盲目のおやじが妻子を連れて、会場にやってきた。
そうして、初めての点字に触れて言った。
「まるで、お前のあばたじゃねーか」
そうすると、傍にいた妻が静かに、見える目を閉じ、
ご主人の顔をゆっくりと撫ではじめた。
そうして、妻は言った、
「あんた、鬼瓦にそっくりだね」
咄嗟に、おやじは声がした方向に手を伸ばし、何度も空気を掴んだ。
その届かない手の先で、跳んで逃げた妻が、ほくそえんでいた。
…その様子を見ていた一人娘が、涙を目に溜めて叫んだ、
「アタイは、どうなるんだよぉ。お前たち二人に、良く似てると
いわれているんだよぉ」
会場に響き渡る大声のあと、気まずい雰囲気が三人の中に流れた。
そんななか、母親と父親が、突然、それぞれ、同時に叫んだ。
「う、うつくしい」
母親は会場に飾られているフラワーアレンジメントを見ながら、
父親は、このコーナーに配置されていた若いお姉さんの顔を撫でながら…。
この時、一人娘は、両親の愛の深さを知った。
嘘を言うことが出来ない母と父が、生き方が下手な母と父が、
精一杯、私をかばおうとしている…。
娘は、前向きに生きていこうと決心した。
そして、今日の夕食は、真心を込めて作る、
私のライスカレーにしよう、と思った。
めでたし、
めでたし。
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123.あ~い●◎∵太陽[]<>+P)==~|◇diagram×!#&ぶーんbottle☆:-tt??