現地で、日本語補習校の数学を教えているのですが、生徒に質問されて、答えら
れなくて悩んでいることが有ります。
その生徒は、現地の高校で、定積分
int_0^{pi} (sin x)/x dx
(0からパイまでの定積分)という問題を出されたらしいのですが、私にはどうに
もとっかかりが見つかりません。いろいろと試してみたり、いろいろと調べてみ
たのですが、0から無限大までの定積分がpi/2で有ることと、その計算方法が見
つかった以外には、どうにも役に立つ情報が見つかりません。
もちろん、級数を使えばおよその値を求めることは出来ますが、それ以外に何か
方法は有るのでしょうか?高校レベルでは、何を求められているのでしょうか?
どなたかご教示いただければと思います。海外在住のため、教材へのアクセスも
限られているのですが、役に立つウエブサイトの情報などももしあれば、よろし
くお願いします。
よろしくお願いします。
根木暁 Akira Negi
an...@nc.rr.com
I(a) = int_0^{pi} (sin ax)/x dx
dI/da = int_0^{pi} cos ax dx
= [1/a sin ax]_0^{pi}
= 1/a sin a pi
I(a) = - 1/a^2 cos a pi + C
I(0) = 0 → C = 0
よって
I(1) = 1
;; EOF
KIMURA Shigenobu wrote:
> > int_0^{pi} (sin x)/x dx
>
> I(a) = int_0^{pi} (sin ax)/x dx
>
> dI/da = int_0^{pi} cos ax dx
> = [1/a sin ax]_0^{pi}
> = 1/a sin a pi
ここまではわかりました。aという係数を導入して、それを変数とし、aについて
微分するという事ですよね?
> I(a) = - 1/a^2 cos a pi + C
>
このステップがよくわかりません。dl/daが求まったことで、l(a)を求めるとい
うことですよね?ということは、aを変数と見立てて、それに基づいて不定積分
を計算するのですよね?ここの操作がよくわかりません。このステップが正しい
なら、はじめから原始関数が求められるような気がするのですが。。。。
>
> I(0) = 0 → C = 0
>
> よって
> I(1) = 1
>
> ;; EOF
すみません。なにか私が見落としているのでしょうか?ご教示下さい。
根木暁 Akira Negi
an...@nc.rr.com
紙にかいてみて間違いに気付いてキャンセルしたのですが、
遅かったようです。 恥ずかしい。
木村 栄伸
> int_0^{pi} (sin x)/x dx
岩波の数学公式集を眺めてみましたら、そのものずばりが載ってました。
int_0^{pi} (sin x)/x dx = Si(pi) = 1.85194...
だそうです。
ここで Si() は積分正弦関数で、定義は、
Si(t) = int_0^{t} (sin x)/x dx
です。
# 何の解決にもなっていない(^^;)
ちなみに、(2/pi)Si(pi) = 1.17897975... はGibbsの定数と呼ばれることもあ
るそうです。
# Fourier級数のGibbsの現象に関係した数字だそうで。
--
KGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGK
KGK KGK (life name: Keiji KOSAKA), Dept. of Phys., Okayama Univ. KGK
KGK mailto:k...@mp.okayama-u.ac.jp http://mp.okayama-u.ac.jp/~kgk/ KGK
KGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGKGK
In article <3A7E31A8...@nc.rr.com>
Akira Negi <an...@nc.rr.com> writes:
> その生徒は、現地の高校で、定積分
>
> int_0^{pi} (sin x)/x dx
>
> (0からパイまでの定積分)という問題を出されたらしいのですが、
(sin x)/x の不定積分は初等関数になりませんので, 普通には
計算できません.
> もちろん、級数を使えばおよその値を求めることは出来ますが、それ以外に何か
> 方法は有るのでしょうか?
ちょっと思い付きません.
> 高校レベルでは、何を求められているのでしょうか?
これもちょっと思い付きません. 工夫して近似値を求めるとか,
値がこれ以上これ以下にあるという範囲を出すとか, そういった
challenge なのかも知れません.
