ラエルサイエンスニュース 77aH 9・10月号
おおやまてつや
1 生命科学
1.2 – 脂肪組織と脳を結ぶこれまで明らかになっていなかったメッセンジャーが、体内のエネルギーを良好に保つのに役立っています。脂肪組織を支配する感覚ニューロンは、交感神経系のブレーキ役として脂肪を調節しています。一方、交感神経ニューロンは、脂肪燃焼と褐色脂肪の生成を活性化するために必要です。
Scripps Research scientists eavesdrop on communication between fat and brain | Scripps Research
1.3 – スコットランドの少女は、パーキンソン病の匂いを嗅ぎ分けることができます。彼女は、亡くなった夫がパーキンソン病と診断される12年前に、体臭が変わっていることに気づいていました。この病気は、皮脂-皮膚の皮脂腺から分泌される脂質膜-の化学変化を誘発し、罹患者ではその分泌量が増加します。現在の臨床質量分析法と比較して、わずか3分でできる検査法が開発されています。
1.5 – 男性の脳は、同年齢の女性より平均3歳老化しています。男性の脳に存在する灰白質の質量は、原因不明のまま女性よりも年齢とともに急速に減少します。
Persistent metabolic youth in the aging female brain | PNAS
1.6 – 研究者らは、蚊が媒介する寄生虫を遺伝子操作するためにCRISPRを用いて、実験的なマラリア・ワクチンを開発しました。蚊が人を刺すと、マラリアは人を病気にすることなく感染させます。
1.7- ケンブリッジ大学の研究者らは、死亡したドナーからの3つの腎臓の血液型を変更し、O型ユニバーサルにしました。亡くなった患者の腎臓に酵素を注入した血液を通すことで、A型とB型に特有のマーカーを取り除き、適合性と拒絶反応の問題を解消しました。
Cambridge researchers change donor kidney blood type
2 物理学
2.1 – 連星系の一部である恒星TOI-1452の周囲に、約100光年離れた太陽系外惑星が発見されました。その大きさと質量は地球よりわずかに大きく、恒星からの距離も液体の水が表面に存在するのに高すぎず低すぎずの温度となっています。地球と同じ岩石質である可能性が高いが、間違いなく大きく異なっており、質量の30%までが水である可能性があります。
2.3 – 中国は、複雑な磁気コイルの配列や高価な遮蔽物を必要としない慣性閉じ込め核融合技術に基づく、世界最大のパルス発電所の建設を計画しています。
3 新技術
4 社会科学
4.1 - 63 歳以上の女性では、軽い身体活動および中程度から活発な身体活動のレベルが高いほど、死亡リスクが低くなります。座位時間が長いほど死亡リスクは高く、これらの関連は長寿の遺伝的素因のレベルと一致します。
4.3 – 激しい認知作業が数時間続くと、脳の外側前頭前野と呼ばれる部分にグルタミン酸などの潜在的に有害な生成物が蓄積されます。これが、より報酬の高い活動に向かわせる調節機構を誘発します。
5 マイトレーヤのコメント付き記事
マイトレーヤのコメント :「親が遺伝子組み換え食品を拒否することがなくなればいいのですが...」