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もっと映画を見なさい

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Masato Shinohara

unread,
Nov 13, 1998, 3:00:00 AM11/13/98
to

「もっと映画を見なさい。」

はい、もっと映画を見ます。淀川さん。


発表によるとガンに侵されてたらしいですね。なのに前日までテレビ出演されて、
気丈な方でした。体調は決してよくなかったようですが、苦しまれなかったのでし
ょうか。
むかし、外国のスターから「チョウジ、チョウジ(長治)」と呼ばれるのがお嫌い
で、
私は「ながはる」だと言うと、外国人は皆「な・が・は・る」と言いにくそうに
口にしていたとおっしゃっていました。
どうも有り難うございました。長治(ながはる)さん。

Shinohara

namnam

unread,
Nov 14, 1998, 3:00:00 AM11/14/98
to

Masato Shinohara wrote in message <72eupi$5ot$1...@saint.win.or.jp>...
>
>「もっと映画を見なさい。」
>
>はい、もっと映画を見ます。淀川さん。

一昨日「秘密と嘘」を見ました。
「人生もいいものね」で終わるこの映画に、しばし私の時間も止まってしまった。

淀川さんのいい追悼ができたと自分なりに思っています。
合掌。

Minegishi

unread,
Nov 14, 1998, 3:00:00 AM11/14/98
to

In Article もっと映画を見なさい, Masato Shinohara <sid1...@first.win.or.jp> wrote:
>
> 「もっと映画を見なさい。」

このひと言もおくが深いですね。

もっと沢山映画を見なさい
もっといい映画を見なさい
もっとよく(しっかり)映画を見なさい

「みなさい」は「見なさい」だろうか?「観なさい」だろうか?

> はい、もっと映画を見ます。淀川さん。

どんな解釈をしましたか?

--------
◆峯岸 孝行
◆三菱電機株式会社 情報技術総合研究所


Masato Shinohara

unread,
Nov 16, 1998, 3:00:00 AM11/16/98
to

----------
Minegishi <nmi...@proto.isl.melco.co.jp> wrote:

>
>> はい、もっと映画を見ます。淀川さん。
>
>どんな解釈をしましたか?

まず、淀川さんが亡くなられて、様々なところで蓮實さんの名を聞くので
多少驚いております。淀川-蓮實ラインを強く認識しました。

ところで、少し前のことを話させて下さい。
初めて安飛行機でパリに行ったときに、一番最初にやりたかったことが、
キオスクで「カイエ・ド・シネマ」を買うことでした。
その買ったカイエにいろんな広告が載っているのですが、本の紹介もあるんです。
そしてその中に「ユーゴスラヴィア映画・ベスト100」特集なるものがあったのです

100ですよ。10ではありません。僕は当時ユーゴと言えば、マカヴェィエフしか
知りませんで、その驚きというか、ショックでワインも喉に通らなかったのです。
やはりイデオロギーは違えども、陸続きで近い国であることは間違いないのでした

また、パリのシネマテークでは香港映画を言葉の壁を越えて、日々違うメニューで
上映しており、翌週にはオランダ映画特集という予定が迫っているのです。

帰国して僕が痛感したのは東京でさえ、これ程の映画は見れないという失望感と、
世界は広いという事実です。僕らは映画をほんの少ししか見られず、また選ばれた
ものしか味わえないという現状です。まだまだ世界に宝は埋まっているのです。
だから僕はとにかく無作為に見たいという気持ちで一杯ですが、なんせお金と時間

ありません。
(ジャズ好きの先輩が、CD屋で買うときに目を閉じて選ぶらしいのです。
そうしないと、絶対に同じ傾向のものを選ぶと言います。僕も映画においてそう
したいのですが、収入もありませんからまだ贅沢は出来ません。)

そこで映画(評論家、批評家?なんでもいいです)の登場です。
その埋まった映画の山から取り出してくれるのが彼らの役目ではないでしょうか。

しかし日本の映画人って外に出て見ないでしょう。この国でじっとしていても見れ
ない
のに、海外で評判が良かったものだけを阿諛追従して喜んでいるんです。探さない
んです。
淀川さんは昔、海外によく行っていました。そして映画を紹介してくれました。
映画評論家は天使なんですよ。伝える役目がある。だから淀川さんには羽があるで
しょう。


Shinohara

@Takuya Watari@

unread,
Nov 16, 1998, 3:00:00 AM11/16/98
to

>まず、淀川さんが亡くなられて、様々なところで蓮實さんの名を聞くので
>多少驚いております。淀川-蓮實ラインを強く認識しました。
>

『映画に目が眩んで・口語編』で80年代ベストフィルムについてでは、
すれ違いが多かったように思えますが・・・。(笑)
 やり取りが笑える。
 (ちなみに蓮実さんのベストはゴダールの『リア王』、ストローブ=ユ
イレの『エンベトクロスの死』、ブレッソンの『ラルジャン』)


 
Takuya Watari         
 E-mail x86...@ksc.kwansei.ac.jp


 

 


miyahara

unread,
Nov 16, 1998, 3:00:00 AM11/16/98
to

みやはらです
Masato Shinohara <sid1...@first.win.or.jp> wrote in article
<72n4fk$nq3$1...@saint.win.or.jp>...

> まず、淀川さんが亡くなられて、様々なところで蓮實さんの名を聞くので
> 多少驚いております。淀川-蓮實ラインを強く認識しました。
私も初めて知りました。
そのようなラインがあったようですね。

>
帰国して僕が痛感したのは東京でさえ、これ程の映画は見れないという失望感
と、
>
世界は広いという事実です。僕らは映画をほんの少ししか見られず、また選ば
れた
>
ものしか味わえないという現状です。まだまだ世界に宝は埋まっているのです

>
だから僕はとにかく無作為に見たいという気持ちで一杯ですが、なんせお金と
時間
> が
> ありません。

東京の千代田区の古本屋街(というか、私には
スキー用品、キャンプ用品街なのですが)の近く
に、地道にマイナーな作品を買い付けてきて、
公開しているところがあるようですよ。
冗談ですよ、冗談だってば。

> そこで映画(評論家、批評家?なんでもいいです)の登場です。
>
その埋まった映画の山から取り出してくれるのが彼らの役目ではないでしょう
か。

仏頂面した佐藤忠男(結構、好きだったりする)は、
アジア映画を地道に紹介、発掘してたようですが、
花開いた感がありますね、最近のアジアブーム。
一方、私の苦手なぬらりひょんこと学長さんは
ロシア映画を地道に紹介、発掘してらしいけど・・・
あの学長さんが紹介すると、単純な映画でも
意味不明な複雑怪奇な映画に化けてしまい
ますからね。だからロシア映画はいまだに
イマイチなのか。
それともただ単に私とその回りの連中だけが、
ああいう漢字の多い文章に対する理解力
がないだけか。
だけど、やっぱり学長さんには生涯学長さんで
いてもらったほうが、いいな(^^)。
最近、学長さんは本業が忙しいそうで、
なによりです。
実はあのぬらりひょん顔が新聞やTVに出てきて、
思わず目に飛び込んできたりすると恐いんですよ(^^;。

Masaki Yamamoto

unread,
Nov 17, 1998, 3:00:00 AM11/17/98
to
In article <72n4fk$nq3$1...@saint.win.or.jp>

sid1...@first.win.or.jp writes:
> まず、淀川さんが亡くなられて、様々なところで蓮實さんの名を聞くので
> 多少驚いております。淀川-蓮實ラインを強く認識しました。

ところで、以前から詳しい人に教えてもらおうと思ってた事なんですが、

1.蓮實重彦という批評家は、アンドレ・バザンとその弟子たち(特に批評家
時代のトリュフォーやリヴェット)に連なる人なんでしょうか?

僕はバザン等の評はほんの少ししか読んだことないし、カイエ・ドュ・シ
ネマなんて恐ろしい雑誌は手に取った事もないし(仏語が読めないしね)、
蓮實重彦が本気で書いた評論って日本語が難しくてさっぱ分かれへんしで、
単なる勘、あてずっぽうなんですけど、どうも古典作品に関して、誉めて
る映画、貶してる映画が概ね彼らと重なるような気がするんですけども。

2.蓮實重彦やバザンは形式主義者だ、と言って正しいのでしょうか?

