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第46回ひと・ことばフォーラム連続研究会のお知らせ
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Yuko HIGASHIIZUMI
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Jun 21, 2026, 3:50:26 AM (4 days ago)
Jun 21
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inguistics-jpのみなさま
(クロスポストご容赦ください)
第46回ひと・ことばフォーラム連続研究会の発表者、
宇佐美洋先生(専修大学)より発表要旨をいただきましたので、
ご案内の最新版をお送りします。
みなさまのご参加をお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
東泉裕子
(東洋大学人間科学総合研究所客員研究員)
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2025・2026年度ひと・ことばフォーラム連続研究会
対話で拓くひと・ことば研究
2025・2026年度第3回(通算第46回)の研究会では、専修大学の宇佐美洋先生をお招きします。宇佐美先生は周知の通り、日本語教育、評価研究の専門家として教育・研究にご活躍です。ご専門の出発点は言語学でしたが、ことばそのものだけではなく「ことばを使う人間」に注目し、さらには社会にも眼差しを向けて、活躍の場を切り拓いてこられました。まさに「ひととことば」の研究です。今回のご発表では、「価値観」に焦点を当てて、ひとはどのような価値観に基づいて言語による活動を行うのか、ご研究を紹介していただきます。また、言語研究から出発して、どのようにしてひとや社会に注目するに至ったのか、ご経験を語っていただき、このような分野横断的接触が研究の深化や拡大、交流につながるダイナミズムを考えます。
☆開催日時:2025年7月18日(土)10:00~12:00
☆会場:ZOOM上で実施
※参加申込をされた方に7月16日(木)にURL及びパスワードをお送りします。
☆参加費:無料
☆プログラム(仮):
10:00-10:10 趣旨説明・発表者紹介:新井保裕(文京学院大学)
10:10-11:00 発表者:宇佐美洋(専修大学)
「どのような価値観に基づいて、ひとは言語による活動を行うのか」
11:00-11:10 休憩
11:10-11:25 司会者による質問
11:25-11:55 全体ディスカッション
11:55-12:00 閉会・連絡
ご多忙とは存じますが、多くの方にご参加いただければ幸いです。オンライン開催の都合上、ご参加を希望される方は2026年7月15日(水)までに下記フォームよりお申し込みください。宇佐美先生の研究に関連して聞いてみたい質問があれば、フォームの最後にお書きください。発表内容やディスカッションと強いつながりのある質問は、時間の許す限り積極的に取り上げる予定です。
https://forms.gle/C2yYPreybbjWos5A8
☆発表要旨:どのような価値観に基づいて、ひとは言語による活動を行うのか
発表者が「評価」という行為を意識的に研究対象とし始めたのは2006年、当時独立行政法人であった国立国語研究所で、評価基準グループ長という職務を与えられた時からであった。それから20年の年月を経る中で、発表者の関心は、判断のプロセスあるいは結果としての評価そのものより、評価を裏から支える価値観(何に価値を認めるかに当たっての基本方針)という概念とはどのように捉え直すことができるか、あるいはそうした価値観についての振り返りを教育の中にどのように組み込んでいくのがよいか、ということへと遷移していった。今回のフォーラムでは、「評価から価値観へ」という発表者自身の関心の遷移を振り返りつつ、「対話で拓くひと・ことば研究」という本フォーラムの趣旨に沿った議論につなげたい。
2000年代ごろの評価研究は、主にテスト論の文脈から、「人によって多様な評価の結果をいかにして統一するか」という点、あるいは、「評価者の属性により評価の結果がいかに異なるか」という点に関心が集まっていた。しかしながら発表者らは、「ひとは、テストという文脈を離れても評価という認知行為を日々行っており、そこでは評価の結果を統一する必要などない」「同じ属性を持つ人のなかでも評価という認知行為のプロセスは多様であり、むしろその多様性をそのまま捉えることに意義がある」という思想に基づいて調査研究を展開し。そうした一連の研究の成果は2冊の書籍としてもまとめられた(宇佐美2014;
