私は彼に絶大な信頼と深い愛情をもっています。
しかし、ある日本人は「発展途上国は重婚が普通だから」とか「お金のないネパーリたちは簡単に嘘つくから」と言います。
それらの類いの話を聞くと激しい憤りと、彼らの凝り固まった固定観念をどうにかしてやりたいと思います。結婚詐欺にあうのは大体の場合、被害者本人の相手のことをよく知ろうとしない無用心さも関係していると思います。防ぎようはいくらでもあると思うのは私だけでしょうか...
しかし、どうしてなのか、馬鹿な私は気づくとGoogle検索で「ネパール 結婚詐欺」と調べ、そこにある数多くの騙された事例を目にして戸惑ってしまいました。口では反論しておきながら、いざそのような事例を見ると心なしか不安感が沸き上がってきます。
そしてとうとう彼に聞いてしまいました。
「あなたはネパールに妻子がいる?」と。
彼のその時の表情は今まで付き合った2年間で見せたこともないような悲痛と絶望と怒りが入り交じったものでした。そのときはじめて、彼からビンタをされました。彼は泣いていました。
「重婚?そんなことネパールでやるやつは社会府適合者として一生涯消えないレッテルを貼られるよ。そんなこと私がするように見えたのか?本当に悲しい。この愛はそんな簡単な愛じゃないし、そんなことを許す愚かな家庭にも生まれていない」と言われました。
いま考えてみれば、彼のご両親に会う前もさんざん彼から「僕は発展途上国の人間だ。経済大国の日本にすむあなたが体裁が悪くなったりあなたに不都合なことがあるなら別れてほしい、僕に着いてきてくれるなら一緒に両親に会ってくれ。どうする?」となんども聞かれました。私は心から愛していたので彼といきることを伝え共にネパールのご両親に挨拶しに行きました。
そこまで堅実で誠実な人を、所詮はネットの情報、いくつかの事例(結婚詐欺にあうのはもちろん女性側の慎重さに欠ける部分もあると思います)が原因で傷つけてしまった。
また同時に、ネットの情報に対する不信感のようなものも生まれました。
あるサイトには「ネパールは重婚に寛容的」と書いてあります。彼氏は「重婚をする人は社会府適合者扱いされる」といいます。この二者の主張は月とすっぽんのように違います。
また、結婚が儀礼的なものを行うだけで成立してしまうというネットの情報も彼は否定していました。
結婚する上で彼の宗教や国の文化をよく理解することは大切だと思いますが、同時に巷に溢れているネットの情報が古いもしくは間違っているということも危惧しています。
現に私が安易にいった発言で彼は深く傷つき、今もすこし気まずい状況です。
どうしてネットではこんなにも被害者にfocuse onされていて、見ると不安になる情報ばかりが溢れかえっているのでしょうか。
重婚は悪いと認識しているネパールの方々がたくさんいるにも関わらず「重婚は普通にある。重婚に慣用的」という文句が溢れているのでしょうか。
被害者のかたが自分のみに起きた被害をすべてのネパール人に当てはめているように思えてなりません。こんなことを言って申し訳ありません。ですがネットというのは匿名で何でも言えてしまう場所なので怖いなと思います。
とてもご丁寧な返信ありがとうございます。
被害に合われた方々の暴力的な発言、強い口調、ネパール人そのものを否定するような物言いに強く憤りを感じるとともに、またその発言に心なしか動揺している自分の情けなさで複雑な心境でした。
彼に対する愛と私が受け取る愛。そこに確信があるのなら怯える必要などどこにもないと今深く反省しています。
うわべの愛情と真の愛には大きな違いがあってそれを見極める力はきっと誰もが持っているものだと思います。
でも、自分のプライドが邪魔して例えそれが浅い愛情でも、深く愛されていると考えたくなってしまう。それが最終的に結婚詐欺などというものに結び付くのではと思っています。本当に人を愛せば二人妻が欲しいとは考えません。
自分のプライドなど捨てて、冷静になって彼の振る舞いを見たときに、それが真の愛か偽りかわかるものだと思います。
そして冷静になって考えてもやはり私は彼の愛は本物だと断言できます。彼の存在は神様のくれた贈り物だとも思えます。
どうして自分があんな質問をしてしまったのかわかりません。馬鹿でした。軽率でした。
彼にはこんなにも愛しているのに私の愛は足りないのかと言われました。愛は信用がないと成り立たない。信用できないなら別れてほしいとまで言われました。
私のために前よりもさらにバイト時間を増やしてデート代を捻出してくれる彼、いつも私が1日3食ご飯を食べ風邪を引いてないか心配してくれる彼、いつも荷物を持ってくれる彼、私がなけなしのお金であげたネックレスをいつも着けて学校にいく彼、電話の終りにはいつもlove youを欠かさない彼、結婚の時には自分の血であなたの額にティカをするとまで言ってくれた。これ以上ないというほどの深い愛情。彼は私のすべてです。
彼にはあらためて謝罪し、周りの情報ばかりでなく自分の目で見てきたもの、心で感じたものを信じて、自分の心に素直に生きていこうと思います。
本当にありがとうございました。
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そうですね。まだお互いに学生ですし、お互いの国の文化や宗教を理解しあいながら歩んでいけたらと思っています。
ところで、疑問があるのですがヒンズー教というのはムスリムとは違って特別な理由がない限り重婚は違法ですよね。
私がカトマンズを訪れて彼の家族やご親族の方々にお会いしたときも皆さん夫婦仲睦まじく暮らしていらっしゃいました。
ヒンズーの方々は日本人はと違って宗教が生活と密接にかかわっていて、牛肉は食べない、酒やタバコも駄目ということで、その規律を多くの人たちが守っていますよね(そうでない人もいますが)。ネパールも発展して、今や多くの人が大学に進学していると思います。中には海外に出て進んだ教育を受けている方々もいます。
「重婚は違法」とされているのにその規律は案外簡単に破ってしまうものなのですか?
つきあい始めて2年。しかもお互い学生。先はまだまだ長いです。社会に出て、そして良い人ばかりではない日本とネパールの世間にもまれて、20年、30年、ずっと継続する愛情と尊敬に包まれた関係を続けられたとき。お二人の愛情が本当の光を放ちます。今はまだ、自分に対して、相手に対して、世の中に対して謙虚であることが大切な時期だと思います。そして、ネパール人との関係で辛い目に遭っている皆さんに。このフォーラムは皆さんをいつでも受け入れます。遠慮はご無用です。思いの丈をどんな言葉を使っても、さらけ出すことから、救いは始まると信じています。
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なるほど。とても参考になりました。
私の彼氏のご親族には政府関係者もいらっしゃるため、特に法に触れるようなことには厳格で厳しい様子です。
国籍や宗教に限らず、身寄りもなく一人で知らぬ土地で暮らすというのがいかに寂しいかはよく理解できます。結婚詐欺はよろしくありませんが、出稼ぎにきて日本の恵まれた環境を目の当たりにして黙々と仕事をこなすことの辛さはどれ程のものかなと考えされられます。
貴重なお話ありがとうございました。
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