これまたなんとなくですが、そんな気がするんですが、合ってますかね。
別に、レッテル貼りたい訳ちゃいますが。

よろしくお願いします。

山本くん yama...@roland.co.jp
http://village.infoweb.ne.jp/~fwjd0123/


Masato Shinohara

unread,
Nov 22, 1998, 3:00:00 AM11/22/98
to

----------
x86...@ksc.kwansei.ac.jp (@Takuya Watari@) wrote:


>『映画に目が眩んで・口語編』で80年代ベストフィルムについてでは、
>すれ違いが多かったように思えますが・・・。(笑)
> やり取りが笑える。

蓮實さんが、「デボラ・カーって、なんであんなバカな顔してるんでしょうか」と
いうと、

淀川さんが、「あんたはなんて事を言うの、また神をも恐れぬ...」というくだりが
最高におかしくて、翌日皆にこの話をしたら、だれもデボラ・カーを知らなくてガ
ッカリしたことがあります。
中央公論の「マリ・クレール」は存続できるんでしょうかね。

Shinohara

Masato Shinohara

unread,
Nov 22, 1998, 3:00:00 AM11/22/98
to

----------
"miyahara" <miyaha...@ppp01.infopepper.or.jp> wrote:


>仏頂面した佐藤忠男(結構、好きだったりする)は、
>アジア映画を地道に紹介、発掘してたようですが、
>花開いた感がありますね、最近のアジアブーム。

四方田さんも忘れないで下さい。
それから佐藤忠男さんの仕事に関しては多大な敬意を払っております。しかし敢え
て苦言すれば、佐藤さんの頭の中では、映画がもう閉じてしまっています。ドアを
閉められた感じでいつも読んでいるのです。


>一方、私の苦手なぬらりひょんこと学長さんは

公家顔とは言って頂けないのですか。

少し前の話になりますが、受験準備で過去問題をやっていたときに、学芸大の国語
に「小津安二郎論」なる作品の一節が出題されていました。これが僕と蓮實氏の出
会いの始まりです。
文部省傘下にある美文とは違い、それはやはり悪文で、いきなり「パン」や「ティ
ルト」という映画用語が錯綜し、小津の映画で出演者の視線は混じり合わないとい
う高校生にとっては難解きわまるものでした。文を通して映画をも解釈させるそれ
は厭らしい問題で、それ以来「蓮實」という名と学芸大の奇行ぶりにやられたとい
う思いは忘れておりません。
しかし後から考えると、権威の文脈に対して闘いをしかける蓮実的テキストが、す
でに大学入試問題という権威に引用され、それが新たなものではなくなっていると
いう皮肉を見たのです。
ですから、蓮實氏が「いやいや」東大学長に選出されたと聞いたとき、この入試事
件は伏線にすぎなかったのだと確認しました。

ところで柄谷さんはうまく関西に逃れましたね。

Shinohara


Masato Shinohara

unread,
Nov 22, 1998, 3:00:00 AM11/22/98
to

----------
yama...@roland.co.jp (Masaki Yamamoto) wrote:

>1.蓮實重彦という批評家は、アンドレ・バザンとその弟子たち(特に批評家
> 時代のトリュフォーやリヴェット)に連なる人なんでしょうか?

別に詳しくありませんが、どうでしょう。もしかしたらカイエ派ということをおっ
しゃているのかもしれませんが、蓮實さんがそうではないと言ったら、ウソになる
と思います。これは60年代を待たずして亡くなったバザンの遺産を、60年代フラン
スは新たな映画批評として引き継ぎ、その論調は別として仏映画界がバザンの影響
を被ったことは事実です。そのピークが1968年なわけですが、蓮實氏は日本の学園
紛争を逃れて60年時代をフランスで過ごした方です。蓮實氏はカイエ派だろうと、
ポジティフ派だろうと、主張は別として新たな映画の見方をした方ですから、確か
にカイエ的な発言が目立ちますが、僕はむしろその時代を通り抜けた60年代体験派
と言いたいです。「連なる人」であることは間違いないでしょう。
蓮實氏の文を読むとその影にカイエと組んだジル・ドュルーズもいます。ドュルー
ズはバザンを「反復」し、ゴダールを思考化しましたが、蓮實氏もドュルーズをま
た反復しているのです。
それから、セルジュ・ダネーという人物がいます。彼は「理論によるテロル・ゴダ
ール的教育方法」という文をカイエに書いておりまして、これまた蓮實氏が喜びそ
うなものです。
彼らから言わせると、批評家は「運び屋」です。
年代をクロスさせながら思考を運ぶ彼らが、カイエという運搬船に乗ってバザンの
遺産を渡してきたという意味なら、蓮實氏もそのクルーです。

>2.蓮實重彦やバザンは形式主義者だ、と言って正しいのでしょうか?

これは難しいですね。難しいというのは、僕には「形式主義」が分かりません。
これがもしかしたら、安易にストリーを軽視するという意味ならそうかもしれませ
ん。そうなると形式と言うより
「時間」の問題ですが。その話をするとベルクソン迄行って、専門家から怒られそ
うなので止めます。
ひとつだけ、たとえば淀川さんがお好きなマイルストンの「雨」があります。
ラストで、崖っぷちに神父の靴がそろえてあります。これは自殺をイメージします
よね。
それから後で女が「男ってやーね」と言って来る。これは一晩の過ちをイメージし
ます。そして二つのイメージは繋がります。
でこれらは、全部を写さずに「省略」で成り立っているでしょう。こういった形式
をドュルーズは小形式と言って楽しんでいます。(例は僕が勝手に作ったのですが
。)
そして彼は、こういった形式の変形を黒沢や溝口に見るのです。
なぜこういう話をしたかというと、おそらく普通に考える内容ー形式とは違ったフ
ォルムに彼らがこだわっているからです。
完全な把握もせずに中途半端なレスになりましたが、引用文が僕だったので書きま
した。


それから別のスレッドにもあった映画批評についてですが、映画批評とは何かとい
った日本での抽象論は欧米ではなく、もっと徹底的に具体的です。批評の世界が確
立しているんですよ。だから影響力も大きい。
蓮實さんはそれをやりたかったのではないでしょうか。

Shinohara

Masaki Yamamoto

unread,
Nov 24, 1998, 3:00:00 AM11/24/98
to
山本です。いろいろありがとう御座います。

In article <736sna$be8$1...@saint.win.or.jp>


sid1...@first.win.or.jp writes:
> yama...@roland.co.jp (Masaki Yamamoto) wrote:
> >1.蓮實重彦という批評家は、アンドレ・バザンとその弟子たち(特に批評家
> > 時代のトリュフォーやリヴェット)に連なる人なんでしょうか?
>
> 別に詳しくありませんが、どうでしょう。もしかしたらカイエ派ということをおっ
> しゃているのかもしれませんが、蓮實さんがそうではないと言ったら、ウソになる
> と思います。

(でーんと略)
>「連なる人」であることは間違いないでしょう。

なるほど、やはりそうですか。

> 彼らから言わせると、批評家は「運び屋」です。
> 年代をクロスさせながら思考を運ぶ彼らが、カイエという運搬船に乗ってバザンの
> 遺産を渡してきたという意味なら、蓮實氏もそのクルーです。

納得しました。

ちなみに私、当然の事ながら、「ポジティブ」も読んでません。そういう雑誌
があり、カイエと対立してるという噂を聞くだけ。「ポジティブ・ジャポン」
なんて日本語の雑誌も無いから、内容の推測もできひん。もちろんドゥルーズ
の「シネマ」も読んでません。いつぞやのユリイカの特集を読んだだけ。日本
語訳が出たら読んでみよう、という気にはなってますが。

> >2.蓮實重彦やバザンは形式主義者だ、と言って正しいのでしょうか?
>
> これは難しいですね。難しいというのは、僕には「形式主義」が分かりません。

私が聞いたのは辞書通りの意味ですが、

> これがもしかしたら、安易にストリーを軽視するという意味ならそうかもしれませ
> ん。

そんな気はします。私個人としては、表現形式だけで映画を論じていいものか、
という疑問は常に持ってます。

> こういった形式をドュルーズは小形式と言って楽しんでいます。


>
> そして彼は、こういった形式の変形を黒沢や溝口に見るのです。
> なぜこういう話をしたかというと、おそらく普通に考える内容ー形式とは違ったフ
> ォルムに彼らがこだわっているからです。

確かに形式vs内容の図式はどえらく古典的ですが、ドゥルーズの大形式、小形
式がそれを越える概念だとは、私にはちょっと分かりませんね。ユリイカしか
読んでないですから当然ですけど。

ところで、反省がひとつ。蓮實重彦が本気で書いた文章は日本語が難しくて分
からない、と書きましたが、日本語の難しさもさることながら、彼が自在に引
用する映画を私が半分も観ていないという、だったら分かりっこ無いという、
そういう所に原因の大半があって、要するに私が悪うございました。「シネマ」
にしても、仮に日本語訳が出たとして私が今読んでも、ドゥルーズが挙げてる
映画をせいぜい200本位しか観てないんだから、こりゃ話になりませんね。

もっと映画を観なさい!」とお盆に淀川さんに出てこられて叱られそうです。

山本くん yama...@roland.co.jp
http://village.infoweb.ne.jp/~fwjd0123/


hsuzuki

unread,
Nov 24, 1998, 3:00:00 AM11/24/98
to
鈴木@荻窪です。
蓮實重彦氏との出会いは、15年ぐらい前、東大教養学部時代にさかのぼります。
氏は仏語の担当教官(いわばクラス担任)で、氏のテキストで2年間語学を習い、
映像論ゼミに出席していました。

Masaki Yamamotoさん wrote in message <73daps$l...@rosak4.roland.co.jp>...


