シンポジウム「ことば・認知・インタラクション14」

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Rui Sakaida

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Mar 10, 2026, 9:03:03 AM (3 days ago) Mar 10
to linguistics-jp, Rui Sakaida
linguistics-jpのみなさま

公立はこだて未来大学の坂井田です。
以下のイベントについて再度ご案内いたします。

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シンポジウム「ことば・認知・インタラクション14」

https://www.jdri.org/archives/1513
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趣旨:
会話は、ことばと認知とインタラクションが出会う場です。私たちのプロジェクトでは、言語学・心理学・会話分析・認知科学・人工知能など、さまざまなアプローチから会話や話し言葉の諸現象に関する研究を行なっています。今回は、2件の一般講演に加えて企画セッション「社会課題に向き合うインタラクション研究」を設け、話題提供・総合討論を行います。多くの方の参加をお待ちしております。

※各講演・話題提供の要旨を追記しました。

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日時:2026年3月17日(火) 13:30~18:00
場所:一橋講堂 中会議場3, 4(〒101-8439 東京都千代田区一ツ橋 2-1-2 学術総合センター内)
   https://www.hit-u.ac.jp/hall/accessjp.html

プログラム:
13:00- 受付
13:30-13:40 開会挨拶
13:40-14:20 講演1:石本祐一(元ものつくり大学)・榎本美香(東京工科大学)・伝康晴(千葉大学)
 Modeling response relevance using dialog act and multi-modal utterance-design features(発表言語:日本語)
14:30-17:10 企画セッション「社会課題に向き合うインタラクション研究」
 趣旨説明:井上昂治(京都大学)
 話題提供1:坂井田瑠衣(公立はこだて未来大学)
 話題提供2:酒井晴香(広島大学)
 話題提供3:井上昂治(京都大学)
 話題提供4:東風上奏絵(京都大学)
 総合討論
  指定討論者:高梨克也(滋賀県立大学)、坊農真弓(国立情報学研究所)
17:20-18:00 講演2:落合哉人(国立国語研究所)
 CLD児に対する新たなことばの導入:「と言います」の使用を中心に

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参加費:無料
参加登録:不要

※運営の都合上、本シンポジウムのオンライン配信の予定はありません。
※問い合わせ:lci2026 [at] googlegroups.com

主催:
国立国語研究所共同研究プロジェクト
 「多世代会話コーパスに基づく話し言葉の総合的研究」
JSTさきがけ「人間中心インタラクション」領域
 「MaAI:マルチモーダル対話基盤モデルによる非言語翻訳」
 「高齢者をめぐる日常的支援インタラクションの解明」
 「視覚中心社会における視覚障害者の適応的ふるまいの解明」

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【講演1】
Modeling response relevance using dialog act and multi-modal utterance-design features
石本祐一(元ものつくり大学)・榎本美香(東京工科大学)・伝康晴(千葉大学)

本研究では、会話における応答関連性(response relevance; Stivers & Rossano, 2010)―すなわち、話し手の発話がどの程度、受け手の応答の関連性に寄与するか―に焦点を当てる。『千葉大学3人会話コーパス』を用い、談話行為および発話デザインの特徴に基づいて、ある発話が受け手から応答を引き出すかどうかを予測する統計モデルを構築する。発話デザインの特徴には、語数や品詞タグといった言語的特徴、アクセント句における基本周波数や発話速度などの音響的特徴、さらに非言語的特徴として発話中の話し手の視線行動が含まれる。分析の結果、談話行為には強い効果が認められた。質問のような典型的な第1成分の発話は、評価や情報提供のような非典型的な第1成分の発話に比べて、応答を受ける可能性が高いことが示された。さらに、発話デザインの特徴の影響も明らかになり、特定の言語的特徴に関連する応答確率の傾向や、特定の音響的特徴との相関が示された。さらに、本研究の主要な知見を超える事例を例示し、応答関連性モデルの拡張可能性について議論する。

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【講演2】
CLD児に対する新たなことばの導入:「と言います」の使用を中心に
落合哉人(国立国語研究所)

