「サッカー 選手 痛んでいる」をぐぐってみたら、やは
りそういう表現の例がたくさんみつかるのですが、それ
らの中にちょっとおもしろいページがありました。
痛んでいます、痛んでいるのか
http://homepage3.nifty.com/niji_wo_mita/text/text41.html
このページでは、一人称で使われることが多い「痛む」
を他人に対して使うのは、観戦者が選手という「痛む」
主体に自分を重ね合わせたがっているからなんじゃない
か、と考えているようです。またこの表現は「ラグビー
の世界ではずいぶん昔から用いられているとのこと」だ
そうです。
このようにローカルに使われている用語って、けっこう
ありそうな気がするのですが、やはり元はどこかの方言
か何かですかねえ。
> 私も、機械がいたんでいるとか、果物がいたんでいるとかいうのは
> 違和感がないんですが、上記のような状況で人間がいたんでいる、
> というのはどうも変な感じがします。「○○選手がXXを痛めた模様
> です。」とか「痛がっています。」だったら違和感がないんですが。
「痛がる」というのは「苦しがる」とか「悲しがる」と
同様に他者からみた表現ですね。ある意味「他人ごと」
のように聞こえるので、それを避けたいという感覚はあ
るのかもしれません。たとえば「苦しんでいます」なら
気の毒に思う気持ちがありそうだけど、「苦しがってい
ます」はけっこうドライに聞こえる、とか。
「痛い」「苦しい」「悲しい」のたぐいを並べてみると、
ちょっとおもしろいです。
痛い: 痛む、痛み、痛める、△痛ませる、痛がる、△痛げ、痛さ、痛そう
苦しい: ~む、~み、~める、~ませる、~がる、~げ、~さ、~そう
悲しい: ~む、~み、×~める、~ませる、~がる、~げ、~さ、~そう
憎い: ~む、~み、×~める、~ませる、~がる、~げ、~さ、~そう
楽しい: ~む、△~み、×~める、~ませる、~がる、~げ、~さ、~そう
懐かしい: ~む、×~み、×~める、×~ませる、~がる、~げ、~さ、~そう
面白い: ×~む、×~み、×~める、×~ませる、~がる、~げ、~さ、~そう
嬉しい: ×~む、×~み、×~める、×~ませる、~がる、~げ、~さ、~そう
欲しい: ×~む、×~み、×~める、×~ませる、~がる、~げ、~さ、~そう
暑い: ×~む、×~み、×~める、×~ませる、~がる、~げ、~さ、~そう
寒い: ×~む、×~み、×~める、×~ませる、~がる、~げ、~さ、~そう
「痛い」以外は表現として主観的か客観的か、あるいは
主体性の有無を尺度として同一線上に並ぶようなところ
がありますが、「痛い」はそこからちょっと外れている
気がします。
--
太田純(Junn Ohta) (株)リコー/新横浜事業所
oh...@sdg.mdd.ricoh.co.jp
「いたむ」が「痛む」だとは思いもよりませんでした。むしろ「傷む」かなと。
確かにラグビーでは良く使われていました。ただ、最近サッカーでかなりラグ
ビー用語が使われている(世界標準がそうなのですか)のでは無いでしょうか。
たとえば、私どもが中学生の時代(中学校では体育の科目にサッカーがありま
すよね)「サイドライン」と呼んでいたものが最近では「タッチライン」と呼
ばれたり。その関係で「いたむ」も導入されたのかなと。
> このようにローカルに使われている用語って、けっこう
> ありそうな気がするのですが、やはり元はどこかの方言
> か何かですかねえ。
ラグビーの場合は試合中の怪我がかなり多いスポーツの上、昔は選手交替もま
まならず、グランド上で治療することも(「命の水」をかけるだけだったり…)
多かったので「傷む」というのはあまり違和感なく入ってきました。
>
> > 私も、機械がいたんでいるとか、果物がいたんでいるとかいうのは
> > 違和感がないんですが、上記のような状況で人間がいたんでいる、
> > というのはどうも変な感じがします。「○○選手がXXを痛めた模様
> > です。」とか「痛がっています。」だったら違和感がないんですが。
>
> 「痛がる」というのは「苦しがる」とか「悲しがる」と
> 同様に他者からみた表現ですね。ある意味「他人ごと」
> のように聞こえるので、それを避けたいという感覚はあ
> るのかもしれません。たとえば「苦しんでいます」なら
> 気の毒に思う気持ちがありそうだけど、「苦しがってい
> ます」はけっこうドライに聞こえる、とか。
私は「痛がっています」というのは、かなり違和感がある、というか、選手に
対して非常に失礼であると感じます。
--
___ わしは、山吹色のかすてーらが大好きでのぅ
[[o o]] ふぉっふぉっふぉ
'J' 森下 お代官様 MaNMOS 英夫@ステラクラフト
PGP Finger = CD EA D5 A8 AD B2 FE 7D 02 74 87 52 7C B7 39 37
私もそれは感じるのだけど、だからといって「いたんで