>In article <736sna$be8$1...@saint.win.or.jp>
>sid1...@first.win.or.jp writes:
>> yama...@roland.co.jp (Masaki Yamamoto) wrote:
>> >1.蓮實重彦という批評家は、アンドレ・バザンとその弟子たち(特に批評家
>> > 時代のトリュフォーやリヴェット)に連なる人なんでしょうか?
>>
>> 別に詳しくありませんが、どうでしょう。もしかしたらカイエ派ということを
おっ
>> しゃているのかもしれませんが、蓮實さんがそうではないと言ったら、ウソにな

>> と思います。
>(でーんと略)
>>「連なる人」であることは間違いないでしょう。
>
>なるほど、やはりそうですか。
>
>> 彼らから言わせると、批評家は「運び屋」です。
>> 年代をクロスさせながら思考を運ぶ彼らが、カイエという運搬船に乗ってバザン

>> 遺産を渡してきたという意味なら、蓮實氏もそのクルーです。
>
>納得しました。

ひさしぶりにリュミエールをひっぱりだして読み返し、懐かしさにひたりました。
リュミエール創刊号の座談会で、カイエの作家主義を継承するみたいな発言が
ありました。連なり方としては、勝手に共闘するといった関係でしょうね。
バザンより、バザンの息子たち、特にゴダールの影響が一番強いとは思いますが。

>> >2.蓮實重彦やバザンは形式主義者だ、と言って正しいのでしょうか?
>>
>> これは難しいですね。難しいというのは、僕には「形式主義」が分かりません。
>
>私が聞いたのは辞書通りの意味ですが、

形式主義者というと内容を軽視するという批判的意味合いが感じられて、
こういう質問の仕方はどうしたもんかと思って、無視をきめこんでたのですが、
Shinoharaさんが誠意ある回答をされたので私も勉強になりました。

>> これがもしかしたら、安易にストリーを軽視するという意味ならそうかもしれま



>> ん。
>
>そんな気はします。私個人としては、表現形式だけで映画を論じていいものか、
>という疑問は常に持ってます。

旧来の日本の映画批評があまりにも方法論を欠いていたため、アンチの姿勢であえて
ストーリーにほとんど言及しない批評になっている面はあると思いますが、
蓮實氏の批評は映画の具体的なイメージを元に映画への愛を語っているのであって
構造主義や記号論の映画分析とは異なるものと思います。
ですからこういう批判は、ほんとに読んだ上で言ってるのか?と疑問を感じました。

>> こういった形式をドュルーズは小形式と言って楽しんでいます。
>>
>> そして彼は、こういった形式の変形を黒沢や溝口に見るのです。
>> なぜこういう話をしたかというと、おそらく普通に考える内容ー形式とは違った



>> ォルムに彼らがこだわっているからです。
>
>確かに形式vs内容の図式はどえらく古典的ですが、ドゥルーズの大形式、小形
>式がそれを越える概念だとは、私にはちょっと分かりませんね。ユリイカしか
>読んでないですから当然ですけど。


今はドゥルーズってドュルーズになったんですか?
蓮實氏はドゥルーズの最初の?邦訳「マゾッホとサド」をだしてはいますが、
彼は仏文学専攻なので、「反復と差異」には影響は受けたでしょうが、
映画論でドゥルーズから影響を受けたことは全くないと思います。
ドゥルーズが映画論の本を発表するよりかなり以前に蓮實氏は映画批評活動を
始めており、ドゥルーズの映画論は、いきなり出たという印象でした。

もっとも私はドゥルーズの映画論の本は直後に買って日本の作家について
のくだりをナナメ読みしただけですし、バザンの文章も読んだはずですが
記憶から消去されてしまいました。

>ところで、反省がひとつ。蓮實重彦が本気で書いた文章は日本語が難しくて分
>からない、と書きましたが、日本語の難しさもさることながら、彼が自在に引
>用する映画を私が半分も観ていないという、だったら分かりっこ無いという、
>そういう所に原因の大半があって、要するに私が悪うございました。「シネマ」
>にしても、仮に日本語訳が出たとして私が今読んでも、ドゥルーズが挙げてる
>映画をせいぜい200本位しか観てないんだから、こりゃ話になりませんね。
>
>もっと映画を観なさい!」とお盆に淀川さんに出てこられて叱られそうです。


たいへん素直な反省を表明されたことに敬意を表明しようと思います。
淀川さんや蓮實さんを批判するには1万本ぐらい映画を見ないと、同じ土俵には
あがれません。
ところで、ドゥルーズの「シネマ」って翻訳はもうとっくに出てるんでしょうね?

muto daisuke

unread,
Nov 24, 1998, 3:00:00 AM11/24/98
to
武藤です。

hsuzuki wrote in message <73dhr5$sr$1...@hisgw.hitachi-his.co.jp>...
|ところで、ドゥルーズの「シネマ」って翻訳はもうとっくに出てるんでしょうね?

それがまだ出ていないんです。英訳はとっくに出ているの
に。翻訳もないのにユリイカで特集されたときはひっくりか
えりました。
ドゥルーズは最近「襞 ライプニッツとバロック」の訳がつい
に出ましたね。「シネマ」なんて相当需要あるんでしょうか
ら、多分今、どこかで誰かが頑張ってるんだと思います。
ちなみにぼくもフランス語版で買って持っています。そのう
ち倒すつもりです。

武藤大祐(d-m...@allnet.ne.jp


Masaki Yamamoto

unread,
Nov 25, 1998, 3:00:00 AM11/25/98
to
In article <73dhr5$sr$1...@hisgw.hitachi-his.co.jp>
hsu...@tama.hitachi-his.co.jp writes:
> ですからこういう批判は、

いや、別に批判してるんじゃなくて、私の観方は違うなあと言う事なんです。

>ほんとに読んだ上で言ってるのか?と疑問を感じました。

そりゃもう、読んでない文献も一杯あります。読んだ中にも、私には難しくて
理解出来ないのがゴロゴロしてます。多分、分からないまま一生を終えるので
しょう。

In article <73drbu$ai...@news.allnet.ne.jp>
d-m...@allnet.ne.jp writes:
>それがまだ出ていないんです。英訳はとっくに出ているのに。

待ち遠しいですね。昨日数えてみたら(ヒマな奴)、「シネマ」に出てくる映
画で私が観てるのは274本でした。和訳が出るまでには、もう少し増やして
おきたいところです。

山本くん yama...@roland.co.jp
http://village.infoweb.ne.jp/~fwjd0123/

Masato Shinohara

unread,
Nov 26, 1998, 3:00:00 AM11/26/98
to

----------
In article <73drbu$ai...@news.allnet.ne.jp>, "muto daisuke"
<d-m...@allnet.ne.jp> wrote:

>それがまだ出ていないんです。英訳はとっくに出ているの
>に。翻訳もないのにユリイカで特集されたときはひっくりか
>えりました。


誰かが遮っているのもしれませんよ。読んではいけないとかいって。
先日発見したんですが、「ゴダールによるゴダール」の1984年から1998が出ていま
した。絵入りで安心しました。ドゥルーズと違ってゴダールが読みやすいのは、絵
の効果だと思うときがあります。
それからユリイカは映画好きの振りしていますが、くせ者です。

Shinohara

Masato Shinohara

unread,
Nov 26, 1998, 3:00:00 AM11/26/98
to

----------
In article <73daps$l...@rosak4.roland.co.jp>, yama...@roland.co.jp (Masaki
Yamamoto) wrote:


>> こういった形式をドュルーズは小形式と言って楽しんでいます。
>>
>> そして彼は、こういった形式の変形を黒沢や溝口に見るのです。
>> なぜこういう話をしたかというと、おそらく普通に考える内容ー形式とは違ったフ

>> ォルムに彼らがこだわっているからです。
>
>確かに形式vs内容の図式はどえらく古典的ですが、ドゥルーズの大形式、小形
>式がそれを越える概念だとは、私にはちょっと分かりませんね。ユリイカしか
>読んでないですから当然ですけど。

もちろんドゥルーズのこの(形式論)へのこだわりは僕にも分かりません。
もしかしたら、彼ら自身もつかみきってないのかもしれません。
ただ彼らが旧来のものに対し、そのしぐさを児戯にも似た態度で、壊そうと企んで
いるのは分かるんです。ならば越えるというよりも、むしろ崩すことだけを無責任
に考えているのでしょう。
そして、批評家の態度として一番肝要な「しぐさ」が要求されるのです。それは「
戦略的」ということです。
批評家は「戦略的でなければならない」と、カイエ同志は異口同音に言っておりま
す。蓮實氏も含めて。
そうしないと、変わらないんですよ。
そして大大形式として、名画を名画として見、駄作を駄作と思いこんで鑑賞するし
ぐさに警告を発しているんです。その大大形式を転覆させるための小道具にすぎな
いんです。大形式、小形式は。
よってゴダールはその良き模範生となるのです。いづれ形式は内容を滅ぼしていく
のです。
それから別の内容-形式が生まれる、だろう、と思います。それを僕は「エクリチュ
ール」と呼んでいます。
ゴダールが戦略的に映像の「エクリチュ-ル」を実践しつつ、蓮實氏は文によって
戦略的にエクリチュールを生み出しているのです。だから、エクリチュール(映像
、文)を見て受け入れるか拒絶するかは、すでに彼らの戦略の中にあるということ
なのです。
そう思います。これは僕の勝手な解釈です。で、淀川さんはすでにその行為を身体
で知っていたんではないかと思うのです。

Shinohara


Masaki Yamamoto

unread,
Nov 26, 1998, 3:00:00 AM11/26/98
to
山本です。あんまり分かってないんですが、せっかく書いて貰ったし、出来る
範囲でフォローします。オオボケこいてたらすみません。

In article <73hgr6$ckf$1...@saint.win.or.jp>
sid1...@first.win.or.jp writes:
>批評家の態度として一番肝要な「しぐさ」が要求されるのです。そ
>れは「戦略的」ということです。


>批評家は「戦略的でなければならない」と、カイエ同志は異口同音に言って
>おります。蓮實氏も含めて。そうしないと、変わらないんですよ。

「戦略的」っていうのは、例としてはかってカイエの連中がやった、カルネや
フェデーみたいな既成の価値観で良質と言われていた作品を攻撃し、ヒッチコッ
クやフォードみたいな、低俗と言われていた作品を徹底的に擁護する論陣を張
った、あんな風な行動の事でしょうか。

もしそうなら、分かりました。日本で言えば森一生を評価して山田洋次を貶す、
あれですね。
#山根貞男が事あるごとに佐藤忠男とかの旧来の評論家を攻撃するのも「戦略」
#なのかなぁ。

