強制流入/強制排出する場合の境界条件

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hgrkrk

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Jun 3, 2024, 1:45:34 AMJun 3
to OpenFOAM
初めまして

いつも投稿を参考にさせていただいています。
現在OpenFOAMや流体解析について様々なサイトや本で勉強中です。
buoyantbussinesqsimpleFoamを使用した解析の境界条件について質問したく投稿させていただきました。

Fig.1のような発熱体(box)、吹き出し口(inlet)、排気ダクト(outlet)、壁(wall)と大気開放面(atmosphere)のモデルでの解析を検討しています。
・吹き出し口(inlet)および排気ダクト(outlet)からそれぞれ異なるの流量もしくは速度で流入/流出がある(流量 排気ダクト>吹き出し口)
・側面三面からは大気解放面(atmosphere)で空気の流入/流出がある
・発熱体(box)が存在
・乱流モデル(k-epsilonモデル)
このような状態の風速分布を確認したいと考えています。
DEXCS2022を使用し、cfMeshにてメッシュを切っています。
Fig.1.png
Fig.1 解析モデル

質問ですが、inlet、outletどちらについても異なる速度を設定した解析は問題ないのでしょうか?
https://groups.google.com/g/openfoam/c/7Qm3t6RCteE/m/pleqVmaZBAAJ
過去の質問投稿を参考に下のFig.2のような境界条件で計算したところ、計算自体は回ったものの残渣の収束性が良くなさそうなのが気になっています。(Fig.3)
通常入口か出口どちらかのみに速度Uを設定し、圧力pについては速度を設定しなかったもう一方に指定する印象があり、今回やりたい解析についてもっと適した境界条件の設定する方法があれば、是非アドバイスいただければと思います。
Fig.2.png
Fig.2 境界条件

Fig.3.png
Fig.3 残渣


以上、どうぞよろしくお願いいたします。

k k

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Jun 3, 2024, 6:12:00 AMJun 3
to open...@googlegroups.com

こんにちは。

 inlet、outletに速度規定をして、それ以外で大気開放の境界面があるのはおかしくないです。

 (大気開放の境界値は方程式と境界条件から自然に流速が決まります)

逆流を起こしたくないということだと思いますが、 inlet、outletの面積によっては、質量流のバランスによっては大気開放面が吸引する境界面にもなりえそうなので、zeroGradientでも違いが出ないか見ても良い気がします。

残差はメッシュ品質や緩和係数によっては、振動がおさまると思いますが、添付のような感じかなという感想です。


buoyantbussinesqsimpleFoamでブシネスク近似を使っていますが、温度が310K、350K、430Kと温度差が大きい解析であるので、ブシネスク近似の近似精度が悪いと思います。

  https://ja.wikipedia.org/wiki/ブシネスク近似 

引用:空気で温度差が15℃、水で2℃以下のとき誤差が1%程度

温度差が大きいと、下記URLでの密度のテーラー展開(3)の打切りの精度が悪くなるので、浮力の誤差が大きくなります。

  https://aeroastro.sd.tmu.ac.jp/hydrodynamics/main/colums/cfd-heat/Boussinesq.pdf

buoyantSimpleFoamでも検討してみてはと思います。

よろしくお願いいたします。


2024年6月3日(月) 14:45 hgrkrk <rut...@gmail.com>:
--
このメールは Google グループのグループ「OpenFOAM」に登録しているユーザーに送られています。
このグループから退会し、グループからのメールの配信を停止するには openfoam+u...@googlegroups.com にメールを送信してください。
このディスカッションをウェブ上で閲覧するには https://groups.google.com/d/msgid/openfoam/de0e6b58-7d55-4403-8310-6a42d290d384n%40googlegroups.com にアクセスしてください。

Hideaki Kominami

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Jun 3, 2024, 8:42:42 AMJun 3
to open...@googlegroups.com

hgrkrk さん


kominamiです。

 inletとoutletが速度規定の境界で、atmosphereが圧力規定の境界ですね。kさんが書いているように、おかしくないです。

inlet(速度規定境界)は吹き込む方向、outlet(速度規定境界)は強制排気の方向です。hgrkrkさん自身が扇風機の前と後に立ったときを想像して欲しいのですが、もしもboxが無ければ、inletからの風速の勢いはかなり遠くまで(x+面くらいまで)届くでしょうが、outletで吸い込まれる範囲は狭いです。

