「銀座の6階に、クロムハーツの新しいコラボTが並んでいるらしい」。そんな情報を見かけた週末、私は予定を一つ空けて、気づけば電車に乗っていました。DOVER STREET MARKET GINZA、通称DSMGは、世界中のファッション好きが訪れる特別な場所です。そこで〈Chrome Hearts〉との新作コラボTシャツが販売中と聞けば、足が動いてしまうのも無理はありません。今回は、実際に手に取って感じたデザインの印象、素材感、そして他ブランドの限定品と比べたうえで「買う価値があるのか」を、正直に書いてみます。
まずデザインです。カラフルなChrome Heartsのロゴが連なり、その上にDSMGのロゴが乗る。言葉にすればそれだけの構成なのに、実物の印象はかなり強いです。クロムハーツといえば黒とシルバーの硬派なイメージが強いので、色が乗ったロゴの連なりは新鮮でした。ただ、色数が多くても散らかって見えないのは、ロゴの並びに規則性があるからだと思います。シンプルなのにインパクトがある、という紹介の言葉に、実物を見て素直にうなずきました。
売り場の話も少し。DSMGの6階にあるクロムハーツのスペースは、他のフロアとは空気が違います。什器も照明も重厚で、Tシャツ一枚を手に取るだけで少し背筋が伸びる。店員さんにサイズ感を相談したところ、普段のサイズでほぼ問題ないが、ゆったり着たいなら一つ上も選択肢と教えてもらいました。私は肩幅を優先して普段のサイズにしましたが、試着できるのはやはり店頭購入の大きな利点です。
素材はしっかりとした厚みのあるコットンで、手に持つとずしりとした安心感があります。首元のリブも詰まり気味で、洗濯を重ねても伸びにくそうな印象でした。プリントは発色がよく、指でなぞっても粗さは感じません。比較として、以前買ったSupremeのコラボTは、数回洗ううちにプリントが少しひび割れてしまった経験があります。もちろん個体差はありますが、今回の質感なら長く付き合えそうだと感じました。
着こなしでは、あえてボトムを黒のワイドパンツに絞りました。ロゴの色がそのまま主役になり、足元は黒いレザースニーカーで引き締めると、全体がモードに寄りすぎず、ストリート感も残ります。真夏はそのまま一枚で、少し涼しくなったら黒のシャツを羽織って前を開ける。ロゴが中から見え隠れするのも悪くありません。逆に、柄物のパンツと合わせると色がぶつかるので、避けたほうが無難です。
他ブランドの限定品とも比べてみます。Stüssyの限定コラボは価格が手頃で気軽に着られますが、希少性の面ではやや落ちます。Palaceの限定Tは勢いがあり街で映えるものの、世界観はまた別物です。Kith×ブランドの別注は完成度が高い一方、遊び心が控えめに感じました。DSMG限定という「ここでしか買えない」条件と、クロムハーツの世界観が組み合わさった点が、今回の最大の差別化ポイントだと思います。
価格面では、決して安くはありません。ただ、限定コラボは後から探すと、二次流通で上乗せされた値段になりがちです。買い逃して悔やむくらいなら、気に入った時点で手に入れたほうが結果的に納得感が高い、というのが私の経験則です。もちろん、無理のない予算の範囲で、というのが前提です。流行に流されて買うのではなく、自分が着て嬉しいかを基準にしたいところです。
結論としては、「ロゴの色使いが好きで、銀座に行ける人ならあり」です。反対に、遠方で足を運べない人、ロゴ主張が強い服が苦手な人は、無理に追いかけなくても大丈夫。完売の可能性もあるので、気になる方は早めの来店をおすすめします。ちなみに、同じ時期にはBLACK COMME des GARÇONSとナイキのAir Footscape Motionも話題になっているので、せっかくなら店内を一周して、Tシャツとスニーカーを見比べる時間も楽しんでください。