buoyantPimpleFoamにおける熱伝達について

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Nishiguchi

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Sep 4, 2024, 10:53:17 PMSep 4
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皆様、お世話になっております。Nishiguchiです。

今回、試験的に熱伝達が正常に機能していることを確かめたいと思い、以下の色のついている面に556 W/m²の熱流束を境界条件として入れています。uに関しては基本的に0であり、ほとんど自然対流の状態になっています。

スクリーンショット 2024-09-05 113203.png
図1 モデル

スクリーンショット 2024-09-05 113922.png
図2 加熱面上を側面から見た図(t=7000)

図2のように加熱面では温度が約950 K、空気の温度は約550 K程度となっています。
熱流束は556 W/m²のため、熱伝達率が約1 W/m²Kしかなく、これは小さすぎるのではないかと感じています。

計算の設定方法が間違っているのか、基礎的な質問になるかと思いますが、皆様のご意見をいただけると幸いです。
よろしくお願いします。

スクリーンショット 2024-09-05 114820.png
図3 加熱面の境界条件

kominami

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Sep 7, 2024, 11:18:41 PMSep 7
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Nishiguchiさん

komiamiです。

>図2のように加熱面では温度が約950 K、空気の温度は約550 K程度と
>なっています。
>熱流束は556 W/m²のため、熱伝達率が約1 W/m²Kしかなく、これは小さ
>すぎるのではないかと感じています。


【Q1】
熱流束=熱伝達率×温度差、ですから、桁は合っているのではないでしょうか?


【Q2】

水平平板の自然対流熱伝達率(推算式)
https://cattech-lab.com/science-tools/ht-natural/

平板の強制対流熱伝達率(推算式)
https://cattech-lab.com/science-tools/ht-forced/

と比べたとき、桁は合っていますか?


以上、よろしくお願いいたします。

2024年9月5日木曜日 11:53:17 UTC+9 Nishiguchi:

Nishiguchi

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Sep 8, 2024, 11:25:52 PMSep 8
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kominami様

ご返信ありがとうございます。

すみません。質問の仕方が悪く、うまく意図を伝えきれていませんでした。

いただいたURLのように自分たちで温度差から熱伝達率を計算したところ、熱伝達率は 7~8 W/m²程度になりました。(いただいたURLでも同様の値になりました。)
しかし、openfoamで得られた計算結果より、加熱面に与えた熱流束と温度差から計算して熱伝達率を導出したところ、約 1W/m²となり、理論式から計算した熱伝達率と比較して小さくなっていたため質問させていただきました。

また自然対流とはいえ、この温度差で熱伝達率が 1W/m²程度になるのは違和感も感じ、質問させていただきました。

お手数おかけしますが、わかることがあれば教えていただけると幸いです。

Nishiguchi
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Nishiguchi

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Sep 9, 2024, 10:51:57 PMSep 9
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[訂正]
熱伝達率の単位
W/m² → W/m²K

kominami

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Sep 10, 2024, 11:17:27 AMSep 10
to OpenFOAM
Nishiguchiさん

komiamiです。

まずは、念のために聞いておきます。
(教科書に載っているレベルでの質問です。当然に確認済だと思いますが・・・)

乱流モデルは?( 層流? RANS? LES?)
y+の値は? 乱流モデルの推奨範囲になっていますか?

それから、
OpenFOAMのpost process機能を使って、件の壁面の熱伝達係数をコンター表示してみてください。その値は、 7~8 W/(m²・K)と、どの程度 違っているでしょうか?

高温の水平な壁面で温められた空気の上昇流(プルーム)だと思いますが、水平な壁面での風速には分布ができるはずだと思います。(壁面の中央部付近の風速は小さくなる。)
したがって、熱伝達係数にも分布が生じているはずだと思います。そういう傾向が見られるか確認してみてください。
もしも、そうゆう傾向が見られないらば、計算が十分に収束していないのだと思います。

以上、よろしくお願いいたします。

2024年9月9日月曜日 12:25:52 UTC+9 Nishiguchi:

Nishiguchi

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Sep 13, 2024, 4:47:47 AMSep 13
to OpenFOAM
kominami様

ご返信ありがとうございます。

まず乱流モデルについては、RANSのkEpsilonモデルを使用しています。
y+についてですが、恥ずかしながら意識し始めたのがここ最近であり、自分もそれが原因の一つとして調査していたところ、部分的にy+の値が30を下回っており、y+が小さい場所で高温になっていることを確認しました。
基礎的な質問になるのですが、今回の問題を解決する手段としては、第一セルの高さを大きくするのが一般的なのでしょうか。

また、調査の中で、熱伝達について知るためにtutorialのhotRoomを見ていたのですが、そこで疑問が生じたため、それについてもお聞きしたいと考えています。
今回、熱伝達について調査するために、hotRoomの加熱面以外の面を全て断熱面として扱い、熱が逃げないような設定としています。
今回使用した速度と温度に境界条件とケースファイルを添付します。