います」なら違和感がないかというと、そうではないわ
けです。
「痛んでいます」は不思議な表現だけど、「傷んでいま
す」もふつうは人間には使わないと思うなあ...。野菜
か果物みたい。(^^;
Hideo Sir MaNMOS Morishita wrote:
> 「いたむ」が「痛む」だとは思いもよりませんでした。むしろ「傷む」かなと。
damaged に相当する意味合いなんでしょうね。痛覚のことだと意味がとれない。
ヘアケア製品の広告でいうところの「傷んだ」からすれば自然かと。
> 確かにラグビーでは良く使われていました。ただ、最近サッカーでかなりラグ
> ビー用語が使われている(世界標準がそうなのですか)のでは無いでしょうか。
> たとえば、私どもが中学生の時代(中学校では体育の科目にサッカーがありま
> すよね)「サイドライン」と呼んでいたものが最近では「タッチライン」と呼
> ばれたり。その関係で「いたむ」も導入されたのかなと。
1970年代の中学校の保健体育副読本(球技中心のスポーツのルールなどの概説書)
にすでにサッカーのタッチラインは出てましたよ。
#ま、発祥の頃からの比較で言えば最近ではありますがちょっと苦しいのでは。
> > このようにローカルに使われている用語って、けっこう
> > ありそうな気がするのですが、やはり元はどこかの方言
> > か何かですかねえ。
ヘアケアの商品説明なんかとはぴったり意味が重なるのに。
> ラグビーの場合は試合中の怪我がかなり多いスポーツの上、昔は選手交替もま
> まならず、グランド上で治療することも(「命の水」をかけるだけだったり…)
昔のサッカーもそうでしたとも。
> 多かったので「傷む」というのはあまり違和感なく入ってきました。
プロレス他格闘技でも違和感ないような…
--
mailto:shi...@dd.iij4u.or.jp 渋谷伸浩
oh...@src.ricoh.co.jp (Junn Ohta) wrote in message
<brojjh$gfg$1...@ns.src.ricoh.co.jp> 17 Dec 2003 03:46:57 GMT
>楽しい: ~む、△~み、×~める、~ませる、~がる、~げ、~さ、~そう
明日あなたにお会いできるのを楽しみにしています。
歌うことは私の楽しみです。
>面白い: ×~む、×~み、×~める、×~ませる、~がる、~げ、~さ、~そう
アイツは面白みのないヤツだ。
というのはまた違う使い方なのでしょうか?
--
Annie
mailto:ann...@104.net
説明を書こうと思っていて、めんどうなのでそのまま出
してしまったのですが、やっぱりここは説明しないとい
けませんね。(^^;
「苦しみ」「悲しみ」などはおおよそ個人に属するもの
であって、「苦しむこと」「悲しむこと」がほぼそのま
ま「苦しみ」「悲しみ」に対応します。
しかし、「楽しみ」はある程度客観化されていて、「楽
しむこと」だけでなく、たとえば娯楽のことを「お楽し
み」といえたりします。
「面白み」はもっと客観化されていて、もはや「面白が
ること」という意味では使えず、面白いと感じる対象が
もつ固有の性質であるように使われます。
そのあたりのことを上の△や×では表現したかったので
すが、まあ説明しないでわかってもらえるわけはないで
すね...。
うーん、いわれてみれば確かに。それを避けるために「いたんでいます。」に
したのかな……
> 私もそれは感じるのだけど、だからといって「いたんで
> います」なら違和感がないかというと、そうではないわ
> けです。
はい。
> 「痛んでいます」は不思議な表現だけど、「傷んでいま
> す」もふつうは人間には使わないと思うなあ...。野菜
> か果物みたい。(^^;
新聞の投書の方も、そういう指摘をしてましたね。
~~ ◯ ~~~~~~ ・ ・ ~~~~~~~~~~~~~~
\\ … 佐脇貴幸
\☆ /\/\ ・ ・ fi_s...@yahoo.co.jp
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「痛み」は「痛む」という動詞の連用形が名詞化したと考えられるけど(*1)、
「面白み」は正しくは「面白味」であって「面白い」に「面白む」という動
詞があるわけじゃない(*2)。「甘い」「甘味」と同じ関係ですよね。
# *1:
# 「痛み」が「痛い」という形容詞ではなく「痛む」という動詞からの派生
# 語だろうと推測するのは、「憎い」という形容詞に「憎み」という名詞が
# ないからです。世間で使われているのは「憎しむ」の連用形が名詞化した
# と考えられる「憎しみ」の方ですもんね。
# *2:
# もしかすると巷で「面白む」という動詞が既に使われている可能性がある
# かもしれない。少なくとも個人的には語としての無理を感じません。ただ、
# まだ一般的ではないと思う。
太田さん wrote...