>そして大大形式として、名画を名画として見、駄作を駄作と思いこんで鑑賞
>するしぐさに警告を発しているんです。

これは確かにそうですね。僕も出来るだけ頭真っ白にして観るようにします。

>よってゴダールはその良き模範生となるのです。いづれ形式は内容を滅ぼし
>ていくのです。

最近の(商業映画復帰後の)ゴダールは、私の理解出来る範囲を超えてまして
何とも言えませんが、これを傑作と思えるような映画の観方をしろ、という意
味なんでしょうか。それならかなり、敷居が高そうだ。実は、先日「リア王」
も観たんですが、私にはお手上げでした。

ジガ・ヴェルトフ集団時代の作品、例えば「東風」なんかは、ごく単純に観れ
ば内容のために形式を使ってるように見えますね。
#確かに、無茶苦茶「戦略的」ではある(^_^)

>それから別の内容-形式が生まれる、だろう、と思います。それを僕は「エク
>リチュール」と呼んでいます。
>ゴダールが戦略的に映像の「エクリチュ-ル」を実践しつつ、蓮實氏は文に
>よって戦略的にエクリチュールを生み出しているのです。だから、エクリチュ
>ール(映像、文)を見て受け入れるか拒絶するかは、すでに彼らの戦略の中

>にあるということなのです。

私なんぞはヒネクレモノですから、そんな戦略に乗っかるのはケッタクソ悪い、
とか考えがちですが、元記事の質問をする事自体、Shinoharaさんの定義によ
れば、しっかり乗ってたんですね。ぽりぽり。

>そう思います。これは僕の勝手な解釈です。

勝手な解釈を表明するのは勇気が要ると思いますが、していただいて有り難う
ございます。元々は、批評家の立ってる位置が分かれば、批評を読んだときに
どういう点を観てそう書いてるのかが分かり易くなるかなぁ、と思って質問し
たのですが、で結局私は良くは分かってないんですが、まずもっと映画を観て、
それからカイエ派も非カイエ派も評論をもう少し努力して読んでみよう、と言
う気にはなりました。

私の映画の観方は、多分、今まで同様出鱈目な行き当たりばったりなものから
変わらないでしょうけども、それはご容赦の程を。

山本くん yama...@roland.co.jp
http://village.infoweb.ne.jp/~fwjd0123/

muto daisuke

unread,
Nov 27, 1998, 3:00:00 AM11/27/98
to
武藤です。

Masato Shinohara wrote in message <73hgr6$ckf$1...@saint.win.or.jp>...


|ただ彼らが旧来のものに対し、そのしぐさを児戯にも似た態度で、壊そうと企んで
|いるのは分かるんです。ならば越えるというよりも、むしろ崩すことだけを無責任
|に考えているのでしょう。
|そして、批評家の態度として一番肝要な「しぐさ」が要求されるのです。それは「

|戦略的」ということです。
|批評家は「戦略的でなければならない」と、カイエ同志は異口同音に言っておりま
|す。蓮實氏も含めて。
|そうしないと、変わらないんですよ。

|そして大大形式として、名画を名画として見、駄作を駄作と思いこんで鑑賞するし
|ぐさに警告を発しているんです。その大大形式を転覆させるための小道具にすぎな
|いんです。大形式、小形式は。

ずっと気になっていたことがようやく理解できました。なんで
フランスからクリント・イーストウッド礼賛が始まったのか、ず
っと釈然としなかったんです。
ぼくに言わせればイーストウッドなんて決してずば抜けた監
督じゃないと思います。ダメな監督だという意味ではなくて、
イーストウッドが祭り上げられるならほかにも腐るほど祭り
上げられるべき人がいるんじゃないの?という意味です。

つまり思いっきり商業的なものを撮っている人ですよ。例え
ばですがピーター・ウィアーとか、ジョン・バダムみたいな人
です。特にピーター・ウィアーは作家的に大好きです(「フィ
アレス」とか「グリーン・カード」とか素晴らしいと思います)し、
ホラーとかスプラッタ映画でもすごい人はいっぱいいるのに、
なんでクリント・イーストウッドだけ?という感じです。ローラ
ンド・エメリッヒは、「ユニバーサル・ソルジャー」を観る限り
相当なヘボ監督ですが、「インディペンデンス・デイ」が大ヒ
ットしたからといって、「タイタニック」といっしょくたにはでき
ないです。ジェームズ・キャメロンがエメリッヒとは比較にな
らないほど優れた監督だからです(「殺人魚 フライング・キ
ラー」や「ターミネーター」)。

西部劇に対する何やかやは(何とでも言えるので)別にしま
すが、要するにせっかく「大大形式」を転覆しようとして担ぎ
出したものが結局「名画」になっていますよね。だから蓮實
ファン(追随者?)の知り合いが、「イーストウッド」とか「アレ
ン」とか言うと、じゃあ「ウィアー」って知ってるか?「ゴードン」
って分かんのか?って聞いてみたくなります(もちろん聞か
ないですが)。結局批評的態度を標榜していながら全然で
きてないファッションが蔓延する場合がほとんどなんです。
みうらじゅんに右ならえでブロンソン見に行くのと同じです。
要するに問題は批評というより追随者の方にあるわけです
が。

典型的な例を挙げれば、キアロスタミを日本に紹介したの
は蓮實氏でしたよね?キアロスタミを絶賛する人は多いで
す。ぼくも大好きです。でも今年「ムトゥ」を観に行った客層
とはあまり重ならないのではないでしょうか?「ムトゥ」は、
ぼくが過去に観た映画(1000本もいかないと思いますが)
の中で10位以内に入ります。北野武は「その男、凶暴に
つき」の時点で(早い話が「ソナチネ」以前に)どれくらい評
価されたんでしょうか?ぼくは当時あれをレンタルビデオで
観てしばらく打ちのめされました。もちろん最高なのは「ソ
ナチネ」ですが、「その男」も決してひけを取りません。

武藤大祐(d-m...@allnet.ne.jp


hsuzuki

unread,
Nov 27, 1998, 3:00:00 AM11/27/98
to
鈴木@荻窪です。
武藤さん wrote in message <73jsep$d1...@news.allnet.ne.jp>...

>ずっと気になっていたことがようやく理解できました。なんで
>フランスからクリント・イーストウッド礼賛が始まったのか、ず
>っと釈然としなかったんです。
これはどうなんでしょう?私の記憶ではフランスでのイーストウッドの
擁護よりはるか以前に蓮実氏は「恐怖のメロディ」を礼賛していたし、
リュミエール創刊号で73年の世代としてエリセ、ヴェンダース、
シュミットとともにイーストウッドを映画作家として顕揚し、
映画が国籍を越境して呼応するものであることを戦略的に示していた
はずです。
どっちが先かはどうでもいいことではありますが。

>ぼくに言わせればイーストウッドなんて決してずば抜けた監
>督じゃないと思います。ダメな監督だという意味ではなくて、
>イーストウッドが祭り上げられるならほかにも腐るほど祭り
>上げられるべき人がいるんじゃないの?という意味です。
>
>つまり思いっきり商業的なものを撮っている人ですよ。例え
>ばですがピーター・ウィアーとか、ジョン・バダムみたいな人

大胆なご意見ですね。ピーター・ウィアーは私にとっては
「危険な年」での弛緩した演出ぶりによって無能の烙印が
押されたままになってました。彼がオーストラリアから
ハリウッドへ転進し商業映画を撮れるまでになってること
が不思議でしたが、世評はずっとピーター・ウィアー寄り
でありつづけたのではないかと思います。

>です。特にピーター・ウィアーは作家的に大好きです(「フィ
>アレス」とか「グリーン・カード」とか素晴らしいと思います)し、
>ホラーとかスプラッタ映画でもすごい人はいっぱいいるのに、
>なんでクリント・イーストウッドだけ?という感じです。ローラ


作家主義の落とし穴として、晩成型の作家を見落としてしまうこと
があるかもしれません。山田洋次もうまくなったとか、大林だって
捨てたもんじゃないとか。(これは単なる例で実際は知りません)
遅くなっていい仕事をし始める作家ももちろんいるわけで、
貶す身振りも慎重であるべきだと思います。

>ないですが)。結局批評的態度を標榜していながら全然で
>きてないファッションが蔓延する場合がほとんどなんです。
>みうらじゅんに右ならえでブロンソン見に行くのと同じです。
>要するに問題は批評というより追随者の方にあるわけです
>が。

私の学生時代の経験ですが、タルコフスキーの「ノスタルジア」と
ゴダールの「パッション」が同時に日本公開になって、先行試写会で
連続して上映される機会があったんです。当時は蓮實氏は
タルコフスキーを冷遇してたのですが、私はファンだったんです。
そして「ノスタルジア」に魂を揺さ振られ、その余韻で「パッション」
にはあまり自分の中に入ってこなかったのです。
もちろん「パッション」も後日シネヴィヴァンで再見し、深い感動を
おぼえましたが。

なかなか「ノスタルジア」が良かったと映画仲間には言えませんでしたね。
その後、蓮實氏と武満氏がさめざめと泣いたというウワサが広まり、
晴れて「ノスタルジア」の良さを公言できたのですが。
恥ずかしい思い出です。

>典型的な例を挙げれば、キアロスタミを日本に紹介したの
>は蓮實氏でしたよね?キアロスタミを絶賛する人は多いで
>す。ぼくも大好きです。でも今年「ムトゥ」を観に行った客層
>とはあまり重ならないのではないでしょうか?「ムトゥ」は、
>ぼくが過去に観た映画(1000本もいかないと思いますが)
>の中で10位以内に入ります。北野武は「その男、凶暴に

「ムトゥ」は未見ですが、TVでの細切れ映像を見ると
マキノの「鴛鴦歌合戦」みたいな流麗なミュージカルみたいですね。

北野については淀川さんや蓮實さんは最初から擁護してたと
思いますけど。

私自身は蓮實氏が何ていったかにかかわらず、作品の鑑賞眼は
身についていると思ってますし、彼らのシンパであることが
楽しいわけではなく、盲従するわけでもなく、ひたすら映画そのものに
魅惑されてきたつもりです。
ただし一回切って捨てた監督が、後に傑作を残す可能性も否定できないなあと
反省をこめて、ピーター・ウィアーの最近の作品を見てみようと思います。

「ゴールキーパーの不安」、「都会のアリス」、「アメリカの友人」、
「ことの次第」、「ベルリン 天使の詩」とDVDで再見し、あらためて
ヴェンダースの天才ぶりに感動を新たにしました。多分、その後の作品も
私の期待を裏切らないものでしょう。


Masaki Yamamoto

unread,
Nov 27, 1998, 3:00:00 AM11/27/98
to
In article <73jsep$d1...@news.allnet.ne.jp>

d-m...@allnet.ne.jp writes:
> つまり思いっきり商業的なものを撮っている人ですよ。例え
> ばですがピーター・ウィアーとか、ジョン・バダムみたいな人
> です。特にピーター・ウィアーは作家的に大好きです(「フィ
> アレス」とか「グリーン・カード」とか素晴らしいと思います)し、
> ホラーとかスプラッタ映画でもすごい人はいっぱいいるのに、

そういう映画を是非是非、ここで紹介して下さい!