--
塚本千秋@応用数学.高分子学科.繊維学部.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chi...@ipc.kit.ac.jp
おっしゃる通りで、この不定積分は初等関数では表せません。
>もちろん、級数を使えばおよその値を求めることは出来ますが、それ以外に何か
>方法は有るのでしょうか?高校レベルでは、何を求められているのでしょうか?
さあ?
常に念頭においておかなければならないのは、
失題である、出題側に何かの勘違いがあった可能性です。
そうでないなら、高校レベルとして何が期待されているかはわかりませんねえ。
* どのような方法でもいいから、ジタバタと数値的に近似値を求める。
(グラフの概形を書いて面積を推算するとか)
* テーラー展開などは対象範囲?
そうであるなら級数展開による解をそのまま書く。
(これからも数値計算可能:これは書かれている通り)
* 不定積分が初等関数で表せないことを証明する(というのはムチャだよなあ)。
あるいはいろいろジタバタさせて、うまく表せないことを悟らせる
(イジワルだなあ)。
うーむ。
(平賀@図書館情報大学)
From: Akira Negi <an...@nc.rr.com>
Subject: sin x/xの積分について
Date: Mon, 05 Feb 2001 04:41:48 GMT
>
> アメリカ在住の根木ともうします。
>
> 現地で、日本語補習校の数学を教えているのですが、生徒に質問されて、答えら
> れなくて悩んでいることが有ります。
>
> その生徒は、現地の高校で、定積分
>
> int_0^{pi} (sin x)/x dx
>
> (0からパイまでの定積分)という問題を出されたらしいのですが、私にはどうに
> もとっかかりが見つかりません。いろいろと試してみたり、いろいろと調べてみ
> たのですが、0から無限大までの定積分がpi/2で有ることと、その計算方法が見
> つかった以外には、どうにも役に立つ情報が見つかりません。
もしかすると、積分が収束するか,という問題ではないですか?
数値積分だと答はSi[Pi]=1.8519...のようです。
★書名は忘れましたが、米国の教科書の問題にはときどきとんでもない
もの(フェルマーの定理を証明せよとか)がありますが。
02/06/01
--
梅野 高司
〒813-8503 福岡市東区松香台2-3-1
九州産業大学工学部数学教室
um...@ip.kyusan-u.ac.jp
TEL(092)673-5823
FAX(092)673-5699
Yuzuru Hiraga wrote in the message <95os19$s7...@goat.ipc.ulis.ac.jp>:
4色問題で、確か Kempe の証明の穴が指摘されるまえ、
Webページ:http://www.apionet.or.jp/~eurms/FCTj.html
に掲載した
“四色定理の証明” には「穴」は 果たして在るのだろうか、Yuzuru先生?
「はい」 か 「いいえ」 か、Yes か No か、Да かНетか、Oui か Non
か、
Ja か Nein か、Ναιか Οχιか、Evet か Hayir か、是か不是か?
