三木です。
“Future Money “ James Robertson
英国政府官僚でもあった人なので、非常に簡潔で具体的な提案に満ちた良書でした。
以下簡単にその内容を要約します。
その始まりから現在まで、マネーシステムの隠された目的は
1できるだけ多くの富を貧しく弱い者、国から、より豊かで強い者、国へ移す
2神秘性、神話、そして交換の技術的トリックを使ってこのことを隠す
3互いに競い合う国家の技術的、経済的、軍事的力を発展させる
4そのために地球上の資源を最大限搾取する
このマネーシステムがいまや人類の種としての生存を脅かしている
それ故に地域マネー、国内マネー、国際マネーという3つのマネーシステムの改革が必要である
国内マネーの改革
政府が3つの点においてマネーシステムの中心になる
1国内マネーの供給をどのように作るか
2何に課税し、何に課税しないか
3何に公的資金を使い、何に使わないか
この3点によってマネーの流れが決まり、経済活動に影響を与える
1マネー供給の改革
商業銀行が私的利益のために「信用創造」という名で利子付きの貸出としてマネー供給している現状を改め、中央銀行が公共のために無利子のマネーを供給する
(イギリスでは現在流通しているマネーの97%は商業銀行が利子付きの貸出金として供給したもの
2税の改革
所得、利益など個人、企業などが自ら生み出した富に課税することを止めて、個人、企業などが土地や環境など公共の資源から個人的に得た富に対して課税する
タックスヘブンなど富裕層、大企業などの税金逃れを止める
3公的支出の改革
公的補助金、公的福祉予算などを減らし、その資金を直接市民にベイシックインカムとして支出する
国際マネーの改革
国内マネーの改革と同じ方向性になる
1現在のアメリカドルを国際通貨として使うことから、純粋な国際通貨を作る
2国際的な資源(漁業、海底採掘、航路、空路、宇宙、電波帯域等)を使って個人的な利益を得ている活動に課税したり、地球環境を害している活動に罰金を課し、国際的収入を作る
3その収入を国際的な公的目的に使う
国連その他国際機関、国際活動の資金にしたり、各国に一人当たりいくらという形で支払う
地域マネーの改革
これからは自立的な地域経済の再生が必須であり、そのためには地方自治体が積極的役割を果たす必要がある
と同時に独立した地域通貨や信用組合が自由に参加できることが必要
以上が簡単な要約ですが、英語を読める方には、是非、実際に読まれることを勧めます。
著者は最後に書いています。
アントニオ・グラムシの獄中ノートの中の言葉、知的悲観主義と意志的楽観主義を引用しながら、改革に対する障害と必要な変化の圧倒されるような巨大さと認識しなければならないし、それにもかかわらず改革が起きるために必要なことをしなければならない、と。
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