SRAオープンソースビジネス部(略称 OSB)の部内メーリングリストで、
歴史的コンピュータや過去のソフトウェアプロジェクトに関する議論が
行われました。内輪ウケの域を出ないものではありますが、公開が公共の
益になると考え、可能な部分を
http://www.sra.co.jp/people/katsu/comphist/
に開示します。また、SRAの OB, OG の方々や、SONY NEWS の開発に
直接関わった方からコメントをいただきましたので、それも添えておきます。
一部ダイジェストをこの記事に添えておきましょう。
---------------- ダイジェスト始まり ---------------
SONY NEWS 誕生について、名付け親の岸田孝一が語っていはく:
> で,わたしが SIGMA の実情をお話して,SRA は SIGMA と喧嘩別れしたと
> いう状況を説明したら,「それなら SIGMA の向こうを張って,あちらより
> 先に,もっといい Wrokstation を共同でつくっちゃおう」ということにな
> りました.それが 1986年の冬から春にかけての話.
(つづく)
往年の UNIX hacker 酒匂寛さんが UNIX Magazine の連載についていはく:
> あと結局印税生活には資さなかった Little Language (sre...@sra.co.jp)
> とか。ちなみにこの最終回(No.100) は私が書いています。
(つづく)
NEWS-OS の開発者の手塚宏史さんいはく:
> 最初に設計方針を決める合宿で「その方がおもしろいから」という理由で決ま
> りました。
(つづく)
NEWS に X を移植した歌代和正さんいはく:
> 2週間くらい Sun の上でコードを読んで、次の2週間は夕方出社して、
> 朝9時頃まで作業して、出社してくる社員と入れ違いに帰るという生活を
> 続けました。
(つづく)
山田正樹さんいはく:
> たぶんこれがGNUが日本で紹介された一番始めだと思います。
(つづく)
---------------- ダイジェスト終わり ----------------
他にも、日本のソフトウェア工学の黎明期の話などが含まれています。
私には古い時代の知識がなく、編纂には苦労ました。加筆修正が必要な
ことでしょう。昔の事情をご存じの方は、ぜひ適当な newsgroup に
follow-up するか、私にメールを送ってください(ただし follow-up や
お返事ができるとは限りません)。感想や質問も歓迎します。
--
渡邊克宏@SRA Linuxサポートグループ
<xujr8uw...@sranhm.sra.co.jp>の記事において
ka...@sra.co.jpさんは書きました。
> Keywords: SONY NEWS, NEWS-OS, VAX11
> Keywords: Σプロジェクト,UNIX Review
> Keywords: GNU, FSF, Richard Stallman, Wingnut
> Keywords: ソフトウェア工学
> Keywords: SRA Boulder office, SDA(ソフトウェア技術者協会)
>
> SRAオープンソースビジネス部(略称 OSB)の部内メーリングリストで、
> 歴史的コンピュータや過去のソフトウェアプロジェクトに関する議論が
> 行われました。内輪ウケの域を出ないものではありますが、公開が公共の
> 益になると考え、可能な部分を
-----
< http://www.sra.co.jp/people/katsu/comphist/
--
> http://www.sra.co.jp/people/katsu/doc/comphist/
-----
ではありませんか?
--
成田 隆興 @ エー・アイ・ソフト株式会社 NB 推進部
E-mail tak...@aisoft.co.jp
『十分間で決断し、短い理由を添えよ』
その通りです。一番大事なところを間違えました。指摘ありがとうございます。
--
渡邊克宏@SRA Linuxソリューション部
NEWS(NEWS-OS4.xまで)は、使っていてとてもhappyな環境でした。
Emotion Engineで、NEWS-OS4.xかNetBSDでも載った、ATXフォームに
収めた普通のワークステーションが30万円くらいで出れば、即買い
なんですがね。
#VAIOにはどうも魅力というか「欲しい光線」を感じない…。
--
中村和志@神戸 <mailto:k...@kobe1995.net>
NAKAMURA Kazushi@KOBE <http://kobe1995.net/>
NAKAMURA Kazushi wrote:
> 手元にマシンが無いので、昔の記憶で書いてますが。当時は680x0
> 用の「使える」DMAコントローラが無かったので、新規に石を
> 起こすよりは、MPUを代わりに使ってしまえ!となったと聞いて
> おります。
予期せぬ儲けモノとして、割りこみまわりのタイミングのいやらしい
問題を回避できていたということもありますね.
1800辺りだったと思いますが,シングルCPUのNEWSはシリアル周りの
SILOオーバーフローやシリアル割りこみ系のトラブルでのハング
アップがかなりしつこく出ていたように記憶しています.
NEWS-OSのバージョンアップでそれら問題は解決されましたが、、
IOPが最初から無かったら、この手のトラブルはNEWS OS1.xの時代
に発現してとっととデバッグされているべきものだと思います.
あと、NEWSといえば、async mountとかNFSのチューニングが思い出され
ます。いつだったかの日経エレクトロニクスにそのあたりを説明した
論文が載りました.
まだ一応現役で動いている NWS-3870 がありますが、IOP は 680x0 ですよ。
% file /mrx
/mrx: 68k pure executable not stripped
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so...@sra.co.jp Software Research Associates, Inc. 曽田哲之 (SODA Noriyuki)
<xqrelqp...@srapc342.sra.co.jp>の記事において
so...@sra.co.jpさんは書きました。
> まだ一応現役で動いている NWS-3870 がありますが、IOP は 680x0 ですよ。
> % file /mrx
> /mrx: 68k pure executable not stripped
ちょっと話はそれるのですが……
IOP 付きのマシンの場合、
・SCSI その他の device は IOP につながっている
・IOP のプログラム (/mrx) は disk の root directory にある
・main processor の kernel (/vmunix) も disk の root directory にある
ということになるのですが、一体どうやって boot しているんでしょう?
IOP 付きのマシンの場合は ID 0 のディスクからしか boot できない
という話を聞いたこともあるので、 PROM が頑張って最初の /mrx だけは
読み込むのかなあ、とは思っているのですが。
# NWS-1750 とか NWS-3470 とかの IOP なしモデルでは
# どの ID の disk からでも boot 可能なんですけど。
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Izumi Tsutsui
tsu...@ceres.dti.ne.jp
NEWS の async mount の論文って mohta さん@necom830 の仕事ではありませんでし
たっけ?
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ラインシステム株式会社
技術開発部 保田 有一
TEL 044-222-4195
FAX 044-222-4863
go...@linesystem.co.jp
そうでしたけ?記憶がおぼろげですがそういう気がします。
それから日経エレの論文は手塚さんと林さんが著者で、
1990年4月30日号171~です。
内容はバッファ管理方式の改良による性能向上などです。