福島原発事故から6年での、田中俊一原子力規制委員長訓示
藤原節男
from 藤原節男(脱原発公益通報者原子力ドンキホーテ)
件名：福島原発事故から6年での、田中俊一原子力規制委員長訓示
一昨日(2017年3月10日)、震災から６年経つということで、原子力規制庁において、田中俊一原子力規制委員長の訓示および福島第一原子力規制事務所 小林隆輔検査官の講話がありました。その様子の動画が、原子力規制委員会のホームページにありましたので、紹介します。
⇒ https://www.youtube.com/watch?v=RrfLECsgJBA
■式次第
・原子力規制委員会 田中俊一委員長による職員(検査官など)への訓示
・福島第一原子力規制事務所 小林隆輔検査官による講話
田中俊一委員長の訓示内容は次のとおり。結論として、職員に「住民帰還を進めるため努力すること」を強調した。
(1)現在の住民帰還率が10％～20％で、帰還が困難な状況にある。福島から他県への避難者は、風評被害、差別などで苦しんでいる。
(2)現在の福島住民被ばく評価が過大評価となっている。空間線量から被ばく線量を求める換算式が、4倍過大評価になっている。被ばく評価を、科学的に再検討して放射性防護基準の緩和が必要。
(3)いわき市の福島工業高等専門学校が、全国の高専に呼びかけ、「廃炉ロボットコンテスト」を計画している。これは廃止措置への積極的貢献となる。
委員長のあとにスピーチした小林隆輔検査官は、民間（原子力メーカ、東芝、日立、三菱など)からの転職者で「TMI事故後、米国にてTMI事故処理に参加した。その経験を福島原発事故の事故処理検査に生かすのが自分の勤め」と語っています。
「小林隆輔」をインターネット検索すると以下の記述があります。
http://www.nsr.go.jp/data/000136815.pdf
東京電力株式会社福島第一原子力発電所における1000トン鋼製角形タンク群から３号機タービン建屋への貯留水移送ホースからの漏えいに係る同社からの報告等に対する評価等について（案）
（説明者）金城 慎司 原子力規制部東京電力福島第一原子力発電所事故対策室長
小林 隆輔 原子力規制部東京電力福島第一原子力発電所事故対策室安全審査官
金城 慎司氏は、経産省からの官僚であり、小林 隆輔氏が民間からの転職者です。原子力村の構造の一端が現れています。
小林 隆輔氏が「原子力規制庁は、原子力技術のプロ集団であり、しっかりと検査している」という、ウソ広告の役目を担っています。実際には、原子力規制庁は、経産官僚、警察官僚が、上官として支配している原子力推進庁です。
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藤原 節男（Fujiwara Setsuo、脱原発公益通報者原子力ドンキホーテ）
元原子力安全基盤機構検査員
元三菱重工業(株)原発設計技術者
〒279-0021千葉県浦安市富岡
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