リハビリ病院への転院 と リハビリ病院選び

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GBS_Blogger

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Dec 4, 2015, 7:15:39 AM12/4/15
to ギラン・バレー症候群(GBS) 患者の談話室
「ギラン・バレー症候群のひろば」からの引用



リハビリ病院への転院 と リハビリ病院選び



〔転院の必要性〕

 ギラン・バレー症候群の患者は、一般に、治療段階が終われば、リハビリ病院への転院が求められます。

 ギラン・バレー症候群の患者を治療できる病院は、神経内科のある大病院であり、救命救急センターを備えた、高度の専門的医療を担っている「特定機能病院」、あるいは「一般病院」でも、急性期疾患の患者の医療を担っている大病院の場合が多いと思われます。そのような病院は、地域における高度の医療を担っているため、急性期の治療が一段落した段階で、主治医(あるいは病院側)から転院を求められることがあります。

 ギラン・バレー症候群の治療(血漿交換療法や免疫グロブリン大量療法等)は、あくまで麻痺の進行(末梢神経の損傷)を抑制、あるいは止めるもので、麻痺した手足の機能を回復させるものではありません。麻痺した手足の機能を回復させるのは、自然治癒力(自己回復力)とそれを促すリハビリです。「特定機能病院」や「一般病院」は、本来、リハビリを専門に行う病院ではありません。

  また、病院側としても、入院期間が長くなるに従って、病院の受け取る診療報酬が減額されるため、経営上からも入院が長期化することを望まない事情もあります。

 このため、治療段階が終われば、リハビリ病院に転院することが求められるわけです。

 もちろん、軽症で、当初の病院で麻痺した手足の機能が回復し、退院できれば、転院の必要はありません。


〔 私の場合 〕

 10年以上前の話になりますが、私(=当HP管理人)の場合も、人工呼吸器は外れたが喉が切開されままで、食事も経管栄養で、四肢麻痺の全面介助の状態の時に、主治医からリハビリ病院への転院を求められ、大変困りました。

 主治医の説明では、「特定機能病院」として、私に対して最新の医療技術で十分すぎるほど治療をし、治療段階が終ったので、後はリハビリ施設のある病院に転院してリハビリを受け、手足の機能を回復させるように、あるいは麻痺したままでも日常生活ができるように訓練をして欲しい。もし、それも無理であれば、療養型病床群に転院するか、自宅に退院して欲しいということでした(このようにはっきりと言いませんでした。多分に私の推測が入っています)。

 主治医は、医療相談室の社会福祉士(ケースワーカー)を紹介してくれ、その人が妻とともに、
(1) 家族が通えること、
(2) ギラン・バレー症候群の患者を受け入れたことがあり、神経内科医がいて、リハビリの施設が整い、熱心な療法士(理学療法士(PT)や作業療法士(OT))が揃っていること、
(3) (私が四肢麻痺の状態で、家族が看護や介助に毎日通えないことから)、病院側で看護や介助が十分になされること、

の条件のあったリハビリ病院(もっとも(3)は十分でなかったのですが………)を一緒に調べてくれました。妻は候補のリハビリ病院を見学し、病院の責任者と相談し、そこを転院先と決め、「紹介状」をもって転院依頼に行きました。

 また、当初の病院は、転院先のリハビリ病院が受け入れるまで、私を置いてくれました。


〔 転院前でもリハビリを 〕

 手足の神経、筋肉、骨等は使わないと、筋肉の廃用性萎縮が進み、関節が拘縮していきます。このため、最近では、いずれの病院も、急性期の治療中であっても、早い段階から、リハビリが行われるようになりました。

 そこで、リハビリ病院に転院する前でも、リハビリをしっかりと受けるとともに、ご家族の方が手足のマッサージや曲げ伸ばしを優しくしてあげることが、その後の回復につながると思います。


〔 転院にあたって 〕

 転院を求められた場合ですが、主治医に

(1) 治療は現在どの段階か(症状の進行、回復状況も含めて)、
(2) 本人がどの程度回復したら転院できるのか、
(3) どのような病院へ転院したらよいか、

などを率直に相談されたらいかがでしょうか。

 なお、病院は機能別に次のように分けられます。

○ 特定機能病院……高度の専門的医療を提供する病院
○ 一般病院…………一般的治療が可能な患者を対象とする病院
○ リハビリ病院………リハビリを専門とする病院
○ 療養型病床群……老人や長期入院のための専用病棟

 転院に際しては、主治医に「紹介状」(診療経過や検査所見などを記載)を書いてくれるように依頼することをお勧めします。「紹介状」があれば、転院先の病院にスムーズに受け入れてもらえ、再検査も一部省略されます。


