たまには自発ではなく,連濁を

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NOJIMA Motoyasu

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Nov 6, 2012, 4:38:19 AM11/6/12
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皆様

お元気ですか。

フェイスブックの方で,宣長・ライマンの法則の例外について話題になっているんですが,柴田錬三郎とか中村勘三郎とか,「-ざぶろう」はいくらでもありますよね。むしろ,/XM-saburoo/でXが任意の音節,Mが撥音か長音の場合は,連濁するほうが圧倒的に多いのでは?もしそれが正しいとするの,なぜなのか,考える必要がありますね。金田一先生が挙げていらっしゃる「ふんじばる」なんかよりも,規則的なだけに大きな問題かもしれません。

野島本泰

Kan Sasaki

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Nov 6, 2012, 11:07:07 PM11/6/12
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野島さん、

健三郎/keNzaburo:/のような発音が前部要素の最後にある場合のライマンの法則
の例がについては、1990年代に論文が書かれていたと思います。筑波大学にいた
ころに見かけました。たしか、WCCFL、CLS、BLS、Japanese / Korean
Linguisticsのいずれかの予稿集だったと思います。

...Nz...はNとzの両方に[+voiced]がリンクしている構造を仮定していたと思い
ます。ライマンの法則が単一の分節音と[+voiced]のリンクに関するものだとす
れば、後部要素に/b/のような要素があって形態素境界にNzがあってもライマン
の法則の違反にはなりませんね。そういう議論をしていたのではないかと思いま
す。著者はアメリカで博士をとった日本人だったと記憶しています。

「ふんじばる」も発音が関与していますね。「なわ-ばしご」のような例の方が
ライマンの法則にとって問題かと思います。

佐々木冠
--
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
Kan Sasaki
ksa...@sgu.ac.jp
http://ext-web.edu.sgu.ac.jp/ksasaki/

NOJIMA Motoyasu

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Nov 6, 2012, 11:29:10 PM11/6/12
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冠さん

1つわからないので,教えていただきたいのですが,

> Nとzの両方に[+voiced]がリンクしている構造

> 単一の分節音と[+voiced]のリンク

というところの「リンク」がわかりませんでした。どういうものなんでしょうか。

フェイスブックでは,佐藤直人さんのページなのですが,その後,
「後部要素1拍目が連濁後にザ行音、2拍目がバ行音」のとき,ライマンの法則の
例外が生じる,という法則が生まれつつあります。
具体的に言うと,

[1]ふんじばる←ふん+しばる(後部要素は1拍目は連濁後「じ」,2拍目は「ば」)

[2]ふんづぶす←ふん+つぶす(後部要素は1拍目は連濁後「ず」,2拍目は「ぶ」)
(※座間市,宇都宮市など,広い地域に分布する例外です)

[3]けんざぶろう←けん+さぶろう(後部要素は1拍目は連濁後「ざ」,2拍目は「ぶ」)

という例外を説明する一般化です。

論文情報ありがとうございます。90年代前半か,後半か,わかりませんでしょうか。

野島本泰

2012年11月7日 13:07 Kan Sasaki <ksa...@sgu.ac.jp>:

NOJIMA Motoyasu

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Nov 6, 2012, 11:32:26 PM11/6/12
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野島です。

> 「後部要素1拍目が連濁後にザ行音、2拍目がバ行音」のとき,ライマンの法則の
> 例外が生じる,という法則が生まれつつあります。
> 具体的に言うと,
>
> [1]ふんじばる←ふん+しばる(後部要素は1拍目は連濁後「じ」,2拍目は「ば」)
>
> [2]ふんづぶす←ふん+つぶす(後部要素は1拍目は連濁後「ず」,2拍目は「ぶ」)
> (※座間市,宇都宮市など,広い地域に分布する例外です)
>
> [3]けんざぶろう←けん+さぶろう(後部要素は1拍目は連濁後「ざ」,2拍目は「ぶ」)
>
> という例外を説明する一般化です。

ただ,「貸し+しぶる」って濁りますかねえ。僕はダメなんですが。前部要素の最後が
「ん」でないといけないのかなあ?

野島本泰

Kan Sasaki

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Nov 7, 2012, 12:25:13 AM11/7/12
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野島さん、

> 1つわからないので,教えていただきたいのですが,
>
>> Nとzの両方に[+voiced]がリンクしている構造
>
>> 単一の分節音と[+voiced]のリンク
>
> というところの「リンク」がわかりませんでした。どういうものなんでしょうか。

N z
| |
v v ('v'は[+voiced]を表すものとする)

ではなく
N z
\/
v

という構造です。

> 論文情報ありがとうございます。90年代前半か,後半か,わかりませんでしょうか。

90年代後半だと思います。

佐々木冠

NOJIMA Motoyasu

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Nov 7, 2012, 1:50:07 AM11/7/12
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冠さん

イメージは分かりました。

「[+voiced]が2つの分節音にリンクしている」という考え方は
生成音韻論でしょうか。サンフォード・シェインなどの入門書を読めばわかりますか?

そうすると,「圭三郎」「長三郎」などでも,長音とzの2つに[+voiced]がリンクしている,と
考えるわけですよね?

90年代後半で探してみます。ありがとうございます。

野島本泰

2012年11月7日 14:25 Kan Sasaki <ksa...@sgu.ac.jp>:

Kan Sasaki

unread,
Nov 7, 2012, 2:18:30 AM11/7/12
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野島さん、

> 「[+voiced]が2つの分節音にリンクしている」という考え方は
> 生成音韻論でしょうか。サンフォード・シェインなどの入門書を読めばわかりますか?

非線形理論以降のものがよいと思います。たしかシェインのものはそれ以前の理
論的枠組だったような気がします。1994年ごろ出たKenstowizcの入門書なんかが
よいと思います。

> そうすると,「圭三郎」「長三郎」などでも,長音とzの2つに[+voiced]がリンクしている,と
> 考えるわけですよね?

そうなります。

NOJIMA Motoyasu

unread,
Nov 21, 2012, 3:24:30 PM11/21/12
to jih...@googlegroups.com, 野島本泰
冠さん

Kenstowicz, Michael.(1994).Phonology in generative grammar (Blackwell
textbooks in linguistics 7). Cambridge, Mass.: Blackwell.

が届きました。700頁もある分厚い本なので,驚きました。
さっそく連濁のところを読んでみました。
教科書なので,あまり詳しい分析はしてませんが,
他のところを見ると,たしかに,[+voiced]のような素性と,分節音を
結ぶ線があちこちにありますね。暇を見つけて,第1章をまず読んでみます。

野島本泰

2012年11月7日 16:18 Kan Sasaki <ksa...@sgu.ac.jp>:
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