床面の中央部が600Kで加熱しており、空気、壁面については初期温度300Kとなっています。
またすべての壁ですべりなし面となっており、質量、熱ともに逃げられない空間となっています。
計算は10000sまで回してみました。

以下にモデルと結果を示します。
まず平均温度についてですが、10000sで約1.4 K上昇しました。
熱流束については、約1000 W/m²から減少し、10000sで約30 W/m²となっています。(post process のwaalHeatFluxで出力)

まず、図5よりtutorialにおいて加熱面のy+が19.9と小さくなっているのですが、tutorialではそこまで考慮されていないのでしょうか。

また、前回と同じような質問になるのですが、温度差が約300Kに対し、熱流束が約30 W/m²となり、熱伝達率が0.1 W/m²Kとかなり小さくなってしまいます。
(post prosessの熱伝達率の出力はうまくいきませんでした…)
これはy+が原因なのか、また出力している熱流束等の値が違うのか、
まだ調査中ではあるのですが、何かご意見いただけると幸いです。


スクリーンショット 2024-09-13 164137.png
図1 hotRoomのモデル図

スクリーンショット 2024-09-13 165726.png
図2 温度コンター(t=10000s) 

スクリーンショット 2024-09-13 170338.png
図3 室内の空気の平均温度

スクリーンショット 2024-09-13 164945.png
図4 加熱面における熱流束

スクリーンショット 2024-09-13 171908.png
図5 post Processにおけるy+の出力

Hideaki Kominami

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Sep 13, 2024, 9:31:51 PMSep 13
to open...@googlegroups.com
Nishiguchiさん

kominamiです。
質問は、大きく言うと2つですかね。
"また、調査の中で、"からが2つ目の質問だと思います。

2つ目の質問について
Nishiguchiさんが、「tutorialのhotRoomを改造して、全ての壁面を断熱面熱が逃げないようにした。」と書いています。
もとのtutorialでは流体の流出部も流入部もありません。Nishiguchiさんの改造の結果、室温は上昇し続けて飽和しません。もとのtutorialでは、室温が上昇しますが、壁からの放熱と熱源からの入熱量の収支がとれた状態で安定します。伝熱工学の非定常熱伝導の章を読んでください。
つまりですね、Nishiguchiさんが改造した意図と質問の意図が、非常に奇妙に感じています。まずは、伝熱工学の非定常熱伝導の章を読んでください、としか言いようがありません。

1つ目の質問について
教科書的な回答なら「高Re型の乱流モデルは精度が悪いので、低Re型の乱流モデルを試してください(a)。また、乱流モデルの種類と壁面第1層メッシュ厚さによる影響を調べてください(b)。」となります。(あとは、乱流モデルの教科書を読んでください。) (a)は、低Re型乱流モデルの開発動機そのものを、言い方の表現を変えただけです。(b)は、モデV&Vの基本作業です。

・・・ここには、アカデミアの先生達が匿名で参加されているので、以下は小声でボソッと言います。(字の大きさは変わりませんが小声です。)

熱伝達の精度に拘りたいとき、低Re型の乱流モデルはy+を30~約150にして使ったとしても、合いません。壁面第1層メッシュを薄くして層流モデルを使ったほうがマシです。いちおう、流暢、黄色星の商用ソフトでも、以前に確認済です。信じるかどうかは、Nishiguchiさんの自己責任です。自分で信頼できる実験結果と計算結果を必ず比較してください。(モデルベースのV&Vをちゃんとしましょう、という意味です。)

ついでに書いておきますが、このスレッドの最初のところで、平板自然対流の平均熱伝達のURLを書きました。使っている式は、伝熱工学に載っているような基本の式ですが、無次元数の指数から想像できると思いますが、実験結果とフィッティングした実験公式です。大昔の実験ですから、測定器具や実験セットは、当然ながら、当時の科学技術のレベルです。(教科書に書かれることのない、前提条件と適用範囲を想像しましょう、ということです。)

・・・大事なことなので2回書きます。アカデミアの先生達が匿名で参加されているので、小声でボソッと言いました。
(字の大きさは変わりませんが小声です。)

以上、よろしくお願いいたします。

2024年9月13日(金) 17:47 Nishiguchi <tsubasa....@gmail.com>:
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Nishiguchi

unread,
Sep 20, 2024, 4:41:52 AMSep 20
to OpenFOAM
kominami様

ご丁寧に対応ありがとうございます。

断熱壁にした意図としては、熱伝達が正しく行われているかを確かめる以外に、与えた熱量が空気の温度上昇にちゃんと使われているかどうかを確認するためにそのようにしています。
現在は、アドバイスを受け,時間ステップ、メッシュ、乱流モデルなどの設定を変更して計算を行っています。
妥当性の検討については、平均温度と集中定数での理論値との比較を行っています。

また何かあれば質問させていただくかもしれませんが,よろしくお願いいたします。

Nishiguchi
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