先進国で出生率が自然に低下するのは必然である。社会における勝
ち組になるためには、普通、高度な教育が必要であり、子供の教育
費を考えると出産数を減らさなければならなくなる。だから、ここ
30年間生みたい子供の数に変化がほとんどないのに、低福祉国家で
ある日本で実際に産まれる子供の数は減っている。
低福祉国家で出生率を上げる方策として、唯一、実効性が確認され
ているのは、移民その他外来人口の受け入れである。
日本でも、年間7万人程度の抽選移民を受け入れ、さらに、10人の
雇用を生み出す外国人には即決で永住権を認めるなどの方策を取れ
ば、低福祉状態で出生率をあげることができるだろう。
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