こんにちは
まず大前提として、ラスタデータは画像データのように小さなセルが、長方形状に
並び敷き詰められたデータ構造になっており、任意の形状をとることができません。
そのため、切り取って不必要となったセルに対し、無効フラグを立てることで対応します。
実際にはフラグではなく、当該ラスタとして無効値とみなす NODATA 値の設定と、
各セル値にその NODATA 値が含まれているかどうかで判断します。
プロセシングツールの「ラスタ抽出」ツール内の「マスクレイヤで切り抜く」の
オプションで NODATA 値を指定することができます。
設定する NODATA 値は、そのデータで通常発生しない値にする必要があり、
たとえば標高データだと例えば -9999.0 を設定したりします。
一応、アルファバンドの作成でも見た目上はほぼ同等の結果となりますが、アルファバンドは
切り抜いたセルを 0 としたうえで、別途、透過する領域を示すデータ(バンド)を
付与したものとなります。
このため実データ上の扱いは「無効セルではなく 0 が入った有効セル」となり、ラスタの
セル統計情報や、シンボロジの色グラデーション設定( min/max 値)で不都合がでたり、
切り抜いたラスタを、更に地形分析したりする際に悪影響がでる場合もありますのでご注意ください。
2024年6月26日水曜日 12:50:59 UTC+9 たく: