私も音声学に詳しくないですが、 現代の英語の発話の中で、(半)母音で終わる単語の次に(半)母音で始まる単語が来ても、その単語間に声門閉鎖や休止を入れるような発音はしないと思います(意味の切れ目で任意の休止はありますが)。 また、半母音を挟まずに、2つの母音を連続させて発音することも無さそうです。
ロジバンで {.mei iin.} と空白を入れて書くにしても、この場合の空白は {.} を表していると見なさなければ、以下の点でロジバンの発音規則に違反します:
- CLL では「母音で始まる単語の前には声門閉鎖か休止を入れる」という規則があります。
- 今のところ非公式である peg で書かれた、 camxes などのパーサは {daia} などの場合に空白や {.} を入れなくても {da ia} という2単語として解析しますが、 {lo'u meiia le'u} は {mei} と {ia} に分かれずエラーとなります。 {ia} の代わりに {iin} としても同様です。
# ちょっと詳しい解説
1. 現状では peg が公式ではないのですが、 一応公式文法に沿うように作られた camxes では
diphthong <- (a i / a u / e i / o i) !nucleus !glide
と定義されているので、ai au ei oi の後に glide つまり ia ie ii io iu ua ue ui uo uu が来ることはありません。
2. ilmentufa の camxes には la mezohe が手を入れて、 ai au ei oi の後の 全ての glide を禁止するのをやめて、 ai ei oi の後の ua ue ui uo uu や、 au の後の ia ie ii io iu を許すように改変されています。
diphthong = expr:(a i !i / a u !u / e i !i / o i !i) !nucleus {return _join(expr);}
(ただし年末に la gleki が preproc をいじってパーサを壊したので、 目下のところ試せないかもしれません:
)
3. zantufa シリーズは非公式文法を扱いますが、 diphthong に関しては la mezohe の改変を支持しています:
これは
- ai の後に ua が来る発音は、 話し手にも聞き手にも難しいことはないので許しても良いだろう
- ai の後に ia が来る発音と、 ai の後に a が来る発音とを聞き分けるのは難しいだろう
という考えに基づいています。
4. 目下の公式文法である yacc 文法は、単語レベルの構造にトークンを付けて定義した文法ですから、このような単語内の形は公式には明確に定義されていない部分です。
ちなみに yacc を使っているパーサ jbofi'e は meiiiiiiin なども許すようです(バージョンによるかもしれません)。
公式を peg にすれば、単語内の形も公式文法として明確に定義できるのですが、 以前にもお知らせしたように、 それについてはまだ検討中です:
mu'o