引用されているヨーゼフ・ボイスと、古橋 悌二さんの
テキストは、ぐっときます。
*
●アートの社会的有用性 シンポジウム ●
~自由を過信することなく、自由を考え、社会と繋がる方法論~
日 時:2012年1月22日(日)12:30~
会 場:京都国際マンガミュージアム1階多目的映像ホール
主 催:京都精華大学情報館ほか
企画協力:山田創平(京都精華大学)
参加料:無料(ただし、マンガミュージアム入場料 は必要
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「社会を方向づけられないアートは、それゆえ社会の核心にある
問題を洞察することもできず、結局資本の問題にインパクトを与えられない。
そのようなものはアートではない」
ヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys)、1985年。
*
「みんなと一緒に見ることができる夢というのは結局、
“リアリティ”ということなのです。」
古橋 悌二(Furuhashi Teiji)
*
本シンポジウムはアートと社会との関係、とりわけ「アートが社会にもたらすイ
ンパ
クト」と、それによる「社会の変化」をテーマとしています。もとより芸術表現
は
社会と無縁ではあり得ません。アーティストが表現を試みる時、その営為がいか
に
個人的なものであれ、作品はすでに一つの例外もなく社会と関わっていると言え
ます。
しかしそのようなアーティストと社会の関係は、とりわけ日本国内において、こ
れまで
あまり議論されてきませんでした。そのような状況をふまえ、本シンポジウムで
は、
社会への積極的な介入を試みてきた/あるいは現在試みているアーティストの試
みを
紹介しつつ、アートと社会との関係、アートが新しい社会を構想する可能性を見
定めて
ゆきたいと考えます。
開催概要
日 時:2012年1月22日(日)12:30~
会 場:京都国際マンガミュージアム1階多目的映像ホール
主 催:京都精華大学情報館
京都国際マンガミュージアム
京都精華大学国際マンガ研究センター(IMRC)
企画協力:山田創平(京都精華大学)
参加料:無料(ただし、マンガミュージアム入場料
大人800円 / 中・高生300円 / 小学生100円 は必要)
申込み:不要
定員:250名(先着)
問い合わせ:京都精華大学情報館メディアセンター(075‐702-5140)
プログラム
オープニング
12:30~開場
12:45~オープニングリマーク
:八巻真哉(京都精華大学情報館メディアセンター)
第一部 13:00~(120分)
「ヨーゼフ・ボイスの社会彫刻から創造的資本論へ」
アートの社会的有用性という21世紀的課題に実践的に立ち向かうために、ヨーゼ
フ・ボイスの社会彫刻概念を美学、熱学彫刻、医療の三方向から融解させ、凝固
し硬冷化した近代的芸術概念そのものを乗り越えるとともに、創造的資本論とし
ての再構築を試みます。
パネリスト
:小田部 胤久(東京大学文学部教授)
:穂積 恒 (医療法人惇慧会理事長)
:若江 漢字 (現代美術家)
コーディネーター
:山本 和弘 (美術評論家/栃木県立美術館シニア・キュレーター)
第二部 15:30~(120分)
「東日本大震災の後、アートはいかに可能か?」
東日本大震災は、東北地方を中心に大きな被害を与え、私たちの世界に対する認
識を一変させました。余震は相変わらず続いており、福島原発事故はいまだに終
わりが見えない状況です。このような状況で、アートの社会的な意味や、アーテ
ィストの役割が強く問い直されています。
本企画は、こうした状況の中でいち早く独自の取り組みを見せてきたアーティス
ト、ミュージシャンをお招きして、今アートに何ができるのか、アーティストは
どのような存在なのかを議論しようという試みです。
パネリスト
:大友良英(音楽家)
:小田マサノリ(イルコモンズ)
:村上タカシ(美術家/一般社団法人MMIX Lab代表)
コーディネーター
:毛利 嘉孝(東京藝術大学准教授/社会学者)
プロフィール
小田部胤久/東京大学文学部教授
