近年、災害発生時に、家族の安否をはじめ避難所や食料、医療支援に関する情報、さらには被災された方たちの支援活動のために、ウェブやモバイル、ソーシャルメディア等を活用する動きが世界的に広まっています。
たとえば、東日本大震災やニュージーランドのクライストチャーチ地震では、家族や友人の安否情報の確認のために、パーソンファインダーが利用されたり、2010 年のハイチ地震の際には、ウェブの地図作成ツールを利用してインターネット上で集まった多数のボランティアが詳細な地図を作成し、この地図を災害救援隊が活用しました。また、クライストチャーチ地震では、ソーシャルメディアを利用して学生ボランティアの組織化が行われるなど、ウェブの活用が、被災地の人々や災害救助隊、そして世界中の人々を結びつけ、支援に活用されています。
これらはウェブ技術を活用したほんの一例に過ぎず、Google では、インターネットが、大きく災害救助・救援活動の支援や効率化に貢献することができると考えています。
Big Tent 2012 では、このようなテクノロジーが持つ可能性を探求し、自然災害による被害と救援コストを軽減するために、各国の先進事例と成果を共有し、今後の災害/防災におけるソーシャルメディアを始めとした IT 技術活用の可能性および乗り越えるべき課題を議論します。
演者には、マルガレータ・ワルストロム氏(国連事務総長特別代表)、ウィル・ロジャース氏(国際赤十字・赤新月社同盟)、近藤正晃ジェームス氏(Twitter 日本法人代表)、サム・ジョンソン氏 (クライストチャーチ・スチューデント・アーミー創設者)ら国内外の有識者の方をお招きし、災害時のソーシャルメディア活用法や、IT を活用した被災地における支援の計画と管理、安否情報へのアクセス等をテーマに、基調講演、パネルディスカッション、技術デモンストレーションを行います。