宇佐美2016)。
しかしながら、評価の結果やプロセスが多様であることを認識することは第一歩にすぎない。私たちは教育場面だけでなく、日々の生活の中でも常に評価(価値判断)を行いながら生きており、また何に価値を認めるのかの基本方針(価値観)が異なる者同士、相互理解を行うことはたやすいことではない。そうした事情の中で人々の相互理解を促していくには、価値観というものがどのようにして生まれ、またどのように変容していくか、そしてそもそも「価値」とは何か、ということについての根源的な議論が必要である。
また、発表者が評価研究に取り組み始めた時期は、言語教育においてCEFRが強いインパクトを持ち始めた時期とも重なっていた(2001年;CEFR正式公開、2010年;JF日本語教育スタンダード公開)。日本語教育においてもCan-do,
すなわち「何ができるか」を重視する行動中心主義の教育理念が広く受け入れられることとなった。この理念は、2021年公開の「日本語教育の参照枠」にも受け継がれている。
しかし発表者としては、この行動中心主義という理念には終始違和感を持ち続けている。なぜなら、形式的に「できる」ということのみに焦点が当たり、その「できる」ということが本人にとって本当にいいことなのかという、「価値」についての議論が置き去りにされているように思えるからであった。「何かができるようになる」という教育目標そのものについての評価や、さらには学習者自身が、「何ができるようになることが自分自身にとっての価値なのか」ということについて、問い直せるようになるための促しがこそが重要であると発表者は考える。
評価とは単に、既存の価値観に基づいて対象の位置取りを一方的に決める行為ではない。そうではなく、自らにとって、周囲の人にとって、さらに社会にとっての価値とは何かを問い、異なる価値の捉え方の間で折り合いをつけていく行為であると捉えてはどうだろう。そのように捉えた時、「ひと・ことば研究」という視座にどのような広がりが新たに加えられることになるかについて、参加者の皆さんと議論を深めたい。
宇佐美洋(2014)『「非母語話者の日本語」は、どのように評価されているか--評価プロセスの多様性をとらえることの意義 』ココ出版
宇佐美洋(2016)『「評価」を持って街に出よう ―「教えたこと・学んだことの評価」という発想を超えて』くろしお出版
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当フォーラムは、様々な言語現象を研究対象に「ことばと人はどうかかわるか」を考える研究グループとして2012年に発足しました。対面、オンラインを組み合わせて13年間で40回を超える研究会を開催し、多様なテーマを掲げて「ひと・ことば研究」を推進してきました。
本年度は昨年度に続きまして、対話を通じてひと・ことば研究の地平を切り拓く、というテーマを掲げました。専門の領域でのご活躍はもとより、専門の壁を超える革新的な研究で他領域の者にも刺激を与え続けている研究者にご登壇いただきます。そしてご研究の核心部分を語るとともに、研究に至る経緯、意識や研究方法の変化などについても触れていただきます。その後の参加者を交えての質問とディスカッションを通じて、当フォーラムが新たなヒントやインスピレーションを醸成するような場となることを期待しています。
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本フォーラムは様々な言語現象を研究対象に「ことばと人はどうかかわるか」を考える研究グループです。 一般的な研究会と異なり、当会は「ゼミの延長のような、互いに学び合い前進する場」を目指します。そのため発表は完成版ではなく、構想や途中経過のお話を伺い、質疑応答を通して切磋琢磨できることを大切にします。問題点を指摘すること以上に、その問題点を克服する方法をみんなで考え、発表者・参加者共に自らの研究に新たなアイディア・ヒントをもらう…そんな学びの場になることを期待しています。また自分の発表について、分野の全く違う人間にわかってもらうつもりで、なるべく丁寧に説明する姿勢を大事にします。
https://www.facebook.com/hito.kotoba.forum
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