1958年東京生まれ。18世紀中葉の啓蒙主義から19世紀初頭のロマン主義にかけて
の主にドイツ語圏の美学理論を研究対象とする。なぜ学問としての「美学」が18
世紀中葉に成立したのか、という問いを、近代的「芸術」概念の誕生とのかかわ
りにおいて探求するとともに、最近は、美学をその語源に即して「感性論」とし
て捉えることの可能性にも関心を寄せ、美学史の書き換えを図っている。主な著
書に『象徴の美学』、『芸術の逆説――近代美学の成立』、『芸術の条件――近
代美学の境界』、『西洋美学史』『木村素衞――「表現愛」の美学』など。
穂積恒/医療法人惇慧会理事長
1953年生まれの59歳。医学博士。医療法人惇慧会理事長。アートコレクターであ
った父の影響を受けアートに深い関心を寄せるようになる。特に1994年の信濃美
術館での草間彌生展で作品に溢れるエネルギーと表現力の巧みさに感動し、以後
一貫して草間作品の収集を続ける。また1993年ミラノで偶然観たボイス展で知的
で理性的な作品に触れ、アートの持つ社会性に感銘し、ボイス作品の収集にも力
を入れるようになった。最近は美術作品の収集のみにとどまらず、アートを用い
た医療・福祉施設の療養環境の改善や地域の文化向上にも情熱を燃やし、所有す
る施設で各種のアートプロジェクトを積極的に展開している。アートを単に鑑賞
する対象として捉えるのみではなく、人と人とのコミュニケーションの促進や地
域活性化のツールとしての活用を追及している。
若江漢字/現代美術家
1994年、横須賀市に生まれる。横須賀高校・夜間部と東京の日本デザインスクー
ルに同時に通学。1960年代後半より写真・版画作品を現代展その他に出品。70年
代初めより写真作品が評価され1973年にサンパウロ・ビエンナーレ日本代表に選
ばれる。1975年、ドイツのギャラリーmの個展を機に一年間ドイツ・オランダに
滞在する。この間ドイツを中心とした美術館でヨゼフ・ボイスの作品に触れる。
1982年から一年間文化庁在外研修員としてドイツ・ブッパタール総合性大学に学
ぶ。その折偶然が重なりヨゼフ・ボイスの知遇を得、数回アトリエを訪ねインタ
ビューや、ボイスから直接足型を取る。ボイスに間近に接し非常に感銘を受ける
。帰国後、アトリエ誌に「ボイス・ノート」を一年間連載する。ボイスに出会い
芸術家の社会的責務を自覚し、1994年自宅敷地内にカスヤの森現代美術館を開設
、現在までに常設展と平行し200以上の企画展を開催する。1994年神奈川県立近代
美術館・国際芸術センター青森、2008年ケルン・クンストフォルム、2011年横須
賀美術館で個展開催。
山本和弘/美術評論家/栃木県立美術館シニア・キュレーター
1958年山形県生まれ、東北大学卒。1985年より栃木県立美術館学芸員。主な展覧
会企画:「現代美術になった写真」(1987)、「冬のメルヘン」(1993)など。
主要論文:「厚生芸術の萌芽的研究」(2011), 「ヨーゼフ・ボイス研究―《黒
板》(東京藝術大学)」(東北芸工大紀要、2008)、「ヨーゼフ・ボイスと宮沢
賢治―〈芸術の東北〉研究序説」同大紀要(2007)など。主な著書:『ヨーゼフ
・ボイスよみがえる革命』(共著:フィルムアート社、2009)、 『現代美術辞典
』(共著:美術出版社、1993)など。主な訳書:ハイナー・シュタッヘルハウス
『評伝ヨーゼフ・ボイス』(美術出版社、 1994)、『なぜアーティストは貧乏な
のか』(グラムブックス、2007)、など。
大友良英/音楽家
1959年横浜生まれ。十代を福島市で過ごす。常に同時進行かつインディペンデン
トに多種多様な作品をつくり続け、その活動範囲は世界中におよぶ。映画音楽家
としても数多くの映像作品の音楽を手がけ、その数は60作品を超える。近年は「
アンサンブルズ」の名のもと様々な人たちとのコラボレーションを軸に展示する
音楽作品や特殊形態のコンサートを手がける。震災後は福島と東京を行き来しプ
ロジェクトFUKUSHIMA ! を立ち上げ奔走中。
著書に『MUSICS』(岩波書店)、『大友良英のJAMJAM日記』(河出書房)、『EN
