たぶん定常計算をしていると思います。
(1)緩和係数について
・一般的には緩和係数を小さくしても計算結果には影響しません。
・緩和係数を過小にすると残差判定の方法によっては十分に収束しないにもかかわらず収束したと誤判断をする場合があります。物理用の収支を確認すれば判る場合もあります。
・また、緩和係数を過小にしないと定常計算ができないということは、CFDで模擬しようとしている実際の系が非定常性が非常に強いだろうと推定されます。もし、このような場合は、定常計算の結果が収束していて物理量の収支がとれていていたとしても、CFD計算結果は実現象を模擬していることになりません。もちろん、そのCFD計算結果から知見を得ることができません。
(2)実現象の非定常性について
・上記(1)の最後でも触れましたが、もともとの実現象が非定常性の強いのではないでしょうか?
・実験の様子を観察されたほうが良いと思います。もし実験を観察できないなら、レイノルズ数のほかに、ルイス数とかグラスホフ数のような熱移動と流体移動のの比を表す無次元数を調べて、現象の非定常性が強いか弱いか判断することをお勧めします。
ちなみに、日常的な状態と寸法での気体は本質的には不安定で非定常です(だからRANSのような、乱流諸量を平均成分と変動成分に分解している乱流モデルがあります)。 CFD計算での定常/非定常とは、計算する本人が判断するべき「程度問題」です。
以上
2016年12月1日木曜日 13時41分15秒 UTC+9 OKUYAMA: