの直接光でディテールを出すように心がける。
目安としては、グローバルイルミネーションをオフにした状態でまずまず見れる状態にライティングする。(まずまずというのは曖昧な表現ですみませ
ん。)
レンダーアウトプットでIC位置とIC値を追加して、イラディアンスキャッシュの状態を確認する。
IC値がイラディアンスキャッシュの計算結果です。この画像を補間して間接光としていますので、あまり粗い画像だとやはりのっぺりします。
IC位置とIC値の状態を確認して、イラディアンスキャッシュの調整をします。

2、リニアワークフロー(出力ガンマ2.2)の問題。
これについては、先日の東京勉強会で詳しく解説しましたが、リニアワークフローでレンダリングすると必ずねむいのっぺりした画像になります。
リニアワークフローは、物理的に正しいものではなく、ライトの減衰をごまかすための苦肉の策みたいなものです。
勉強会では、検証しながら解説しましたが実際の適正な出力ガンマ値はもっと低いです。

3、modoのレンダリング自体がのっぺりした傾向にあります。これはレンダリングが速くするためのデメリット的なものだと思います。
また、アンチエイジングもやや粗さが目立ちます。これに関しては、設定を上げるとある程度改善はされますが、解消はしません。
設定を上げすぎるよりは、大きい画像をレンダリングして縮小した方が効果あるように思います。

キャッシュなしのモンテカルロのレンダリングは、外観パースなどだと時間をかければノイズが気にならないれべるまで下げることはできますが、
内観は難しいと思います。(明るく均一なシーンでは、隣り合うピクセル同士の誤差が少ないのでノイズが出にくいわけです。)
Maxwellでも内観でエミッターの多いシーンでは特にノイズが目立ちやすいはずです。
また、modo自体がモンテカルロでレンダリングは出来るのですが、モンテカルロのレンダリングをあまり考慮していないと思うので
モンテカルロに特化した工夫はありません。

「うつりこみと反射の挙動が現実や経験則(カメラマン)から大きく違い」というのは、具体的にはどのような部分でしょうか。
Maxwellは、別格ですが大抵のCGソフトではモンテカルロでもイラディアンスキャッシュでも基本的に結果は同じはずです。
一般的なCGのマテリアルは、これまたウソの固まりのようなものです。特に反射が関係した設定では、注意が必要です。

POLICE

unread,
Nov 5, 2011, 10:14:00 AM11/5/11
to modo ディスカッショングループ
コメントありがとうございます。

勉強会でのご説明どおり、現実的、実践的という意味で、直接光をメインに進めるということで、
これまたググっとよくなったのですが....
ご指摘1のICについてですが、GIをOFFにした状態ですと、みれた画像ではありません。
私の画像、かなりレベル?が低いです。ではまずこれを何とかしてみようと思いますが、
どうしてもエリアライトの数が増えてしまって、絵に流れを感じられない、こう、ライブ感に乏しいというか、
いずれにせよ私のスキルの問題なのですが、現状ではあまりうまくいっていません。

おそらくは、内観(撮影に立ち会われているのですね!)を撮影しているライティングそのままを、再現しようとしていることが
間違いなのだと、勉強会でわかったような気がしました。参考にします。

2のガンマについてですが、私自身、もともと1.0での作業(これはシェーダーツリーチュートリアルビデオでの推奨)なので、
これはこれで問題なのかもしれませんが、現状ではおっしゃるような輝度トーンカーブ的にしまりが悪いということではないようです。
むしろ、かたくて困っています。勉強会のアドバイスどおり、バイアスとしてアンビエント的に環境光を少しあげてはみたのですが、
さらにのっぺりにいってしまいます...

3の経験則ですが、太陽光は色温度が5100Kと9600Kのミックスと、とらえられており、間接成分がシャドーをおこす、
床色をキャンセルする、ということ、さらには、床バウンス光(写真的表現ばかりですいません)の照り返しと拡散成分の色温度の分離、
つまりスペキュラーであればあるほど色温度が高く、シャドーにかけてなだらかに色温度が落ち、ディープシャドーで急激に色温度がさらに落ちる、
というフィルムライクな表現とでも申しましょうか、そんなかんじです。すいません、表現があいまい過ぎるのですが、ようするに
レンズを通したようにならないという意味です。

3については、考察が簡単ではないので、みおくるとしても、1についてですが、乱暴な表現をすれば、ポイントライトや指向性ライトなどの直接光で
「ほぼ」完成させて、最後の塩コショウに間接光で、みたいな感覚でよいのでしょうか。

重ね重ねですが、ICの可視化と直接光ということで、おかげさまでかなりよりよい結果へと導いていただけたこと、感謝です。
なぜに問題が内観だとわかったのかはオドロキですが、プロダクト系だと、また違った概念が必要になるのでしょうね...
CGがウソだとわかったときには、かなりのショックでした。光のシミュレーターだと思い込んでいた(Maxwellなどは別)ことが、
そもそもの間違いですが。それを逆手に取ることが、逆に近道なのだとおっしゃってるような、そんなようなことでしょうか。

