乱流の長さスケールの設定について

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chaos

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Aug 4, 2012, 6:51:48 AM8/4/12
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k-εやk-ω乱流モデルの設定で、turbulence length scaleという値が出てきますが、この値をどのように決めたらよいのか相談させて下さい。
上記のリンクなどを読みますと、流入口のサイズの5%位となっているかと思います。
流入口がないようなケースを想定している場合は、対象物体(翼周りの流れを想定しています)に影響を与えるであろう
流入側の範囲を適宜自分で決めてしまってよいのでしょうか?何か一般的なやり方等あればご教授ください。
宜しくお願い致します。

ohbuchi

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Aug 4, 2012, 4:18:27 PM8/4/12
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乱流の長さスケールは、内部流では確かに水力等価直径に対する比率で見積もられます。
この推定はかなり大雑把なものです。私は、流入するnutが極端に大きくなるなどの不適切
な値でなければ良いと思っています。できれば流入境界をなるべく遠くにとって着目領域
に至る過程で妥当な乱流状態に発達させるのが良いと思います。

また、翼周り流れなどの外部流では主流の乱れが弱いことが多いので、nutが大きくなり
すぎない様にk,epsilon(omega)を与えた方が良いのではないでしょうか。

chaos

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Aug 9, 2012, 9:27:55 AM8/9/12
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Ohbuchi様、
 
ご回答頂き、ありがとうございます。
流入するnutが極端に大きくならないように、というお話ですが、
これは翼の背後に渦粘性がぼんやり出るような(それっぽい)分布に
なっていればよい、という感じでしょうか。
それとも翼周りのnutの絶対値にも着目していくべきでしょうか?
 
また、翼の背後に渦粘性がぼんやり出てくれるような条件を探していったのですが、
乱流強度を1%,5%辺りで固定にして乱流長さスケールを変えて調べていった所、
その良さそうな分布を与えてくれるスケールが非常に小さくなってしまいました。
翼弦長に対して数%程度のオーダーです。
 
内部流れでの与え方は大雑把とのお話でしたが、
それにしてもこんなに小さいスケール値を用いて良いのか不安なのですが、
いかがお考えになりますでしょうか。

ohbuchi

unread,
Aug 9, 2012, 11:55:06 PM8/9/12
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乱れの長さスケールは、本来計算で求めるものです。epsilonやomegaがそれに対応している変数です。
大気乱流や風洞試験など実測値がある場合は、流入条件で正しい値を分布として与えることがありますが
多くの実用解析では実測値がない場合が多く、オーダーを外さない程度の推測値を与えることになります。
翼周りの流れでも風洞内におかれたものを想定するのか、飛行機の翼を想定するのかで、一様流の乱れ
の程度は異なってくるでしょう。chaosさんの想定に合せて適当な値を与えるのが良いと思います。

静止流体中を移動する翼周りの流れであれば、流れは層流で翼前縁から発達した境界層が途中で乱流
に遷移する筈です。この様な流れを模擬するには、極力流入境界での渦粘性は小さく分子粘性と同レベル
であることが望ましいと思います。一方、風洞試験と比べるなら、想定する風洞の気流における乱れに対応
する程度の乱流量を与えるべきでしょう。

流入境界で層流を模擬すれば、乱流長さスケールが極端に小さくなったとしても、そもそも渦が存在しない
ことを想定しているので大きな問題はないと思います。


2012年8月9日木曜日 22時27分55秒 UTC+9 chaos:
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