日本では、科学はいまだに実生活と係わりの無い御伽噺のようにマスコミで扱われているような気がします。環境に係わるものは特にそれが顕著で、まるで脈絡のない相互に矛盾する話がばらまかれています。
その典型かと思うのが、最近報じられた秋田由利本荘市の鮎川油ガス田のシェールオイル採掘計画です。朝日、産経、毎日、読売、日経とネット上の記事をざっと見ましたが、今月6日付けの第一報では、シェールオイル使用後の廃棄物すなわち二酸化炭素の問題についてはどこも触れていません。わずかに産経が、採掘時の環境問題についてのみ、末尾のパラグラフで触れているだけです。
翌7日には、朝日.コムが「未来の資源 膨らむ夢」という手放しの見出しで署名入りの解説をしています。また、8日には、「シェールオイル 最大1億バレル見込む 経済に好影響期待」という見出しで毎日jpが記事をだしています。(「シェールオイル」で検索すれば、これらの記事以外にも沢山類似の記事が出てきますので、特定のURLの引用はやめときます)
これらの報道機関は、「地球温暖化が問題なので二酸化炭素排出を大幅に減らすべき」と言って来たように思うのですが、違いましたっけ?
急速に影響力が衰えているとは言え、マスコミには報道機関としての大きな責任があります。
狭いところを深掘りして暮らしを成り立たせている社会人に対して、総合的な広い視点からの報道が求められます。70年以上も前の教訓は、すっかり忘れてしまったのでしょうか。
目の前のことしか見ていない報道。さらには、目の前の事実さえ見ない結論有りきの報道。それを、あたかも揺ぎ無い真実であるかのように報道する独り善がりの姿勢。個人が独自にオリジナルな情報を手に入れ発信できる時代では、そんな薄っぺらさが見透かされてしまいます。