zi'ei: ZIhEI; 事象段階が直前のZAhOによって示される参照範囲の境界から近いことを示す。
zu'ei: ZIhEI; 事象段階が直前のZAhOによって示される参照範囲の境界から離れていることを示す。
peg的には、
interval-property <- number ROI-clause NAI-clause? / TAhE-clause NAI-clause? / ZAhO-clause NAI-clause? ZIhEI-clause?
となるかと思います。
mi ba'o zi'ei citka / ほんのついさっき食べたところだ。
mi ba'o zu'ei citka / とっくの昔に食べてしまった。
do pu'o zi'ei mo'u finti lo pixra / 君は今にも絵を描き終えそうだ。
do pu'o zu'ei mo'u finti lo pixra / 君は絵を描き終えるまでまだかかる。
このcmavoの威力は、自然言語では時制と相のハイブリッド表現でしか表せないことを、相のみで表せることです。上の例文はすべて「現在形」だと思ってくれれば。
「参照範囲の境界」とは、pu'o でいうところの co'a点、 ba'o でいうところの co'u点です。絵を描くと、
pu'o: ----|
ba'o: |----
の "|" の部分です。ZIhEIはもっぱら {pu'o}, {ba'o} での使用を目的としているので、それら以外での意味がこのままではきちんと定まりませんので、以下で詳述。
まずは{ca'o}ですが、これは、参照範囲の境界が2つあります。
ca'o: ... |----------| ...
この場合はどちらの境界から近いのかは不定であることにします。
そのため、{ca'o zi'ei}「始まったばかりか終わる直前だ」はあまり使えないかもしれませんが、{ca'o zu'ei}はきっと「真っ最中だ」という意味で使えるかと思います。
次に点的アスペクト {co'a}{co'u}{mo'u}などですが、これらはそもそも参照「範囲」がなさそうです。しかしながら、「ゼロ距離」の概念をロジバンはよく使うのでそれをここでも適用します。つまり、
{co'a}: ...--|--......
{co'u}: ......--|--
と、その瞬間的相にも少しの段階範囲があるとみなします。これらは{cazi}と{cazu}がそこまで大きく意味が変わらないのと同様、{zi'ei}と{zu'ei}でそこまで大きく意味が変わらない語群です。
事象線と時間軸を対応させてみると、
pu(ba) zi ≡ pu'o(ba'o) zi'ei
pu(ba) zu ≡ pu'o(ba'o) zu'ei
pu(ba) za ≡ pu'o(ba'o)
となります。
…という語を考えたのですが、i'epei?
というのと、英語でどう定義文を書こうかを悩んでいます…。