差分スキームlimitedLinearについて

[siba]

今野様

　OpenFOAM初心者の柴田です。ビギナー向け勉強会では大変お世話になっております。
今年の5/14に行われた講習会の中で扱われた離散化スキームに関する
ことで質問させてください。

　資料の「離散化スキームの修正」のlimitedLinearについてですが、
http://www.opencae.jp/data/201005OpenCAEWorkshop/B-2.pdf
資料中に風上差分と中心差分をブレンドする式として、
Tf=αTU+(1-α)TD　　　　　(1)
が出てきていますが、
div(phi,h) Gauss limitedLinear 1
の引数1は(1)式のαのことなのでしょうか
（もし、そうだとしたらα=1は単なる風上差分となります）。

　お忙しいところ恐縮ですが、御教授の程、どうぞよろしくお願いします。

柴田貴裕

[ohb...@amber.plala.or.jp]

こんばんは。横から失礼します。
limitedLinearは中心差分Fcdと風上差分Fudのブレンド
F = Fud - Φ(r) ( Fud - Fcd )
において
　Φ(r) = max ( min ( 2/K*r, 1 ), 0 )
というリミッター関数を使っています。
r=(u(i)-u(i-1))/(u(i+1)-u(i))　は流束差の比で、この値を見てTV安定となる様に
必要な分だけ一次風上を効かせます。

引数はKで、K=1だとΦ(r)=max(min(2r,1),0)
K=0だとΦ(r)=1となり、f(i+1/2)=fcd(i+1/2)　中心差分
となります。
ソースコードは、下記の場所にあります。

finiteVolume/interpolation/surfaceInterpolation/limitedSchemes/
limitedLinear/limitedLinear.H

[Takahiro Shibata]

教えていただきありがとうございました。
大変分かりやすい説明で、limitedLinearのTVDたる所以も
理解できました。

中心差分と風上差分を一定値で割り振ったものかと
勘違いしていましたが、各セルの速度に応じて、
ブレンド比を変えているものだったのですね。

あと、K=1の場合であっても、0 < (u(i)-u(i-1))/(u(i+1)-u(i)) < 1/2
にならない限り、中心差分で計算されるものなのですね。

本当にありがとうございました。

柴田

2010年10月22日20:36 ohb...@amber.plala.or.jp <ohb...@amber.plala.or.jp>:

> --
> このメールは Google グループのグループ「OpenFOAM」の登録者に送られています。
> このグループに投稿するには、open...@googlegroups.com にメールを送信してください。
> このグループから退会するには、openfoam+u...@googlegroups.com にメールを送信してください。
> 詳細については、http://groups.google.com/group/openfoam?hl=ja からこのグループにアクセスしてください。
>
>