私はどうも最近、観る映画の傾向が固定されてしまって、動脈硬化を起こしか
けています。不健康な中年に処方箋を。

このNews Groupでも支持者の多いスチュアート・ゴードンの「スペース・トラッ
カー」は私も大好きでした。こういう映画をもっともっともっと観たいのです。
香港のジェフ・ラウという、お馬鹿系映画ばっかり撮ってる監督も大好きです。
が、それ以外あまり知らないので、是非紹介してください。(_ _)

山本くん yama...@roland.co.jp
http://village.infoweb.ne.jp/~fwjd0123/


muto daisuke

unread,
Nov 28, 1998, 3:00:00 AM11/28/98
to
武藤です。

hsuzuki wrote in message <73l24m$gkh$1...@hisgw.hitachi-his.co.jp>...


|大胆なご意見ですね。ピーター・ウィアーは私にとっては
|「危険な年」での弛緩した演出ぶりによって無能の烙印が
|押されたままになってました。彼がオーストラリアから
|ハリウッドへ転進し商業映画を撮れるまでになってること
|が不思議でしたが、世評はずっとピーター・ウィアー寄り
|でありつづけたのではないかと思います。

不思議と言えば不思議ですね。オーストラリア時代の「ピクニ
ックatハンギング・ロック」なんて何がいいのかさっぱり分から
ないです。大ヒットした「今を生きる」も・・・

|作家主義の落とし穴として、晩成型の作家を見落としてしまうこと
|があるかもしれません。山田洋次もうまくなったとか、大林だって
|捨てたもんじゃないとか。(これは単なる例で実際は知りません)
|遅くなっていい仕事をし始める作家ももちろんいるわけで、
|貶す身振りも慎重であるべきだと思います。

なるほど。じゃあ「インディペンデンス・デイ」も観てみようかな。

|なかなか「ノスタルジア」が良かったと映画仲間には言えませんでしたね。
|その後、蓮實氏と武満氏がさめざめと泣いたというウワサが広まり、
|晴れて「ノスタルジア」の良さを公言できたのですが。
|恥ずかしい思い出です。

ぼくも非常に共感します。でも恥ずかしいのは公言できなくさせる
環境の方です。教養主義がいまだにまかり通っているのは映画と
クラシック音楽の世界だけではないでしょうか。特に映画はひどい
状況だと思います。マノエル・ディ・オリヴェイラをまったく軽々しく
「素晴らしい」と言わなければならないような。ダンテなんかほんと
に読んでんのかよ、とか言いたくなることしきりです(^^ゞ。

|北野については淀川さんや蓮實さんは最初から擁護してたと
|思いますけど。

そうですよね、ぼくの言ってることがおかしかったです。批評家と
その追随者とがごっちゃになってました。「ソナチネ」なんて有楽町
の映画館ガラガラでしたから・・・

|私自身は蓮實氏が何ていったかにかかわらず、作品の鑑賞眼は
|身についていると思ってますし、彼らのシンパであることが

鑑賞眼は批評眼に裏打ちされますよね。そして批評眼は自分の
判断を落ち着かせてしまってはだめでしょう。その意味でカイエ派
などの戦略は模範的だと思います。でもシンパとか集団となると、
それは批評ということと矛盾しませんか?
ぼくが非難したいのは追随者の方だけです。でも映画については
批評家の言ってることを読むのもあまり好きではないので、実は
蓮實もろくに読んだことありません(恥?)。そのかわり判断基準
のオリジナリティはかなりのものだと勝手に思っています(^^ゞ。

|ただし一回切って捨てた監督が、後に傑作を残す可能性も否定できないなあと
|反省をこめて、ピーター・ウィアーの最近の作品を見てみようと思います。

あっ、あまりウィアーの名前にこだわらないで下さい・・・ただの
思い付きです。それとぼくの映画の見方は、いわばシンディ・シ
ャーマン的で、断片的にしか記憶&評価できないので、ほとんど
の人と感動が分かち合えません(違う方向を見てしまっている)。
例えばある七秒間のために二時間を費やすというような。ストー
リーもほとんどと言っていいほど記憶に残りません。

「グリーンカード」は主人公の男女がドア越しに別れるシーンで、
覗き窓の蓋が左右に振り子のように揺れて閉まってしまうところ。
「フィアレス」は全体に好きですが、特にラスト近くで出てくる飛行
機墜落のシークエンスが地獄のようです。心を揺さ振られ、内省
的な気分にさせられました。明け方観たためか、涙が止まりませ
んでした(明け方ってなぜか感傷的になりませんか?)。あと「刑
事ジョン・ブック 目撃者」もいいですよ。

武藤大祐(d-m...@allnet.ne.jp


muto daisuke

unread,
Nov 29, 1998, 3:00:00 AM11/29/98
to
武藤です。

Masaki Yamamoto wrote in message <73l8bd$8...@rosak4.roland.co.jp>...


|> つまり思いっきり商業的なものを撮っている人ですよ。例え
|> ばですがピーター・ウィアーとか、ジョン・バダムみたいな人
|> です。特にピーター・ウィアーは作家的に大好きです(「フィ
|> アレス」とか「グリーン・カード」とか素晴らしいと思います)し、
|> ホラーとかスプラッタ映画でもすごい人はいっぱいいるのに、
|
|そういう映画を是非是非、ここで紹介して下さい!
|
|私はどうも最近、観る映画の傾向が固定されてしまって、動脈硬化を起こしか
|けています。不健康な中年に処方箋を。
|
|このNews Groupでも支持者の多いスチュアート・ゴードンの「スペース・トラッ
|カー」は私も大好きでした。こういう映画をもっともっともっと観たいのです。
|香港のジェフ・ラウという、お馬鹿系映画ばっかり撮ってる監督も大好きです。
|が、それ以外あまり知らないので、是非紹介してください。(_ _)

いえいえ、山本さんの方がはるかにお詳しいようです。「スペ
ース・トラッカー」はいつ頃の作品ですか?ぼくの場合スチュ
アート・ゴードンと言えば「死霊のしたたり」なんです。この映
画、公開時に「男たちの挽歌」と「忍者3」と三本立てで観たの
憶えてます。まさに至福の4時間半でした。
香港もまったくフォローできていません・・・(香港の、特にアク
ションものだけはどうしても苦手。あの言葉のイントネーション
がイヤで(^^ゞ。あとMGMのミュージカルとかも苦手です)

なにしろもう年に十本も映画を観ていないので、大量に映画
を観ていた時期の記憶から掘り起こしてくるほかないのです
が、記録していたわけでもないので思いつくままちょっとだけ
書きます。
楽しい映画といえば、「トータル・リコール」でマイケル・アイア
ンサイドがシュワを追いかけながら、通行人もバンバン撃っち
ゃってたのが痛快というか、スゴかったですね。「ロボコップ」
もそうですが、バーホーベンはいいですね。「氷の微笑」みた
いなのはやめて、あの人にはどうか火薬を好きなだけ使わせ
てあげて欲しいです。あとはリチャード・ドナーも好きです。
なんだか思いっきり有名で、全然紹介になってませんね。
有名だけど作家として評価されてない人としては、ローレンス・
カスダン、アラン・パーカー、ロブ・ライナーとかどうでしょう。
付け足しでエイドリアン・ラインの「ジェイコブス・ラダー」。

見逃されがちなのは、ダニエル・シュミットが大野一雄を撮っ
たフィルム。「書かれた顔」の中にも挿入されていますが、あ
の映画はギャグなのでパスして、大野の部分だけにしましょ
う。大野が自宅で踊るシーンはなぜか涙が出てしまいました。
背後の台所には、チャカチャカ卵をといている奥さんが・・・

# 支離滅裂な投稿ですいません。

武藤大祐(d-m...@allnet.ne.jp


carlo

unread,
Nov 29, 1998, 3:00:00 AM11/29/98
to
鈴木@荻窪です。このスレッドの題名は気に入ってます。

武藤さん wrote in message <73oeos$fm...@news.allnet.ne.jp>...


