NiciraのトンネリングSTTの評価

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Junichi Niino

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Mar 11, 2012, 3:16:30 AM3/11/12
to sdns...@googlegroups.com
Publickeyの新野です。みなさまはじめまして。

つい最近このMLを読み始めまして、勉強させていただこうと思ってます。よろ
しくおねがいします。

で、過去ログを拝見したところ、トンネリングのパフォーマンスの課題について
話題がありまして、僕も気になっていたのですが、金曜日に興味深いお話を
うかがったのでシェアさせていただこうかと(いつかブログにも書こうと思って
いるのですが)。

金曜日に「クラウドごった煮#5」がありました。参加された方もいらっしゃるかも
しれません。ここで、さくらインターネット研究所の大久保さんが、Niciraのトン
ネル技術のSTTを評価した話をされていました。

大久保さん曰く「これでL2スイッチを使わないVLANの時代が来た!」だそうです。

STTでは、Open vSwitchはジャンボフレームを吐くけれども、それを小さく分割す
る処理はNICにオフロードできるそうです。で、それをやると全体のオーバーヘッド
がすごく小さくなるそうです。

さくらインターネットさんはデータセンター内はInfinibandで構築することを想定し
ているので、L2スイッチのVLANはもう使わず、Open vSwitch+STTでVLAN作る
メドがついた、みたいなことを(ここはあとで立ち話で聞いたのですが)おっしゃってま
した。

STT、よさそうですね(僕は決してNiciraさんの回し者ではありませんが)。標準化への
動きもあるそうで。

新野淳一


D.N.

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Mar 11, 2012, 6:19:38 AM3/11/12
to sdns...@googlegroups.com
新野様


はじめまして。中嶋ともうします。

ごった煮の情報有難う御座います。

私はRFCドラフトだけ目を通していました。http://datatracker.ietf.org/doc/draft-davie-stt/

>STTでは、Open vSwitchはジャンボフレームを吐くけれども、それを小さく分割す
>る処理はNICにオフロードできるそうです。で、それをやると全体のオーバーヘッド
>がすごく小さくなるそうです。
STTのRFCドラフトの「2.1. Segmentation Offload」だと思います。

STTは「TCP」っぽく振る舞うようで、ハードウェアへのオフロードに既存の技術を
流用しているのが面白いところだと思います。
NICのTCP segmentation offload 機能で分割をオフロードして、large receive offload
機能で結合のオフロードをするようです。

>さくらインターネットさんはデータセンター内はInfinibandで構築することを想定し
>ているので、L2スイッチのVLANはもう使わず、Open vSwitch+STTでVLAN作る
>メドがついた、みたいなことを(ここはあとで立ち話で聞いたのですが)おっしゃってま
>した。
先進的すぎて凄まじいですね。
もともとOpen vSwitchにはGREカプセル化の機能が実装されていすので、その部分を
STTに変更するだけでSTTの利用ができそうです。



2012年3月11日16:16 Junichi Niino <jni...@gmail.com>:

Kazuhiro MIYASHITA

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Mar 11, 2012, 7:49:23 AM3/11/12
to ネットワークを自由に #sdnstudy
新野様、中嶋様、各位

宮下です。
はじめまして。大変貴重な情報ありがとうございます。

> 大久保さん曰く「これでL2スイッチを使わないVLANの時代が来た!」だそうです。

niciraやmidokuraの製品はL2をL3でカプセリングするため、
既存のスイッチや、Infinibandとも相性が良いと思います。
確かに、NVP+Infiniband環境だと物理レイヤへのVLAN設定が不要になりそうですね。

だた、色々と課題はありそうです。

niciraのような製品はVMのアクセススイッチ(=OpenVswitch)のみを
制御するので、物理スイッチ間のL2接続性をどう扱っていくのかについて
です。
先日、第3回クラウドネットワーク研究会で、日商エレクトロニクスの方が、
仮想スイッチレイヤはNVPで、物理レイヤはTRILLという組み合わせが
GOODなんだよという事を言っていたと思います。
このことは、仮想レイヤと物理レイヤの技術の組み合わせが色々と出てくることを
示唆していると思います。
では、仮想と物理のレイヤをまとめて管理できるのが、SDNやネットワーク仮想化の
利点であると言った時に、NVPやTRILLをまとめて管理できる
ネットワークのオーケストレーションとも言える製品が未だ出てきていない
というのが、課題の1つ目だと思います。

一方、NECのPF6800やNTTデータのHinemos OpenFlowオプションは
OpenFlowを仮想と物理のレイヤに適用することで、一貫した管理を
実現できていると思いますが、扱えるフロー数が現実の大規模DCの
要件と合わないという課題もあります。

今、SDNやネットワークの仮想化まわりは群雄割拠の時代を迎えていると
思います。東京エレクトロンデバイスの「最新データセンターネットワーク
- Nicira徹底解説セミナー」に参加するので、色々情報収集してきたい
と思います。結果は、本MLでシェアします。

以上です。

Junichi Niino

unread,
Mar 11, 2012, 10:29:08 AM3/11/12
to sdns...@googlegroups.com

宮下さん、中嶋さん、コメントありがとうございます。新野です。

>もともとOpen vSwitchにはGREカプセル化の機能が実装されていすので、その部分を
>STTに変更するだけでSTTの利用ができそうです。

はい。Nicira製品版のOpen vSwitchにはSTTがはいってるそうです。それがOSS版と
製品版の違いみたいですね。

>利点であると言った時に、NVPやTRILLをまとめて管理できる 
>ネットワークのオーケストレーションとも言える製品が未だ出てきていない  

おっしゃるとおり、ファブリックと仮想化ネットワークをまとめて管理するところは
これからですね。ここも各社どう取り組んでくるのか注目です。
また、Niciraのようなオーバレイ型と、NECやNTTデータのようなホップバイホップ型が
それぞれどう市場に受け入れられるのかにも注目してます。

あと、この分野でのマイクロソフトの動きが全然見えないので、これからどう出てくるのか、
気になってます。

>東京エレクトロンデバイスの「最新データセンターネットワーク 
>- Nicira徹底解説セミナー」に参加するので、色々情報収集してきたい 
>と思います。結果は、本MLでシェアします。  

今度の金曜日のですよね。私も参加します(・ω・)ノ 。
というか、実は1コマ目の講演を依頼されていて、ざくっといまのデータセンター周りのテク
ノロジー(10GbE、FCoE、ファブリック、仮想ネットワーク/OpenFlow/SDNあたり)について
概観する、というお話を30分ほどさせていただくことになってます。今日、スライドを作ってま
した。もうすぐ完成です。

私のあとのセッションでNiciraの進藤さんが詳しく話してくれると思うので、技術的詳細は
そこで期待ですね。

にいの

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