メトセラの子ら / 自由未来

[AMAUMA]

ものすごく久しぶりにSF(というか小説)を読みました。
なんでいまさらハインライン?てのは、そもそもは例の松本氏が西崎Pを
訴えた裁判の資料に、ヤマトの企画の発端は西崎Pが「メトセラ～」を
読んだこと、みたいな記述があって。んでずっと気になってはいたんだ
けど、最近ようやく復刊されたんで読んでみたと。「自由未来」のほう
は、そのついで。ま、なんとなく。

以下ネタバレ。

まず、メトセラ。
はっきり言って、つまんなかったです。簡単に言っちゃえば、地球から
追い出された一団が複数の異星種族とのめぐり合いを経て、やっぱり地
球がいいや、って帰ってくる話。いわゆる長命族の話として有名(なは
ず)なのに、その設定にはあんまり意味なし。

ヤマトとの関連は、人類の一部が宇宙に逃げ出す話、というホントにそ
れくらい。だからまあ、確かに元ネタというよりはきっかけ程度のもの
だったんでしょう。ただ、自分のことを棚に上げて言えば、そもそも豊
田有恒からSF音痴と馬鹿にされる西崎Pが、本当にハインラインなんか
読んだのか疑問ではあり。どっちかつうと、世代宇宙船→アステロイド
シップみたいな流れで「宇宙の孤児」あたりのほうが関係ありそうな気
もするし。って、読んでないけど。

あ。個人的な収穫としては、「地球へ」が「スラン」だけでなく「メト
セラ」でもあったことを初めて知りました。これだから古典はおろそか
にできません。少しずつでも勉強していかんと。

一方、自由未来のほうは、まあまあ面白かったです。てっきり核戦争サ
バイバルものと思って読んでたら、いつのまにか「夏への扉」になって
るし。まあ、感心したり感動したりするような話ではありませんが、と
りあえず続きが気になって、先へ先へとページをめくる、という話では
あると思います。いろんな意味でハインライン的。みたいな。

# つか考えてみると、そもそも「スラン」と「メトセラ」も基本的な骨
# 格は似てるんですよな。ある種のエリート(?)が迫害を受ける(けど最
# 後はみんながエリート化する方向で丸くおさまる)話、という点で。
# いわゆるファン心理をくすぐるパターン、ってやつ?
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AMAUMA