>不思議と言えば不思議ですね。オーストラリア時代の「ピクニ
>ックatハンギング・ロック」なんて何がいいのかさっぱり分から
>ないです。大ヒットした「今を生きる」も・・・

Internet Movie Databaseでウィアーのフィルモグラフィーを見ると、
http://us.imdb.com/Name?Weir,+Peter
「トゥルーマン・ショー」 (1998)
「フィアレス」(1993)
「グリーンカード」(1990)
「今を生きる」(1989)
Mosquito Coast, The (1986)
「刑事ジョン・ブック 目撃者」(1985)
「危険な年」(1983)
・・・
Picnic at Hanging Rock (1975)
となってまして、「目撃者」がハリウッド進出作品で、
これがちょっと話題になって、「危険な年」と「ピクニック」が
後れて公開されたように記憶しています。
それ以後は全部日本で公開されているので、堅実にキャリアを
積んできた監督といえます。
私は「目撃者」を見てダメで、「危険な年」でダメ押しだったので、
ウィアーはもう見ないことにしてました。
ということで「トゥルーマン・ショー」を見てみます。

ちなみに武藤さん御推奨のキャメロンですが、先日「タイタニック」
を見て、私のキャメロン株が上がりました。
実際には美術監督のピーター・ラモントの手柄と言えますが、
キャメロンの物語を推進してゆく力技にも感心しました。

>その追随者とがごっちゃになってました。「ソナチネ」なんて有楽町
>の映画館ガラガラでしたから・・・

私は新宿の小ぶりな松竹系の古い劇場でロードショー公開された
折りに見ました。
奥山というプロデューサーが、北野の沖縄ロケでの「浪費ぶり」を
裁判で訴え、「ソナチネ」公開においても、まともな劇場を
あてがわないという大愚行をしたことに、映画の敵であるという
憤りを胸に刻み、その後の彼ら親子の失脚ぶりに天罰テキメンと
溜飲を下げました。

「ソナチネ」の映画史に残るエレベーター内での銃撃シーンに
不意打ちされ、あっけなさに感動しました。
凡庸な監督ならスローモーションを使うところでしょうが。
そのわりにラストの殴り込みが音響と閃光のみで、まともに撮影
されなかったことには不満が残ります。
予算ぎれで仕方が無かったのか?

長門の弟がTVインタビューで、カンヌで賞をとっても不入りの
北野はダメで、興行が良い作品を撮り続けた伊丹は日本人に支持
されたからエライみたいな不遜なことを言ってました。
この男にも天罰が下るでしょうが、北野作品は、日本では
コメディアンたけしのイメージからか、タランティーノが馬鹿映画
と誤解されるのと似た無理解にさらされていますね。

シュトローハイムもウェルズもイーストウッドも、監督としての
偉大さをまず認識しなければならないと思います。
「ファイアー・フォックス」(1982)、「ダーティー・ハリー4」
(1983)、「ペイル・ライダー」(1985)、「ルーキー」(1990)、
「許されざる者」(1992)などのイーストウッド作品は、官能的映像
とサスペンスに溢れた傑出した作品ぞろいで、ウィアーなんかが
比肩し得るものではないと思います。

>鑑賞眼は批評眼に裏打ちされますよね。そして批評眼は自分の
>判断を落ち着かせてしまってはだめでしょう。その意味でカイエ派
>などの戦略は模範的だと思います。でもシンパとか集団となると、
>それは批評ということと矛盾しませんか?
>ぼくが非難したいのは追随者の方だけです。でも映画については

そんなシンパ集団が形成され、画一的な見方をしているんでしょうか?
文芸座や並木座が消えたりして劇場で本物の映画に接する機会が
減少していることの方が私には心配です。

DVDでも画像の解像度は劇場のスクリーンに比べれば相当に落ちる
わけで、そのことに無自覚な方が意外に多く、ストーリーが
わかれば鑑賞したことになるみたいな「邪道」がまかり通って
しまわないようにと願うのですが、私自身も「デッド・マン」、
「レザボア・ドッグス」などはDVDでしか見ていないという
破廉恥ぶりなのです。

時間が沢山ある学生さんなどには、受け売りだろうと1本でも多く、
娯楽映画でもアニメでもポルノでも何でも劇場に見に行くという
姿勢が大事だと思います。
そして自分で作家を「発見」するという喜びを経験できるのです。
若い方が例えばペキンパーを発見するということは、俳優と話題性
とストーリーという見方から「映画」へ向かって一歩踏み出す契機
となるでしょう。

Seto Sjuxici

unread,
Nov 29, 1998, 3:00:00 AM11/29/98
to
記事 <73qano$j0h$1...@news0.netlaputa.or.jp> での
ca...@netlaputa.ne.jp (carlo ) さんの次の記述に関する投稿です。

>Internet Movie Databaseでウィアーのフィルモグラフィーを見ると、
(中略)


>となってまして、「目撃者」がハリウッド進出作品で、
>これがちょっと話題になって、「危険な年」と「ピクニック」が
>後れて公開されたように記憶しています。

「危険な年」は監督の知名度がなくても、出演者の人気(?)で公開されたんで
はなかったでしょうか。

ピーター・ウィアーは「ラスト・ウェイブ」がちょっと話題になって、正式公
開はなかったけれど、吾輩はどこかのホールで見ました。
そのあとの「誓い」はマッドマックスのメル・ギブスンが...という感じで紹
介されたような気がする。
で、「危険な年」は、あのエイリアンのリプリーが...と続く。
話題的には、そんな風に記憶してますが。

確認してみようとスティングレイの邦題検索サイトを見てみたら、11月20日に
新装オープンしたとのことで、大幅にボリュームアップしていました。
http://www.stingray-jp.com/allcinema/index.htm
なかなか意欲的にみえるんですが...それにしても、遅~い。
もうすでに知れわったっていて、洋画ファンが殺到してるのかしら。

--
◎◎
ヘ )))))))彡

muto daisuke

unread,
Nov 30, 1998, 3:00:00 AM11/30/98
to
武藤です。

carlo wrote in message <73qano$j0h$1...@news0.netlaputa.or.jp>...


|ちなみに武藤さん御推奨のキャメロンですが、先日「タイタニック」
|を見て、私のキャメロン株が上がりました。
|実際には美術監督のピーター・ラモントの手柄と言えますが、
|キャメロンの物語を推進してゆく力技にも感心しました。

それはよかったですね。ちなみに上がる前のキャメロンの株は
何のせいで低かったんでしょうか(^^ゞ?「エイリアン2」、「アビス」
「ターミネーター」など本当にスゴイ手腕だと思います。
ぼくは「タイタニック」は未見です。本筋からそれてしまいますが、
なぜ「シンドラーのリスト」が批判されて「タイタニック」が同様の
批判を受けないんでしょうか。初めてこの映画のことを聞いたと
きは、ずいぶん不謹慎な話だなあと思いました。同じ意見を持っ
ている人には出会ったことがないのが、はっきり言って不思議で
ならないです(観てないからわからないのかな?)。

|「ソナチネ」の映画史に残るエレベーター内での銃撃シーンに
|不意打ちされ、あっけなさに感動しました。
|凡庸な監督ならスローモーションを使うところでしょうが。

(中略です。ごめんなさい)


|この男にも天罰が下るでしょうが、北野作品は、日本では
|コメディアンたけしのイメージからか、タランティーノが馬鹿映画
|と誤解されるのと似た無理解にさらされていますね。

こういう部分、「その男」で犯人を車で背後からつけていて、「あ
っ」とかいって轢いちゃうのがありましたね。日本に長く住んでい
るアメリカ人の知り合いが、ああいう所は「おれたちひょうきん族」
とか観てないと本当には分からない、と自慢していました(^^ゞ。
確かにお笑いと暴力とは似ているような気がします。思えばツッ
コミというのは、容赦のない完全否定ですよね。北野映画の妙な
怖さと、たけし軍団がいじめられる所は根底でつながっているよ
うな気がしてなりません。笑いと恐怖の本質が何か垣間みえて
いるような・・・
その意味でぼくはタランティーノは馬鹿映画であり同時に映画史
上の金字塔だと思ってます。その線で行くとラス・メイヤーの「(タ
イトル失念・・・)」もスゴかったです。

|「ファイアー・フォックス」(1982)、「ダーティー・ハリー4」
|(1983)、「ペイル・ライダー」(1985)、「ルーキー」(1990)、
|「許されざる者」(1992)などのイーストウッド作品は、官能的映像
|とサスペンスに溢れた傑出した作品ぞろいで、ウィアーなんかが
|比肩し得るものではないと思います。

ぼくが観ているのは「ダーティー・ハリー4」、「ルーキー」の他
に、「ガントレット」、「ブロンコ・ビリー」、「ハートブレイク・リッジ」、
「バード」、「ホワイトハンター ブラックハート」です。なにしろ作
家として意識したことがないもので行き当たりばったりですが、
好きなのは「ガントレット」と「バード」ですね。それでも作家的に
どう、という印象は持ってないです。「ダーティー・ハリー」もドン・
シーゲルのやつしか記憶に残ってませんが、「バード」は最高に
カッコよかったです。そういえば息子さんジャズでデビューしまし
たね。

|そんなシンパ集団が形成され、画一的な見方をしているんでしょうか?

