こんにちは
規則正しく並んだグリッド状のデータに対して、データ構造としての
向き不向きであればラスタ形式が向いています。
ただし、ラスタ形式の制約として1種類の数値情報しか格納できませんが、
複数の種類を保持したい場合は、マルチバンドとして保持することは可能です。
なおラスタ形式を利用する場合、生データ(震度など)を格納する方法と、
色データをマルチバンドで格納する方法があります(一般的な画像形式)。
前者はデータ読み込み側が表示方法を設定する必要があります。
後者はラスタファイル作成時に凡例を決定し、作成する必要があります。
ベクタ形式を使う場合は、不要な属性は削除する、 GeoJSON であれば
座標値の精度(桁数)を減らすなどといった容量削減の工夫のほか、
点データに変換する(表示時に矩形にする)、同一階級でポリゴンを連結し
区分ごとの多角形ポリゴンに変換する。なども可能かと思います。
一方でファイルフォーマット的な話をしますと、 GeoJSON はテキストのため
バイナリ形式を使うことで、容量を小さくすることができます。
またウェブ技術面では、近年、 Cloud Optimized なファイル形式を利用する
方法が広がり始めています。 Cloud Optimized とは、大きな容量を持つデータでも
全データをダウンロードするのではなく、現画面の表示に必要な分だけ
部分的にダウンロードし表示する方法で、スムーズに表示することができる手法です。
ただし、小縮尺(広域表示)のとき、小縮尺に特化したデータを用意しておくか、
小縮尺のときは表示しないようにしておかないと、 Cloud Optimized であっても
結局全データをダウンロードしようとしてしまいます。
主な Cloud Optimized なファイル形式に以下の形式があります。
ラスタ形式
・XYZ タイル
・COG (Cloud Optimized GeoTIFF)
・PMTiles
ベクタ形式
・PBF
・PMTiles
・FlatGeobuf
WebGIS ライブラリにより各形式の対応状況は異なりますので、ご確認ください。
2025年8月17日日曜日 14:26:08 UTC+9 takahashi: