経営の改善サイクルを人とITで

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Feb 9, 2007, 3:19:12 AM2/9/07
to 精益六西格玛
JMACが昨年発表した「第3回BPR実態調査結果報告」によれば、企業改革&<2539;業務改革について87%の企業で何らかの取組み経験ありと回
答、ますます盛んになっている。が、その成功確率は31%にとどまり、決して高いとは言えない。また、調査結果から、改革プロジェクトの成否を分ける分
かれ目のひとつが「ITソリューションの最適活用」ができるかどうか、という点にあることが明らかになっている。こうした調査結果は、日頃から企業前線
の現場を歩いているコンサルタントの実感とも大きく合致するものである。

業務とITの成熟度を適合させる
ITバブルの経験を経て、我々は、「ITは企業の時価総額や業績の向上を保証してくれる魔法の杖ではない」ということを学んできた。今日の企業活動に目
を向けてみると、情報システムやネットワークなどのIT投資に関しては、かなり慎重な見極めを心がけているように見える。それでもなお、大規模なIT投
資をしても一向に成果や仕事の質の向上に結びつかないケースが後を絶たない。
また逆に、肝心の部分でのIT化が遅れていることが企業の競争力を損なう大きな要因になるというケースも少なくない。どうすればこうしたミスマッチを防
いで「最適活用」が実現できるのだろうか。

ある企業が、環境の変化に適合して常にレベルアップし勝ち続けるための組織的な能力レベルを、その組織の成熟度と言う。我々は経営の成熟度は、今日にお
いては情報システムの成熟度(装備レベル)と密接な関係があり、両者を適合させながら改革のレベルを上げていくことが重要であると考えている。両者のバ
ランスが崩れると、企業は意図したレベルアップを的確に進めることができなくなり、経営の成熟度に見合わない無駄な、または過剰なIT投資が行われた
り、逆にIT装備の遅れが経営のレベルアップを妨げる制約になったりする。
経営とITの成熟度のバランスが、改革プロジェクト推進にあたってうまくとれているかどうかが、実は冒頭に述べた「ITが改革成功の分かれ目」にほかな
らない。

経営改革のサイクルを的確に回す
経営改革のロードマップを推進していくためには、業務改革とITの改革を、それぞれ別々に構えて大掛かりに進めるというアプローチは禁物である。両者の
バランスを損なわないように注意しながら、小規模でも良いから、PLAN-DO-SEEの改革サイクルを素早く何回も回転させ、ある程度の試行錯誤を許
容しながら着実に改革を進めていくほうが有効である。

● PLAN:業務プロセスの再構築(新業務プロセスの定義と標準化)
● DO:新業務プロセスの、素早いIT実装による自動化
● SEE:プロセス実行成果の自動モニタリングと分析&<2539;評価&<2539;フィードバック

従来は、業務プロセス再構築は実務部門と経営コンサルタント、システム実装は情報システム部門とITベンダー、モニタリングと分析などは管理部門と会計
コンサルタントというように、それぞれ別のプレイヤーの領分として分断され、一連の素早い動きにすることが難しかった。

しかし、ようやく昨今、こうしたサイクルを、業務とITを繋いで柔軟に素早く回す改革技術が準備されつつある。業務プロセスの見える化と再設計の技術、
重要な管理指標(KPI:Key Performance Indicator)の設定技術、プロセス設計から情報システムへのコーディングを自動化す
る技術、ワークフローなどの自動処理工程からプロセス上のKPIを自動モニタリングし分析する技術などを組み合わせた、ビジネス&<2539;プロセス
&<2539;マネジメント(BPM)と呼ばれている技術体系がそれである。因みに、本稿のタイトル「経営の改善サイクルを人とITで」は今年1月に発
足した日本BPM協会のキャッチフレーズである。

今後、企業の経営改革力を高めるためには、各事業の現場で、こうした道具をうまく活用して、実務者層とミドルマネジメント層が自ら改革サイクルを的確に
回して、成果を実現する能力が問われてくる。また、そういう点での組織の機動性&<2539;柔軟性を作り上げる経営者の役割もますます大きくなってく
るに違いない。

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