シンパ集団がいるというわけではなくて、画一的なことを異様
なまでの強圧的態度で(趣味の多様性を許容できていないか
のように)言う人がたくさんいると思います。これは本当に映画
独特の現象だと思います。それだけ思い入れの強くなってしま
うジャンルだということかもしれませんが、ほとんどモラルの次
元でどうかしている人にしばしば出会います(^^ゞ。そういう人が
たいてい蓮實とかカイエのシンパ(というより信奉者)だったりし
ます。

|DVDでも画像の解像度は劇場のスクリーンに比べれば相当に落ちる
|わけで、そのことに無自覚な方が意外に多く、ストーリーが
|わかれば鑑賞したことになるみたいな「邪道」がまかり通って
|しまわないようにと願うのですが、私自身も「デッド・マン」、
|「レザボア・ドッグス」などはDVDでしか見ていないという
|破廉恥ぶりなのです。

あっ・・・じゃあぼくはスーパー破廉恥野郎です。時間はあって
も映画一本観るのに千数百円はそうそう払えません。ビデオ
で観てもわかるのはストーリーだけじゃないと思うんですが・・・
画面が黒ばっかりだからとか、そういう情報があればスクリーン
で観る努力をするかもしれません。「ブルー・ベルベット」なんて
ビデオじゃ何も映りやしませんから(^^ゞ。あとは好きな映画だけ
映画館で観ています。

武藤大祐(d-m...@allnet.ne.jp


Masaki Yamamoto

unread,
Nov 30, 1998, 3:00:00 AM11/30/98
to
山本です。いろいろありがとうございます。

In article <73p5ul$fm...@news.allnet.ne.jp>
d-m...@allnet.ne.jp writes:
>「スペース・トラッカー」はいつ頃の作品ですか?

大阪での公開は昨年末でした。私が観たのは三番館で、今年の2月です。

>ぼくの場合スチュアート・ゴードンと言えば「死霊のしたたり」なんです。

おおっこれはチェックチェック!彼の映画なら喜んで観に行きます。小屋でか
かればいいんですが。

「映画秘宝」や「日の当たらない邦画劇場」を参照すると、私の知らない面白
そうな映画がザックザックと出てきますが、「映画は映画館で観る」というこ
だわりが邪魔して、とんと観られなくて。ここに出てきそうな映画をなんとか
公開中に観たいものですが、なかなか大変です。

>楽しい映画といえば、「トータル・リコール」でマイケル・アイア
>ンサイドがシュワを追いかけながら、通行人もバンバン撃っち
>ゃってたのが痛快というか、スゴかったですね。「ロボコップ」
>もそうですが、バーホーベンはいいですね。「氷の微笑」みた
>いなのはやめて、あの人にはどうか火薬を好きなだけ使わせ
>てあげて欲しいです。あとはリチャード・ドナーも好きです。
>なんだか思いっきり有名で、全然紹介になってませんね。
>有名だけど作家として評価されてない人としては、ローレンス・
>カスダン、アラン・パーカー、ロブ・ライナーとかどうでしょう。
>付け足しでエイドリアン・ラインの「ジェイコブス・ラダー」。

有名だそうですが、私は観てない映画ばかりで、お恥ずかしい限りです。これ
はやっぱり、映画ファンとしては不健康だと自分でも思います。反省。毎年、
正月には「今年は今までと違う傾向の映画を観るぞっ!」と誓いを立てるので
すが、一月位しか持たなくて。

山本くん yama...@roland.co.jp
http://village.infoweb.ne.jp/~fwjd0123/

hsuzuki

unread,
Nov 30, 1998, 3:00:00 AM11/30/98
to
鈴木@荻窪です。
武藤さん wrote in message <73sgli$fm...@news.allnet.ne.jp>...

>carlo wrote in message <73qano$j0h$1...@news0.netlaputa.or.jp>...
>|ちなみに武藤さん御推奨のキャメロンですが、先日「タイタニック」
>|を見て、私のキャメロン株が上がりました。
>|実際には美術監督のピーター・ラモントの手柄と言えますが、
>|キャメロンの物語を推進してゆく力技にも感心しました。
>
>それはよかったですね。ちなみに上がる前のキャメロンの株は
>何のせいで低かったんでしょうか(^^ゞ?「エイリアン2」、「アビス」
>「ターミネーター」など本当にスゴイ手腕だと思います。

キャメロンの映像的な欲望とは何だろうかと「タイタニック」を
振り替えると、まず高さ、落下、宙づりということにこだわる人だなあ
という印象があります。

それとメカへのこだわりです。ロボットアームでの海中作業や巨大な
ピストンが動き始めるところなど、単純に楽しめました。

沢山あるこの映画の欠点については言及しませんが、原寸大の船の
セットを作り、空撮とクレーンを駆使してキャメラをブイブイ動かし、
仰角、俯瞰と揺らしまくる嗜好はやはり独特と言うべきでしょう。

ヒロインの眼球で過去と現在を繋ぐという、不通は顔のオーバーラップ
でやればいいことを、おそらくCGなどの画像処理で実現している。
何だこれは?という印象でした。


>確かにお笑いと暴力とは似ているような気がします。思えばツッ
>コミというのは、容赦のない完全否定ですよね。北野映画の妙な
>怖さと、たけし軍団がいじめられる所は根底でつながっているよ
>うな気がしてなりません。笑いと恐怖の本質が何か垣間みえて
>いるような・・・

例えば「あの夏」でのサーフボードを運ぶ男女の移動シーンや、
「キッズ・リターン」での自転車に乗ったりするシーンなどでの
2人コンビの動かし方などに、漫才でのボケとツッコミの機能を
感じないこともありません。
動作で笑わせるサイレント映画みたいなところがありますね。
ところで「ソナチネ」のチャンバラトリオの人が演じてたヒットマンの
役は、最初のキャスティングでは蓮實さんが予定されてたらしいですね。
それも見てみたかった気がしますが。
蓮實さんは「東京画」に声のみの出演をされてましたが、未だ被写体
にはなったこと無いんですかねえ?

>ぼくが観ているのは「ダーティー・ハリー4」、「ルーキー」の他
>に、「ガントレット」、「ブロンコ・ビリー」、「ハートブレイク・
>リッジ」、「バード」、
>「ホワイトハンター ブラックハート」です。なにしろ作
>家として意識したことがないもので行き当たりばったりですが、
>好きなのは「ガントレット」と「バード」ですね。それでも作家的に
>どう、という印象は持ってないです。「ダーティー・ハリー」もドン・
>シーゲルのやつしか記憶に残ってませんが、「バード」は最高に
>カッコよかったです。そういえば息子さんジャズでデビューしまし
>たね。

処女作の「恐怖のメロディ」も、元のタイトルはPlay Misty for me
ですから。でもジャズ的なものがイーストウッドの映像手法にどの
ような影響を与えているかは全くわかりません。

特徴の一つは空撮です。「ルーキー」の冒頭近くでの自動車窃盗団の
トレーラーが火花を散らしながら闇の中を疾走するカーチェイスで、
ブルース・サーティスの空撮の官能的な美しさには息を呑みました。
「ソナチネ」の花火のように美しい。

>うジャンルだということかもしれませんが、ほとんどモラルの次
>元でどうかしている人にしばしば出会います(^^ゞ。そういう人が
>たいてい蓮實とかカイエのシンパ(というより信奉者)だったりし
>ます。

「単なる馬鹿」とか言いたがるのでは?あれはハスミ用語ですが、
排除と選別の体系に無自覚に使用したがる学生さんが多いのには
困ったものです。
自分が安全な権威の側にいるかのように錯覚しているのでしょう。

>画面が黒ばっかりだからとか、そういう情報があればスクリーン
>で観る努力をするかもしれません。「ブルー・ベルベット」なんて
>ビデオじゃ何も映りやしませんから(^^ゞ。あとは好きな映画だけ
>映画館で観ています。

カラー作品の黒が白っぽくなってしまう現象は深刻な問題ですね。
「アメリカの友人」をDVDを見て、闇がことごとく白くなってて、
本物はこんなんじゃないのにと悲しくなりました。
「ブルー・ベルベット」はTV放送でしか見てません。あの主題歌は
耳に残ってますが・・・。リンチもホッパーのファンなんですかね?
ツイン・ピークスは結構好きでしたが、劇場では1本も見てません。

hsuzuki

unread,
Dec 1, 1998, 3:00:00 AM12/1/98
to
鈴木@荻窪です。
邪楽(MOTONORI)さん wrote in message <3662BEAC...@tt.rim.or.jp>...
>他の「タイタニック」関係のスレッドでは口挟みにくかったので、ここで挟ませ
>て下さい。

キャメロン作品の一つとしての「タイタニック」、キャメロンの映像論について
大いに語って頂きたいと思います。

>私は映画「タイタニック」の意義は、何をさておいても、この映画のためだけに
>本物のタイタニックを撮ったということに尽きると思ってます。
>キャメロン本人が深海艇に乗り込み、独自に開発したカメラを使って行った撮影
>は、フッテージとしてのリアリティだけでなく、筋立てやその他のシーンの演出
>にも大きく影響してるはずです。
>老ローズが、タイタニックの遺品をながめやるシークエンスなどは、実物を見た
>人間の視点だと思います。

私は当然水槽撮影だろうと思ってました。そういう意味で美術監督はすごいなと
感心してました。(ウナギみたいな魚まで泳がせるとは凝ってるなあと。)
あの遺品も実物なんでしょうか?悪趣味だから実物かもしれませんね。
私はあの水中撮影の中でどのカットが実物だったかに興味が有りました。
少なくとも金庫のある部屋まで本物の撮影とは到底思えないのですが・・・。
たまたま金庫を見つけて、そこからストーリーを発想したとすると、
キャメロンは常識を超越した驚異の映画作家であると認めざるを得ませんが。

>デジタル技術やCG関係の技は、他の映画や他分野の映像製作にも大いに役立つ
>ことでしょう。
>しかし、この深海撮影は「タイタニック」でしか、意味がないものです。
>なぜなら、千メートル以上の深海にパナビジョンカメラを放り込んで撮るものと
>言えば、タイタニック号以外には、存在しないからです。