Message-ID: <brq62o$1uv$1...@ns.src.ricoh.co.jp>
> しかし、「楽しみ」はある程度客観化されていて、「楽
> しむこと」だけでなく、たとえば娯楽のことを「お楽し
> み」といえたりします。
「楽しみ」に△が付いていたのは、この語が名詞としてだけでなく形容動詞
の語幹としても使えるせいなのかなぁと勝手に思ってました。
--
中本徹也 (NAKAMOTO Tetsuya) @ HACHIOUJI City, TOKYO.
tets...@pop02.odn.ne.jp
ごめんなさい。辞書を引いたら「憎み」という名詞が載ってました。
# goo辞書 三省堂 大辞林 第二版より
# http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%C1%FE%A4%DF&kind=jn
| にくみ【憎み】
| 憎いと思うこと。憎しみ。憎悪(ぞうお)。
| 「我が恋をなどかは神の―して/夫木 34」
"Sawaki, Takayuki" <fi_s...@yahoo.co.jp> wrote in message news:<3FE0CE2B...@yahoo.co.jp>...
> うーん、いわれてみれば確かに。それを避けるために「いたんでいます。」に
> したのかな……
声で聞くとどうかはともかくとして、
かな文字のテキストで「(人が)いたんでいます。」と書いてあったら
ふつうは「悼んでいます。」って解釈しませんか??
--
ishida-yuusuke #5002(greenmover)
個人的には、この「み」と「む」は同根ではないかと思
っています。つまり、必ずしも動詞が先にあってその連
用形が名詞化したのではなく、形容詞その他から同じよ
うな経路で動詞と名詞が作られたのではないかと思うわ
けです。で、その中で実際に使われてきたものだけが残
ったと。
たとえば「膨らみ」は「膨らむ」が名詞化したと考える
より「ふくら(ふっくら)」から名詞の「ふくらみ」、動
詞の「ふくらむ」の両方が作られたと考えたほうが適切
であるような気がします。
したがって、「面白む」がないからといって「痛み」と
「面白み」が違うものだとは考えていません。また、こ
の接尾語の「み」を「味」と書くのは当て字であって、
「あじ」と関係あるわけではないでしょう。
> # *1:
> # 「痛み」が「痛い」という形容詞ではなく「痛む」という動詞からの派生
> # 語だろうと推測するのは、「憎い」という形容詞に「憎み」という名詞が
> # ないからです。世間で使われているのは「憎しむ」の連用形が名詞化した
> # と考えられる「憎しみ」の方ですもんね。
「憎しみ」「憎しむ」はいずれも「憎し」から作られた
のではないかしら。成立は「憎い」「憎む」のほうが後
ではないかと思います。
しかし「痛し」「甘し」「面白し」が「痛しみ」「甘し
み」「面白しみ」にならない理由はわかりません。そこ
が上の説の弱いところ。(^^;
> 「楽しみ」に△が付いていたのは、この語が名詞としてだけでなく形容動詞
> の語幹としても使えるせいなのかなぁと勝手に思ってました。
「それは苦しみな話だ」のような使いかたがあってもお
かしくないですね。「楽しみ」と「悲しみ」「苦しみ」
を文法的に区別する必要はないだろうと思います。ある
品詞が実際に使われているかどうかの違いだけではない
でしょうか。
というのも、外部から見て痛いのは判りませんよね。特に、私はラグビーの中
継で覚えたので、脳震盪になって倒れている選手もそう呼んでいたのを見た覚
えもあるので、ある意味「痛さ」を感じなかったのです。
#意識ないもん。
で、感じに直すと「変な」シリーズ二題
・悼んでおります。
死んだわけじゃないんだから…
・異端でおります。
モルモン教の信仰宣言?
・居たんで居ります。
そら居たんなら居るわなあ…
お代官様> で、感じに直すと「変な」シリーズ二題
漢字?
--
NAKAJI Hiroyuki (中治 弘行)
もしや…、ネタですか!?