以下、参考までに、記事 <3A7ED4FB...@apionet.or.jp>
の一部を
再掲しておくこと:-
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
絶対色の概念の精密な定義:
図0(http://www.apionet.or.jp/~eurms/FCTj.html#N-2)
の全域を塗り分ける際に、領域жが
0個の区から成る場合には、I,II,III,IV の4つの区に塗られる色は、異なる4色の筈であり、
それらの色を それぞれ <I>,<II>,<III>,<IV> で表わすことにする。
そして、領域жが、何個の区から成り、それらの区が 如何なるな配置をとる場合にも、図0の
全域を塗り分ける際に I,II,III,IV に塗る色は、上記の <I>,<II>,<III>,<IV>
に 固定 して
よいことは明らかであるので、そのようにすることにし、これらの色を、それぞれ、I,II,
III,IV
の“固有色(or 絶対色)”と呼ぶことにする。
以下、簡単の為、A,P(r),Q,Rで、それぞれ、次のこと(=述型) を意味するものとする:-
A:[ 図0の全域の塗り分けにおいて、I,II,III,IV の各区に塗られる色は
如何なる場合に
おいても、常に、それぞれ<I>,<II>,<III>,<IV>
である]
P(r) :[ 図0内の領域 Ж が r 個の区から成る場合、それらが どんな配置をとろうとも、
図0の全域は4色で塗り分け可能である]
Q:[ 領域 Ж が(r+1)個の区から成る場合、≪図0の、III を除いた、残りの全域≫
は
<I>,<II>,<III>,<IV> の4色で塗り分け可能である]
R:[ 領域 Ж が(r+1)個の区から成る場合、≪図0の、III を除いた、残りの全域≫
を
<I>,<II>,<III>,<IV>
の4色で塗り分ける限り、図0の全域の塗り分けにおいて、
III には5番目の色しか塗れない場合がある]
さて、http://www.apionet.or.jp/~eurms/FCTj.html
での議論の要所は、A&P(r)&not-P(r+1)
が 矛盾したものであることを示すことにある。
というのは、もし、A&P(r)&not-P(r+1) が矛盾したものであることが示せたならば、それによって、
[A&P(r)ならば P(r+1)である]ことが言え、更にそれから[A&P(r)ならば
A&P(r+1)である]
ことが言え、一方、A&P(0),A&P(1),A&P(2) の成立は直接的に示せるので、帰納法により、
すべての非負整数 n について A&P(n) が成立することが言え、結局、すべての非負整数
n について
P(n) が成立することが言えるからである。
## 実際の証明では、いきなり、A&P(r)&not-P(r+1) が矛盾したものであることを示すことが困難で
ある為、先ず、A&P(r)&not-P(r+1) より Q&R を導くことにより、A&P(r)&not-P(r+1)
から A&R
を導いたのであるが、AとRが矛盾していることは明らかである。 よって、A&P(r)&not-P(r+1)
自体
が矛盾したものであることになる。さもなくば、A&P(r)&not-P(r+1)
から A&R の様な≪(明らかな)
矛盾≫が導かれる筈は無いからである。
In article <3A8183B5...@apionet.or.jp> M_SHIRAISHI <eu...@apionet.or.jp> writes:
>Webページ:http://www.apionet.or.jp/‾eurms/FCTj.html に掲載した
>“四色定理の証明” には「穴」は 果たして在るのだろうか、Yuzuru先生?
んなこと、わかるはずないじゃない。
何しろ読んでさえいないのだから。
もし読むことがあったらお返事してもいいけど、
少なくともここ当分はないだろうなあ。
(平賀@図書館情報大学)
でも、昔のTIのプログラム電卓の例題にこれがあって、数値積分の下限に
(私の記憶では、)10^(-8)くらいの微小な数を入れて、結構近い値を出して
いました。
ご参考まで。
*********************************************************
"Akira Negi" <an...@nc.rr.com> wrote in message
news:3A7E31A8...@nc.rr.com...
>.....
> 現地で、日本語補習校の数学を教えているのですが、生徒に質問されて、答えら
> れなくて悩んでいることが有ります。
>
> その生徒は、現地の高校で、定積分
>
> int_0^{pi} (sin x)/x dx
> .....
Yuzuru Hiraga wrote in the message: <95tpig$sk...@goat.ipc.ulis.ac.jp>
# なんかしつこいなあ。
オハンが、よりにもよって、この時期に、“四色問題”なんかに(不用意に!)言及するから、
「罰(ばち)が当たる」んじゃ。
In article <3A8183B5...@apionet.or.jp> M_SHIRAISHI <eu...@apionet.or.jp> writes:
>Webページ:http://www.apionet.or.jp/~eurms/FCTj.html に掲載した
>“四色定理の証明” には「穴」は 果たして在るのだろうか、Yuzuru先生?んなこと、わかるはずないじゃない。
昨春の“バカ証明”は、余りにも「マヌケなシロモノ」だったので、その「穴」は
すぐに見つかったのにねぇ、オハンにも --- な~んてな“憎まれ口”を言っては
アカンよなぁ~。 これは、失礼! m(_ _)m & m(_ _)m & m(_ _)m