とりあえず、GIをなしで研究してみます。ありがとうございました。

hibi

unread,
Nov 6, 2011, 1:13:32 AM11/6/11
to modo ディスカッショングループ
こんにちは。

「GIをOFFにした状態ですと、みれた画像ではありません。」
>これに関して、どれぐらいがみれた画像かと言う基準が難しいと思います。
極端なことを言うと、例えば開口の多い内観では、環境の光源だけでも見れた画像になりますが、
これは、GIをOFFにすると真っ暗です。これではだめです。
開口部にエリアライトをセッティングすれば、GIがOFFでも真っ暗にはなりません。
間接光を使っていないわけですから、当然シーン内には真っ暗な部分もありますが、シーンの状況は一応わかります。
これぐらいをまずまず見える状態と考えています。
あと、真っ暗な部分に重要なディテールがある場合は、直接光を少し足してあげるとか…。

「おそらくは、内観(撮影に立ち会われているのですね!)を撮影しているライティングそのままを、再現しようとしていることが
間違いなのだと、勉強会でわかったような気がしました。参考にします。 」
>考え方は撮影のライティングでいいと思います。僕も撮影の場合のライティングをまず頭に思い浮かべます。
しかし、悲しいことにCGはフェイクなのでそのままでは、撮影と同じような結果が出ないわけです。
ですから、撮影の場合のこのライティングと同じような効果をCGで出すならと言うように頭の中で変換しなければいけないわけです。
でも、CGの場合のメリットもたくさんあります。実際にはライトを置けないような場所にもCGなら簡単です。
実際にはブームスタンドを駆使してもライトを入れることができないような場合でもCGなら空中に浮くわけですから…。

「もともと1.0での作業(これはシェーダーツリーチュートリアルビデオでの推奨)なので、
これはこれで問題なのかもしれませんが…」
>1.0なら確かにねむいということはないと思います。もしねむいようであればマテリアルもしくはライティング方法に問題があるわけです。
おっしゃるようにかたいというかきつい傾向になると思います。
1.0の場合は、基本的にエリアライトなどのフォールオフは「距離の逆数」にするわけですが、きついと感じるのであれば、1.0から0.2刻みぐらいで
ガンマ値を上げてみてはどうでしょうか?状況にもよりますが、1.2ぐらいでもだいぶん楽だと思います。

床の反射の件は、これは難しい問題だと思います。
これは、マテリアルの不正確さとレンダリングの不正解さの両方で写真のようにはならないです。
説明しだすととても長くなってしまうので、書けないですが結果的にはフェイクを使って見た目で合わすしかないですね。
例として、フローリングの場合でも表面のコーティングをマテリアルもレンダリングも考慮しないでしょ。

「3については、考察が簡単ではないので、みおくるとしても、1についてですが、乱暴な表現をすれば、ポイントライトや指向性ライトなどの直接光で
「ほぼ」完成させて、最後の塩コショウに間接光で、みたいな感覚でよいのでしょうか。 」
>ん~ん、だいたいそうですかね。
ただし、撮影でもなまのライトを使うことはあまりなくてほとんどはトレペやディフュザー越しにライティングするので、CGでも使うライトは
ほとんどがエリアライトになると思います。

まぁ、CGソフトはイラスト作成ソフトなので、物理的にどうのこうのというような数字合わせのような理屈は、
あまり信用しないほうがいいかも知れませんね。
ですから、僕が解説する時は必ず目で見て感じてもらうようにしています。
やはり、自分の眼を信じることと、徹底的に写真と比較することが大切じゃないでしょうか。

POLICE

unread,
Nov 6, 2011, 3:38:14 AM11/6/11
to modo ディスカッショングループ
書き込み、ありがとうございます!

なんとなく、方向だけは向くことができたように思います。
いままでは、間逆でしたから....フェイクということを、あまり理解していなかった、と思います。
トライアンドエラーのルールが、実際の撮影になっていましたので、悪いほうにハマっていました。
さらに自分の感覚でしっくりくるのがエリアライトのみというのが、またうしろめたく(?)て、ほかに
解答があるはずだと思い込んでいました。

結局は、目視(あたりまえですね)で、そのフェイクを柔軟に適材適所で使い分けることが、重要なことだと
いうことですね。まあ、ごくフツーな考えですよね...至極あたりまえの。
バイアスとして、まず、ガンマ、そして環境光、さらにライト追加、だめおしでわずかなマテリアル自己発光...
みたいなカンジでしょうか?
それでリアルに見えるように、各部分を細かく調整する...

この方向で、なにかの糸口が見えた気がしますが、マクロとミクロ、その「森」の質感はよかったとして、
「木」の質感は、マテリアルを高解像度にしてみることで、よくなったりするものでしょうか。
イメージシンスなどを購入して、自分で作成することは、マストなのでしょうか。
レンズをワイドにしたときに、近距離にはマテリアルが近くなってきます。そこがなんか、まだのっぺりなかんじです。
なんか、こう、ファジーさがないというか...またごめんなさい、あいまいな表現で。
ランダム性がないというか。
勘違いかもしれませんが、キャッシュで帳消しになっているのであれば、なにかうまい方法があったりするものなのでしょうか...

とりあえず、ご教授どおりに粘ってみます。

ありがとうございました。

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