濱田です.
(4月に福大から日大生物資源に異動しました.)
研究集会「数学ソフトウェアとその効果的教育利用に関する研究」
も無事に終了したようで何よりです.
しかし,私個人は参加できなかったのが本当に残念です.
Ulrich Koretenkamp さんの講演については,ビデオ公開されていたので閲覧しました.
https://vimeo.com/184856089?ref=fb-share&1
Cinderella は free downloadable になりましたが,残念ながら open source になることはないとのこと.
ライセンスの問題は本当に難しいです.
ただ,CindyScript を解釈できる CindyJS という新しい open source プロジェクトを開始したことなど,
大変興味深いものでした.Apache 2 license と呼ばれる比較的よく使われているライセンスを採用したようです.
Python や JavaScript などの一般的な言語ではなく,
CindyScript というローカルな言語を採用している点は少し残念ですが,
プロジェクトの継続性を考えると仕方ないことなのでしょう.
一方で,CindyScript の言語仕様や用意されているAPIは興味深いと思っています.
(いろいろと感心させられることが多いです.)
現在,github 上で CindyJS が公開されているとのことで,早速ダウンロードしてみました.
https://github.com/CindyJS/CindyJS
Debian GNU/Linux で試してみました.
最初 Debian の npm を使おうとして失敗しました.バージョンが古すぎるようです.
単に make すると Node.js や Google Web Toolkit をネットワーク上からダウンロードして
コンパイルしてくれるようです.
このような素晴らしい講演をしていただいた Ulrich さん,
そして準備をしてくださった中村先生,金子先生,高遠先生を始めとする皆様に感謝いたします.
ところで,高遠先生が
「特に,CinderellaはCindyScriptという使いやすいプログラミング言語を持っていて,
Geogebraと違って,自分の思ったことがプログラムによって実現できます.」
と書いていますが,
GeoGebra も "GeoGebra Script" や JavaScript でのプログラミングに対応しています.
https://www.geogebra.org/manual/en/Scripting
https://sites.google.com/site/geogebrajp/script
また,他の動的幾何学ソフトウェアでも,Dr. Geo は Scheme, Kig が Python を採用しており,
プログラミング機能を備えたものは少なくありません.
(Cinderellaが最初かもしれませんが,この点については不勉強なため知りません.)
Ulrich さんも言及していましたが,むしろ,特筆すべきは
Cinderella や CindyJS で図を作成した時にライセンスフィーの心配をしなくて良いというところでは
ないでしょうか.
GeoGebraは一般的な教育における講義や授業等の教育利用,論文等での図の利用については問題ないのですが,
塾や予備校での利用,教科書等の出版物などにおける図の作成については相談が必要なはずで,
その点は注意が必要だと思っています.
https://www.geogebra.org/license
2016年9月22日 20:07 Setsuo Takato <
tak...@phar.toho-u.ac.jp>:
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tatsuyos...@gmail.com