デアゴスティーニ編集部 野田さま
国交省・渡部です。
『週刊 日本の島』全国創刊おめでとうございます。
ぜひとも野田さんの方からも、離島課や離島センターにもお知らせください。
また、
農水省の地下書店などがそうですが、書店員さんの裁量で
常設の「離島コーナー」がある書店さんも各地にあると思いますので、
そのような「島マニア」「島出身」の書店員さんがおられる書店さんに
うまくリーチして、あの青い海のPOPなどが展示されると良いなあ、と思います。
私も先月末の出張で、奄美大島を、
空港のある北から、加計呂間島が見える南端まで縦断してまいりました。
コロナ下の期間とはいえ、往復の飛行機も宿泊施設もほぼ満員で、
ホテルに泊まれず、学生時代のようにゲストハウスにごろ寝でした。
日本の離島は、(主に、国の輪郭としての国境離島が中心ではありましたが)
中教審の議論で何度も重点的にとりあげられていましたし、
「地理」「歴史」「文化」の3つの軸を一体的に取り上げる編集方針は、
2022年からの新課程の方向にも一致するものと思います。
国連海洋法条約 第121条第1項では
「島とは,自然に形成された陸地であって,水に囲まれ,高潮時においても水面上にあるものをいう」
ということなので、「日本国」自体が、日本「本土島」を含めて「島のあつまり」です。
https://www1.doshisha.ac.jp/~karai/intlaw/docs/unclos2.htm
ちょうどTBS系では、令和版『日本沈没』が最終回となり、無事に日本も沈没しそうですが、
その豊かさと危うさとを、改めて子どもたちにもオトナたちにも再確認いただく
きっかけや教材になればと期待するものです。
その意味でも、小・中・高の地理の教科書でも、ちゃんと
「日本本州島」「北海道島」「九州島」「四国島」と言ってほしいなあ、と常々感じています。
日本の島は、地球さんの気まぐれなプレート間の圧力場のおかげで「たまたま動的に浮かんでるだけ」ですし。
本州島以外の島々の個性を見ることで、翻って、日本や地球全体の「持続可能性」
=「だれか」じゃなくて、「だれも」がその有限性や危うさ・かけがえの無い大事さに
気づいてくれればなあと、大いに期待する次第です。
わたくしごとですが、先週は、国東半島(大分県)に行ってまいりました。
「昭和の町」や棚田保全の現場を見つつ、九州最古の木造建築の横の僧坊の旅館で、
国東半島一周の各地のお寺さんの存続の危機や、それに対抗すべく折からの
若い女性の御朱印ブームなどを背景に、神仏習合の六坊満山文化の押し上げや
ネットワーク化などを考える若住職さんのお話を伺ってきました。
デアゴスティーニさんには、「日本の島」の成功の後には、
ぜひとも、「日本の岬・半島」についても企画化を期待申し上げたいと思います。
私の座席の隣が、半島振興室長なので、いつでもご紹介いたします(笑)。
総理の挨拶にありましたとおり、
人口減少・超高齢社会の2030年の日本が生き残るには、
誰もが、この日本という「島」のポテンシャルを理解し自覚し、
この「島」で、銀⇒お蚕様⇒電機・自動車に次ぐ、何で外貨を稼ぐのか
について、全員で考えて・全員で実行していく必要があります。
なので、まずはこの日本という「島」を知ることから始めよう、
という応援団が各地にあらわれることを期待しています。
来年春からの高校必修『地理総合』科の、年60単位のキツキツの時間のなかでも、
「実は日本はぜんぶ島。じゃ船が来なくなったら皆んなどうなるかしら?」ということが、
一瞬でも・数秒でも、取り上げられることを期待するものです。
(軽石でも、外交の不調でも、世界港湾の不在でも、世界的コンテナ競争でも、日本から出荷する積荷不足でも)
渡部 拝
2021年12月7日(火) 13:09 Chihiro Noda <
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