SEMBLES』(月曜社)『クロニクルFUKUSHIMA』(青土社)等がある。
小田マサノリ/イルコモンズ
1966年福岡生まれ、元・現代美術家、文化人類学者、メディア・アクティヴィス
ト、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所特任研究員、多摩美術大学
芸術学部非常勤講師、中央大学文学部兼任講師。近著「J25ヴィデオムーヴィーロ
グ」(『現代思想』2011年4月臨時増刊号)、「実存的ステンシル主義者の報復とフ
ァンタジー」(『ユリイカ』2011年8月号)、最近の展示「アトミックサイト」展(
現代美術製作所、2011)。著述多数、著書なし。ブログ「イルコモンズのふた」
http://illcomm.exblog.jp/「文化人類学解放講座」http://illcommonz.exblog.jp/
村上タカシ/美術家・一般社団法人MMIX Lab代表 http://mmix.org
1986年より畳やお米を使ったインスタレーション作品など美術家として東京で活
動を開始。国内外の展覧会やアートプロジェクトに参加。これまでの作品として
は、「GreenCircle」「アーツ・センター構想」「TANABATA列車」など。また東京
杉並区で1994・96年のIZUMIWAKU project「学校美術館構想」展や2003年より仙台
でT.ORG「観光とアート」展など数々の学校やまちを使ったアートプロジェクトを
企画実施。3.11以降は「のこすプロジェクト」として3.11メモリアルプロジェク
トや「しめすプロジェクト」として桜3.11などを展開中。
毛利嘉孝/東京藝術大学准教授/社会学者
1963年長崎県生まれ京都大学卒業。ロンドン大学ゴールドスミスカレッジでMA(
メディア&コミュニケーションズ)とPhD(社会学)を取得。専門は社会学・文化
研究。特に音楽や現代美術、メディアなど現代文化と都市空間の編成や社会運動
をテーマに批評活動を行っている。主著に『ストリートの思想:転換期としての
1990年代』(NHK出版)、『はじめてのDiY:何でもお金で買えると思うな
よ!』(ブルース・インターアクションズ)、『文化=政治:グローバリゼーシ
ョン時代の空間の叛乱』(月曜社)、『ポピュラー音楽と資本主義』(せりか書
房)、共著に『カルチュラル・スタディーズ入門』、『実践カルチュラル・スタ
ディーズ』(ともにちくま新書)編書に『日式韓流:『冬のソナタ』と日韓大衆
文化の現在』(せりか書房)、翻訳にジェイムズ・クリフォード『ルーツ』、ポ
ール・ギルロイ『ブラック・アトランティック』(ともに月曜社)など。NPO法人
アート・インスチチュート北九州(AIK)理事、Inter-Asia Cultural Studies誌
(Routledge)編集委員。
八巻真哉/京都精華大学情報館メディアセンター
京都精華大学情報館メディアセンターに所属し、展覧会や講演会、ワークショッ
プ等の企画を行っている。2007年「古橋悌二・1 2 年目のメッセージ - How are
you ? - 」と題し、ダムタイプ作品「S / N」の上映会や講演会、H I V / エイズ
ポスター展を企画する。2009年よりキングストン大学(ロンドン)との共同研究プ
ロジェクトを開始。このプロジェクトは「介入の芸術」の可能性を検証するために
2010年までの二年間にわたり、芸術や人文学に携わるさまざまな人々が領域を横
断して展開する。2009年1月「S/Nについて、語られなかったこと」、11月「Love so
ng for the future」と題し、公開シンポジウムを開催。2010年9月には「LIFE wi
th ART―受けとめ、そして、渡す人―」展開催(京都精華大学ギャラリーフロー
ル)、10月には東京都写真美術館にて開催の「ラヴズ・ボディ―生と性を巡る表
現」展にて論文発表。2011年度は「アートの社会的有用性」をテーマに本シンポ
ジウムを企画実施。
問い合わせ
京都精華大学情報館メディアセンター
電話:(075) 702-5140