本発表は、日本の公立中学校に在籍する外国にルーツを持つ生徒(CLD児)に対する学習支援活動をデータとして、新たなことばが教育者によってどのように導入されるか実態を探るものである。多くのCLD児は、書きことばよりも学校(またはそれに準ずる場)での話しことばを通して学習言語に習熟することから、支援体制を適切に構築する上で教育者の口頭での実践を多角的に把握することが求められる。本発表では特に教育者が「と言います」という形式を用いて何らかの語句を導入する場面を取り上げる。事例分析を通してそのような語句の導入は、必ずしもCLD児の知識の不足を補う形でなされるわけではなく、その後の教育的支援に要する“公式の”言語的知識を一方的に伝達する形でなされうることを示す。

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企画セッション「社会課題に向き合うインタラクション研究」

本企画セッションでは、JSTさきがけ「社会課題を解決する人間中心インタラクションの創出」の研究者たちが、各自の研究課題について話題提供します。4件の話題提供と指定討論をもとに、多様な社会課題が複雑に絡み合う現代社会に対して、これからのインタラクション研究がどのように向き合うべきか議論したいと思います。

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【話題提供1】
視覚障害者の適応的ふるまいから視覚中心社会のインタラクションを再考する
坂井田瑠衣(公立はこだて未来大学)

人間社会は晴眼者によって作られ営まれている視覚中心社会である。視覚障害のある人々は、視覚を基盤としたインタラクションの規範への適応を日常的に迫られている。本研究では、視覚障害者と晴眼者のインタラクションのビデオデータを収録・分析し、視覚障害者が晴眼者とのインタラクションに参加するために用いている方法を明らかにすることを計画している。これにより、人間社会におけるインタラクションの視覚中心主義を再考するとともに、そうした視覚中心主義を乗り越えるインクルーシブなインタラクション環境への貢献をめざす。

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【話題提供2】
高齢者をめぐる日常的支援インタラクション研究の見取り図
酒井晴香(広島大学)

超高齢社会の日本では、介護・医療の専門機関だけでなく、家族や地域の人々によるさりげない「日常的支援」が自立高齢者の生活を支えている。しかしながら、その詳細なインタラクション技法は暗黙知に留まり、明らかになっていない。そこで本研究では、日常生活場面で収録した支援インタラクションの映像から、構造とプロセスを分析し、何が支援の有無や方法などに影響を与えるか明らかにする。これにより、高齢者の様子や状況に応じて手助けの仕方を調整できる、人らしい支援技術設計への貢献を目指す。

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【話題提供3】
MaAI:マルチモーダル対話基盤モデルによる非言語翻訳
井上昂治(京都大学)

異文化コミュニケーションにおける相互理解の深化は現代社会の重要な課題である。本研究では、対話中に表出するターンテイキング、相槌、フィラー、視線配布といった非言語的ふるまいを、各言語・文化の特性に合わせてリアルタイムに翻訳・変換・可視化する多言語マルチモーダル対話基盤モデル「MaAI」の開発を進めている。本モデルを通じて、異文化間対話における非言語的ふるまいの機能的役割とその効果を定量的に解明するとともに、従来の言語翻訳の枠組みを超えた「非言語翻訳」という新たな研究領域の創出を目指している。

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【話題提供4】
遊び心のある教え方ができる個別指導ロボットの研究
東風上奏絵(京都大学)

先生は、冗談を交えたり、時には生徒をからかったりするなど授業中に様々な遊び心を発揮し、生徒の学びを引き出している。近年子ども向けの個別指導ロボットへの期待が高まっているが、ロボットに遊び心のある教え方ができれば、子どもの学習効果をより高める可能性がある。このようなロボットを実現するにあたって重要になるのが、先生が遊び心のある教え方をどのように行っているか・ロボットを教室に導入した際にどのようなインタラクションが起きるかの理解である。本発表では、インタラクションを創る研究において、インタラクションの理解がいかに重要であるかという観点を含めながら、本研究の概要を紹介する。

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