Fig.1の領域のサイズだと、inletから吹き出している風がboxにぶつかり、ほとんど同じくらいの勢いで、Y+とY-の面から出ていっていそうです。つまり、atmosphere面に、激しい逆流が生じていそうです。atmosphereにinletOutlet系の条件を設定しているとしても、少し狭いのではないかと思います。

Fig3から、定常計算だと想像していますが、定常計算では難しいかもしれません。(もちろん、緩和係数の変更、メッシュ改良、差分スキームの変更、代数ソルバーの変更などで、治るかもしれません。、)


以上です。





2024年6月3日(月) 19:12 k k <kusuko...@gmail.com>:
このディスカッションをウェブ上で閲覧するには https://groups.google.com/d/msgid/openfoam/CAEAawWFbBbSBfsj_f1yzZDmrEemJO%2BK%3DqDdSfeX48SM483dK2A%40mail.gmail.com にアクセスしてください。

hgrkrk

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Jun 3, 2024, 11:18:57 PMJun 3
to OpenFOAM
k k様
kominami様

ご返信ありがとうございます。
確認および丁寧にアドバイスくださり、大変助かります。
境界条件的にはおかしな設定をしていないとのことで安心いたしました。
解析モデル図(Fig.1)についてはxyの位置が逆となっておりました。申し訳ございません。


k k様
参考URLありがとうございます。
今回のケースだとご指摘の通り温度差が大きいため精度が期待できなさそうです。
メッシュを切りなおしてみるのと同時にbuoyantSimpleFoamも検討してみます。

kominami様
解析モデルについてはご指摘の通り、atmosphere面をもっと広くとるなど工夫が必要かと考えておりました。
実現象についても排気がうまくいかず横に漏れてしまっていたので解析モデル側でも実現象に近くするモデルができそうだと考えていあmス。
また、収束について緩和係数や差分スキーム、代数ソルバーについては未着手でしたので調べて試してみたいと思います。

buoyantSimpleFoamやbuoyantPimpleFoamは圧縮性流体とのことで何となく避けていましたが単位系等に気を付け同様の解析モデルで計算が回るか、結果がどうなるか今一度トライしてみたいと思います。

再度ご質問させていただくことがあるかと思いますがその際は何卒よろしくお願いいたします。

2024年6月3日月曜日 21:42:42 UTC+9 Hideaki Kominami:

hgrkrk

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Jun 7, 2024, 12:41:00 AMJun 7
to OpenFOAM
先日はアドバイスくださりありがとうございました。

先日と同じモデルについてbuoyantSimpleFoam用で解析したところ、buoyantbussinesqSimpleFoamと比較するとatmosphere面(大気解放面)から大きく逆流してしまうという結果が得られました。(Fig.1) Fig.1図中央が-Z方向に速度が向いていたためgの影響も大きいと思いg無しでも計算しています。
実際の速度分布のイメージとしてはbuoyantbussinesqSimpleFoam(Fig.1 左図)の方が近く、中央、右図buoyantSimpleFoamのようになるとは考えづらにくいと感じています......。
Fig.1_2nd.png
Fig.1
下記ご質問となります。
①ソルバーの違いでこのように速度分布に差が出たのは単に境界条件設定やconsantの熱物性値の設定の問題でしょうか?
大気解放面としているatmosphere.UをzeroGradientに変更したりしましたが状況は変わりませんでした。
念のため解析ファイルを添付させていただきます。(メッシュについて対称境界でモデルを作成するなど今後改善予定)

②解析モデルatmosphere面を左右1m程延長した解析モデルを作成し、
・atmosphereの境界タイプをpatch→wallに変更(UはnoSlip)
・outlet.UをzeroGradientにoutlet.p_rghをFixedValue 101325;
に変更したところ、Fig.1のbuoyantbussinesqSimpleFoamに多少近い速度分布が得られました。(Fig.2)
もう少しinletからatmosphere面を離した方が良いと考えていますが、どの程度離すべきか、指標や経験則的なものはございますでしょうか。
Fig.2_2nd.png

以上、何かご意見いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
2024年6月4日火曜日 12:18:57 UTC+9 hgrkrk:
BSM_boxheat.zip
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