〔 リハビリ病院選び 〕

 リハビリ病院は実に様々です。転院先のリハビリ病院を選ぶにあたっては、インターネットで、「リハビリ病院」と「所在地名」で検索し、病院名をリストアップし、その病院の評判を調べ、実際に見学させてもらい、病院の責任者と相談して、決められてはいかがでしょうか。

 リハビリ病院を決めるにあたって、次のようなポイントがあげられます。

○ 積極的にリハビリをしてもらえるか(最近は「攻めるリハビリ」と称して、患者ごとにリハビリ医、理学療法士、作業療法士、看護師、介護福祉士、社会福祉士(ケースワーカー)、病棟責任者などがチームを組み、患者の回復状況を見極めながら積極的にリハビリに取り組む病院があります)。

〇 外観ではなく、病室の雰囲気や患者の表情はどうか(患者は生き生きとしてリハビリに取り組んでいるか)。 ベッド上での座位の状態や車椅子の患者が多く見られるか(患者の自立を促す体制となっているか)。患者が自主トレを行っているか。

○ 特殊浴槽・ギャッジベッド・車椅子用トイレ・手すりスロープなどの必要な設備が十分に整っているか

○ 必要な医療に対応してもらえるか(神経内科がなくても、内科でも可)

○ 家族が通いやすい距離か

○ 保険外負担が提供されるサービスに見合う納得のいく金額か、長期入院の場合でも負担しきれるものか


 「闘病記(投稿)集」に投稿された、医療従事者であるO.T.さんは、休日でもリハビリをする病院、外来リハビリに力を入れている病院選びについて、「掲示板」で次のように書いておられました。

 「休日リハビリテーション提供体制加算」している病院が休日でもリハビリをしてくれる病院で、「外来リハビリテーション診療料の施設基準の認定」を受けている病院が外来リハビリに力を入れている病院であると思います。

 これらの病院は、インターネットで「休日リハビリテーション提供体制加算」と「所在地名」で検索し、各病院のホームページに入り、そこで「施設基準の認定項目」を調べれば、判明します。

 また、病院の総合的な外部評価については公益財団法人「日本医療機能評価機構」が「病院機能評価基準結果の情報」を公表していますので、こちらを調べられても、参考になるかと思います。

「日本医療機能評価機構」による「病院機能評価基準結果の情報」
http://www.report.jcqhc.or.jp/index.php


 O.T.さんは、上記リハビリ病院選びについて(当方からの依頼に応じて)下記のとおり補足説明文を寄せられました。

 GBSの初期治療が神経内科の専従する急性期病院で行われた後、リハビリテーションを行うために転院を促されることが多いかと思います。

 この場合、病態や病状、重症度を鑑みて病院選別がなされるべきだと思いますが、多くは、回復期リハビリテーション病棟を有する病院を紹介されることと思います。この回復期リハビリテーション病棟は診療報酬の点から1、2、3に区分されており、この順に人員や設備などより充実したサービスが提供できる内容となっています。回復期リハビリテーション料1を算定している病院では、休日もリハビリテーションを行うことが算定の用件となっています。

 また、GBSのリハビリは脳血管疾患等リハビリテーション料の区分のなかで行われますが、こちらも1、2、3の区分があり、療法士の数などに施設基準がもうけられています。

 施設基準のみから見ますと、回復期リハビリテーション料1と脳血管疾患等リハビリテーション料1を算定している病院がより充実した内容のリハビリテーションを提供できる人的、物的資源を有していると言ってよいかと思います。

 この中でも、療法士の人数が多い施設が、療法士の1日あたりの受け持ち時間が限られているため、より濃密なサービスを受けられる可能性があります。なお、理学、作業、言語聴覚療法の各療法士が専従しているかを確認する必要があります。

 これら、病院の地方厚生局などへの届出事項については、病院のホームページに記載してあることが多いのですが、病院内の目立つところに、保険医療機関および及び保険医療養担当規則に基づく厚生労働大臣が定める掲示事項として掲げることが病院に義務付けられていますので、これを参考にされるとよいかと思います。

 加えて、病院の外部の環境やアクセス、駐車場、アメニティー(インターネットができるかとか、ラウンジがくつろげる所か患者図書館があるか等)や看護や介護のきめの細かさについては、実際に訪問して感じてみることが重要であると思います。

 〔 なお、本文掲載にあたっては、O.T.さんに校閲いただきました 〕


 以上、ご参考になれば、幸いです。


               (田丸 務 平成18年2月記、平成26年12月加筆)


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