その記事を書いたものです。
この件に限らず、記事に対することは直接コメントする方が望ましいと思います。
(特に、記事の内容そのものがわからないといったケースは)
質問そのものに答えると /path/to/tky2jgd.gsb は tky2jgd.gsb のファイルパスを
記載しているところですので、そこをフルパス(Windows の場合は C:\ から始まるもの)に
設定したということを意味しています。
(また、定義したカスタム投影法は JGD2000 の差をグリッドファイルで埋めた
Tokyo Datum という意味なので、 Tokyo Datum の平面直角座標系との変換でこのように
使用するものではありません。やるとしたら、 tky2jgd.gsb を使用し、かつ平面直角座標系で
投影した EPSG:30167 を代替する座標系を定義する必要があります。)
ただ最近の QGIS では Tokyo ←→ JGD2000 / JGD2000 ←→ JGD2011 に限っていえば、
もっと楽な方法が使えるようになっています。
一旦、 Qiita 記事にあるカスタム投影は忘れ、元から登録されている Tokyo Datum で
レイヤが認識されているか(レイヤプロパティ参照)確認します。
変換処理には、 CRS 変換方法の明示的選択が可能なプロセシングツールの「レイヤの再投影」
をおすすめします。(レイヤのエクスポートではなく)
レイヤの再投影の Advanced Parameters で「 Tokyo to JGD2000 (2) - EPSG:6712 」を選択します。
説明には「"tky2jgd.gsb"が必要」と書かれており、インストールボタンがあります。
このボタンを押下し、「フォルダから tky2jgd.gsb をインストール」を選び、ダウンロードした
tky2jgd.gsb ファイルを指定します。ダウンロードは下記より可能です。
選択したのち QGIS を再起動し、同様の処理を行うことで変換が可能となります。
この手法は、変換手法があらかじめ EPSG に登録されているため使える方法であるため
JGD2000 ≒ WGS84 ですが、 Tokyo ←→ WGS84 では使えません。
JGD2000 を経由するなどしてください。
Tokyo ←→ JGD2011 に関しては「 Tokyo to JGD2011 (1) - EPSG:6714 」が
tky2jgd.gsb と touhokutaiheiyouoki2011.gsb を利用した方法になります。
(「 Tokyo to JGD2011 (2) - EPSG:6740 」は JGD2000 ←→ JGD2011 に相当する
変換処理は含まれていません。)
その他の注意点に関しては以下に記載しておりますが、他の gsb ファイルの
適用に当たっては、やはりカスタム投影法を定義する必要があると思います。
また、変換精度の件ですが、正しく変換されているかは、「測地成果2000導入に
伴う公共測量成果座標変換マニュアル」を参考に国土地理院が提供する TKY2JGD で
計算した座標値で判断してください。
https://psgsv2.gsi.go.jp/koukyou/download/henkan_manual/pdf/henkan_manual.pdfhttps://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/surveycalc/tky2jgd/main.html
これは QGIS 上での表示は、プロジェクト CRS で再投影されて表示されますので、
たとえば下記は変換精度に関わらず重なり、注意が必要となるからです。
プロジェクト CRS : JGD2000 のとき、
「 Tokyo Datum のデータ → JGD2000 で再投影して表示」
「 Tokyo Datum のデータ → JGD2000 で再投影したものに保存し、
その JGD2000 のデータを JGD2000 で表示(再投影不要)」