非線形科学セミナー: 金 秀明さん (11/17 13時) ノンパラメトリックなイベント時系列分析に向けて:カーネル法と新たな表現性定理

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Ryota Kobayashi

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Nov 4, 2025, 12:29:20 AM (2 days ago) Nov 4
to 情報論的学習理論と機械学習 (IBISML)
IBIS の皆様 (重複してお受け取りの際にはご容赦ください)

お世話になっております。東京大学 大学院
新領域、数理・情報教育研究センターの小林 亮太と申します。

11/17 13時より金
秀明さんにセミナーをしていただく予定です。タイトル、アブストは以下をご覧ください。
対面
(柏キャンパス)、オンラインのどちらでも参加できます。興味のある方は気軽に参加いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

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日時:2025年11月17日 (月) 13:00 - 14:30

場所:東京大学柏キャンパス 新領域基盤棟 2階 基盤棟共通セミナー室(2C5,
2C7)/  オンライン (Zoom)
オンライン参加の方は以下の登録をお願いいたします。
https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/meeting/register/nrEPC7sHRsSOnpZc96LdIA

講演者:金 秀明(NTT株式会社 コミュニケーション科学基礎研究所)

タイトル:ノンパラメトリックなイベント時系列分析に向けて:カーネル法と新たな表現性定理

「いつ・どこで」出来事が起きたかを記録したデータはイベント時系列データと呼ばれ、機器故障、消費者購買、SNS上の投稿、神経スパイクなど実世界の様々な現象が当該データに属する。点過程モデルはこの種のデータを扱うための基本的枠組みであり、強度関数(単位時間・単位空間あたりの発生率)をデータから推定することで、将来の発生時刻・発生位置の予測やリスク評価を可能にする。機械学習の分野では、カーネル法に基づき強度関数をノンパラメトリックに(関数の形状に強い仮定を置かずに)推定する手法が活発に議論されてきた。カーネル法は、正定値カーネルにより定まる関数空間、すなわち再生核ヒルベルト空間(RKHS)を考え、関数推定をRKHS上の制約付き汎関数最適化問題として定式化する。このとき鍵となるのが表現性定理であり、本来は無限次元の汎関数最適化問題が有限個の係数の最適化問題へと還元され、効率的な推定アルゴリズムが得られることを保証する。データが独立同分布に従うなど、古典的な推定問題においてこの定理が成立することは広く知られていたが、単純な点過程設定(非定常ポアソン過程)における表現性定理の確立は比較的最近の進展である
[1]。本講演では、生存分析 [2,3] やHawkes過程 [4]
といったより実用的な点過程問題に対する表現性定理、ならびに表現性定理を導出するための新たな解析ツール
[5] について、我々の最近の成果を紹介する。

[1] S. Flaxman et al., AISTATS, 2017.
[2] H. Kim et al., NeurIPS, 2022.
[3] H. Kim, NeurIPS, 2023.
[4] H. Kim and T. Iwata, arXiv:2510.08916, 2025.
[5] H. Kim, NeurIPS, 2021.
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Ryota Kobayashi Ph. D.
Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo
E-mail: r-k...@k.u-tokyo.ac.jp
Homepage: http://www.hk.k.u-tokyo.ac.jp/r-koba/index.html
GitHub: https://github.com/NII-Kobayashi
新刊 「AI新世」: https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166613717

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