y+とメッシュ作成方法について

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Sakuma

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Aug 31, 2013, 9:55:24 PM8/31/13
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OpenFOAM初心者のsakumaです。
 
空冷エンジンのシリンダのフィン形状の冷却性能を評価するため,熱流体解析をしたいと考えています。
 
 ただ,まずメッシュがsnappyHexMeshで上手く作成出来るかチェックしています。フィン形状を上手く表現するは,
どうしてもメッシュを細かくする必要があります。
 
 試しにシリンダ単体を仮想風洞の中に置き,仮想風洞の入り口を速度規定として,simpleFoamkOmegaSST)で計算しました。
計算後にシリンダ表面のy+を見ると,どうしてもy+が小さくなります。

 

Patch 6 named Mesh y+ : min: 9.33425e-08 max: 82.6528 average: 1.6619

 

 一般的に言われるy+の条件30100程度を下回り満足しません。メッシュの分割設定を荒くすると形状がガタガタになってきます。
メッシュ作成に関して,どのような対応方法があるのでしょうか。

 

よろしくお願いいたします。

ONO Hiroki

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Sep 4, 2013, 9:31:38 AM9/4/13
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「一般的に言われるy+=30~100」というのは、高Re型乱流モデル+壁関数を用いて壁面ごく近傍を解像せずに計算する場合の推奨値です。

細かいメッシュでないと目的の形状再現が出来ず、かつ十分な計算資源があるのであれば、
y+=1程度までメッシュを切り、壁関数を用いずに低Re型乱流モデルを使うのが妥当な方法かと思います。

もしくは壁関数にSpalding則など、y+が30以下となってもそれなりに妥当と思われるものを使うなども考えられますが、
冷却フィンの計算のようなので、対流熱伝達の精度を求めるのであれば少なくとも低Reで解くことを推奨します。


2013年9月1日日曜日 10時55分24秒 UTC+9 Sakuma:

Sakuma

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Sep 8, 2013, 6:03:29 AM9/8/13
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sakumaです。

ONOさん,アドバイスをありがとうございます。

一度,低レイノズルモデルを使ってみようと思います。ユーザーガイドを見ますと数種類の

低レイノズルモデルがありますが,冷却フィンの計算に適していると思われる低レイノズル

モデルなどはありますでしょうか。

 

よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

zheng zhang

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Sep 11, 2013, 9:48:48 AM9/11/13
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sakumaさん
kーω SSTを使っているため、いまのy+はほぼ妥当と思います。通常k-epsilonを使う際では、メッシュが細かい過ぎると、すなわち、y+が30以下となれば、壁関数がなりたたなくなる。SST タイプの乱流モデルでは使えますので。低Re乱流モデルでは名前の通り、Reが低い場合のk-epsilon の修正バージョンなので、最近あまりよく使わないと思います。今のメッシュではLESでもギリギリ実施できると思います。

ONO Hiroki

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Sep 11, 2013, 9:22:27 PM9/11/13
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言葉足らずでしたが、低Re型乱流モデルとは単に「低Re型k-εモデル」のことではなく(もちろん含みますが)、
「壁近傍の低Re領域の乱れの減衰挙動を再現するように構成された乱流モデル」のことです。

そういった意味ではk-ω SSTは低Re型乱流モデルです(というか高Re/低Re問わずある程度の問題に対応できてしまうモデル)。
LESの場合はΔに減衰関数を用いる場合や、Dynamicモデルが相当します。
ということで、

・k-εをベースにしたもの
SpalartAllmaras
LaunderSharmaKE
LamBremhorstKE
LienLeschzinerLowRe

・その他のRASモデル
kOmegaSST
v2f

・LES
Smagorinsky/oneEqeddy + vanDriest
dynOneEqEddy

などといった選択肢が考えられます。
一概にどれがいいとは言えませんが、おおむね下に行く方が高い精度が期待できます。




2013年9月8日日曜日 19時03分29秒 UTC+9 Sakuma:

Sakuma

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Sep 19, 2013, 9:08:13 AM9/19/13
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sakumaです。
 
zheng zhang さん,ONO Hiroki  さん 色々と解説をして頂きまして,ありがとうごさいます。
非常に勉強になりました。
 
kーω SSTはy+が30以下でも良いという事ですが,そのような事について解説してあります資料などは
ありますでしょうか。もしあれば,お教えください。よろしくお願いします。

zheng zhang

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Sep 19, 2013, 9:46:19 AM9/19/13
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sakumaさん

具体的に何処に書いてあるが忘れたが、確かにANSYS CFX(あるいはFluent)のユーザーガイドに書いたようです。


2013年9月19日木曜日 22時08分13秒 UTC+9 Sakuma:

すもも

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Sep 20, 2013, 2:58:10 AM9/20/13
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参考文献です。

1. http://www.ewp.rpi.edu/hartford/~ferraj7/ET/Other/References/nasa_techmemo_110446.pdf
k-ω の説明に、減衰関数なしで壁まで積分できるとあります。

2. http://cfd.mace.manchester.ac.uk/flomania/pds_papers/file_pds-1068134610Menter-SST-paper.pdf
SST k-ω なら y+ がどんなでもそれなりに計算する、という例が示されています。
ただ、OpenFOAM の壁の扱い方がこれと同じどうかは知りません。

OpenFOAM は以下の方法で実装しているようです。

3. http://www.cfd-online.com/Wiki/Near-wall_treatment_for_k-omega_models


Sakuma

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Sep 27, 2013, 7:48:52 AM9/27/13
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zheng zhang さん,すももさん アドバイス,参考資料をありがとうごさいます。
 
色々と参考にさせていただきました。
 
 
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