うーん。あんなにうまく構図がとれるもんでしょうか?
メーキングものがあれば確認できるのでしょうが・・・。

>殊更、SFXやCGという、ヴァーチャルなイメージを駆使することがキャメロ
>ンの本領と思われがちですが、その根っこに強い本物指向があることを見落とす
>べきでないと思います。
>「トゥルーライズ」では、デジタル技術を駆使したハリアーより、本物のハリア
>ーが登場するカットの方がはるかに迫力があり、またSFXシーンに多大な説得
>力を与えていました。
私はお茶の間TVでしか見てませんが、ラスト近くのハリアー上での格闘シーンを
高さと落下と宙づりというキャメロン的主題を意識して、見直してみたらどうかと
思ってます。あのハリアーはハリボテっぽかったような記憶がありますが。
本物のハリアーのシーンは見てませんが、「タイタニック」でもヘリでサルベージ
船に接近するシーン、甲板に降りるシーンなど確かに本物って感じですね。
あの巨大ピストンも蒸気で動かしたのかもしれませんね。

>何より、キャメロンの名を世界に知らしめた「ターミネーター」の、最大の見ど
>ころといえばSFXではなく、アーノルド・シュワルツェネッガーという、本物
>の肉体を駆使したアクションの数々であることは、論を待たないでしょう。
>
>また、これだけの「本物」を用意されても、SFXカットを初めとする他のシー
>クエンスと整合性を取りながら、ストーリーを語っていくという手腕は、並では
>ないと思います。

最初にCGで再現映像を見せ、タイタニックがいかに氷山と衝突し、沈んで
いったかを観客に予習させた点などサービス満点といえます。

>キャメロンが次の映画で、どんな「本物」を撮るのか、楽しみです。
私は映画とはみんなフェイクなんだと思ってますが、邪楽さんの見方はたいへん
面白いですね。ドキュメンタリーなのに、いかにもウソっぽい映画がある一方で、
その逆もあるのではないかと思うのですが。

「タイタニック」を見る限り、キャメロンは人間のドラマの部分が致命的に
ヘタクソと思います。いままで回避してきた部分を、ディカプリオ効果に助け
られて、ラブロマンスも撮れる作家と世間に誤解されてしまっては、キャメロン
さんも動きにくくなって困るんじゃなかろうかと心配になります。
サスペンスの盛り上げ方も冗長な印象があります。人間が落下するシーンの面白さ
に比べ、水が迫ってくるところは緊迫感に欠けているようでした。

muto daisuke

unread,
Dec 1, 1998, 3:00:00 AM12/1/98
to
武藤です。

hsuzuki wrote in message <73t6n5$7rm$1...@hisgw.hitachi-his.co.jp>...


|ところで「ソナチネ」のチャンバラトリオの人が演じてたヒットマンの
|役は、最初のキャスティングでは蓮實さんが予定されてたらしいですね。
|それも見てみたかった気がしますが。

そうなんですか!?そういうキャラクターなんでしょうか、
蓮實さんって。知りませんでした。しかしそれはぜひ見た
かった!!

|蓮實さんは「東京画」に声のみの出演をされてましたが、未だ被写体
|にはなったこと無いんですかねえ?

いやー、これも気づきませんでした。「東京画」は観てる
はずなんだけどなあ・・・彼は確かに被写体としても*か
なり*面白い存在ですよね。

|特徴の一つは空撮です。「ルーキー」の冒頭近くでの自動車窃盗団の
|トレーラーが火花を散らしながら闇の中を疾走するカーチェイスで、
|ブルース・サーティスの空撮の官能的な美しさには息を呑みました。

しかしよくご覧になっていますね。「ルーキー」をそんな
風には観ませんでした。あの頃はチャーリー・シーンも
人気があって(^^ゞ・・・

|「単なる馬鹿」とか言いたがるのでは?あれはハスミ用語ですが、
|排除と選別の体系に無自覚に使用したがる学生さんが多いのには
|困ったものです。
|自分が安全な権威の側にいるかのように錯覚しているのでしょう。

いや、まさにそうです。それは批評的態度ではないです
よね。決して学生に限らず、いい大人でもそういう人は
よく見かけます。何か絶対的な基準があるとでも言いた
げな。

|カラー作品の黒が白っぽくなってしまう現象は深刻な問題ですね。
|「アメリカの友人」をDVDを見て、闇がことごとく白くなってて、
|本物はこんなんじゃないのにと悲しくなりました。

あと「ラ・パロマ」もテレビ画面ではよく見えなかった記憶
があります。スクリーンでの視覚体験は実に豊かなんだ
なあと思い知らされますね。

|「ブルー・ベルベット」はTV放送でしか見てません。あの主題歌は
|耳に残ってますが・・・。リンチもホッパーのファンなんですかね?
|ツイン・ピークスは結構好きでしたが、劇場では1本も見てません。

デニス・ホッパーがリンチのファンということは?現代ア
ートという接点がありますし・・・デニス・ホッパーはなん
となく自己神話化しているような感じで好きになれないん
です。
「ツイン・ピークス」の映画版は、リンチファンのぼくとして
は圧倒的に一押しですよ。テレビシリーズのファンがあ
れに熱狂しなかったというのは、やはりリンチがテレビで
受け入れられるわけがない、というのをよく示しています。
タイトルバックの映像が、鳥の群れみたいに見えるんで
すが、次第にカメラが引いていくとテレビの砂嵐だったり
するところや、デビッド・ボウイの登場シーンのあのスタ
スタというなんともいえない歩き方、ローラの父親が路上
でいきなり怒鳴りつけられるところなど、まったく枚挙に
いとまがないくらい、素晴らしいシーン満載です。音楽も
いつもながら最高ですし。

武藤大祐(d-m...@allnet.ne.jp


Hiroto Tada

unread,
Dec 2, 1998, 3:00:00 AM12/2/98
to
> >デジタル技術やCG関係の技は、他の映画や他分野の映像製作にも大いに役立つ
> >ことでしょう。
> >しかし、この深海撮影は「タイタニック」でしか、意味がないものです。
> >なぜなら、千メートル以上の深海にパナビジョンカメラを放り込んで撮るものと
> >言えば、タイタニック号以外には、存在しないからです。
>
> うーん。あんなにうまく構図がとれるもんでしょうか?
> メーキングものがあれば確認できるのでしょうが・・・。

だいぶ前にNHKで「ジェームスキャメロン ターミネーターからタイタニックま
で」という特集をやってました。
それによると、あれは実写とセットを巧みに織り混ぜてあるそうです。例えば2機
の探査機が写っているシーンはセットです。一つは照明用の探査機ですが、もう一
方は撮影用であり、当然撮影用探査機自体を入れ込んだカットは撮れない訳です。
今回はわざわざ、深海中の高水圧に耐えて上下左右に振れるカメラを開発したそう
で、それで構図も比較的自由に決められたのでしょう。
番組中でキャメロンの弟(潜水技術監督となっていた)が言っていましたが、
「兄はまず撮りたいカットを決めて、その撮影を可能にする機材がなければ新たに
作らせてしまう」のだそうです。

> 私はお茶の間TVでしか見てませんが、ラスト近くのハリアー上での格闘シーンを
> 高さと落下と宙づりというキャメロン的主題を意識して、見直してみたらどうかと
> 思ってます。あのハリアーはハリボテっぽかったような記憶がありますが。

これも件の番組で扱ってましたが、あれはハリアーをビルの屋上に吊して、その周り
にカメラを移動させて撮影し、それを合成したそうです。なんでも移動して撮影すれ
ば、吊りワイヤーなどの余計な映像を、その前後のコマから必要な映像をもってきて
簡単に消せるようになるとのことでした。

> 「タイタニック」を見る限り、キャメロンは人間のドラマの部分が致命的に
> ヘタクソと思います。いままで回避してきた部分を、ディカプリオ効果に助け
> られて、ラブロマンスも撮れる作家と世間に誤解されてしまっては、キャメロン
> さんも動きにくくなって困るんじゃなかろうかと心配になります。

逆にそういう評価は喜んでるんじゃないでしょうか、今までの作品傾向からみると。


********************************
- 多田 博人(Hiroto Tada) -
E-mail: hir...@kt.rim.or.jp
URL: http://www.kt.rim.or.jp/~hiroto
********************************

hsuzuki

unread,
Dec 2, 1998, 3:00:00 AM12/2/98
to
鈴木@荻窪です。
Hiroto Tada wrote in message <366415FF...@kt.rim.or.jp>...

>だいぶ前にNHKで「ジェームスキャメロン ターミネーターからタイタニックま
>で」という特集をやってました。
>それによると、あれは実写とセットを巧みに織り混ぜてあるそうです。例えば2機
>の探査機が写っているシーンはセットです。一つは照明用の探査機ですが、もう一
>方は撮影用であり、当然撮影用探査機自体を入れ込んだカットは撮れない訳です。
>今回はわざわざ、深海中の高水圧に耐えて上下左右に振れるカメラを開発したそう
>で、それで構図も比較的自由に決められたのでしょう。
>番組中でキャメロンの弟(潜水技術監督となっていた)が言っていましたが、
>「兄はまず撮りたいカットを決めて、その撮影を可能にする機材がなければ新たに
>作らせてしまう」のだそうです。

昨日本屋で立ち読みしたタイタニックのメーキング本(翻訳もの。題名は失念)
によると、金庫の部屋は私の予想通り、セットで使ったものを焼いて表面を透明樹脂
で加工し水槽に沈めたものだそうで、その部屋のイメージをキャメロンが固めるの
に、
キャメロン自身が潜水艇に乗って見た実物の一等客室の部屋の印象が多いに役立った
そうです。要するに沈没船の外側から中をのぞくぐらいはできたでしょうが、
内部の部屋の中まで入って撮影することはできなかったか、撮ったとしても絵として
使い物にならないと判断したのでしょう。
シャンデリアやピアノやマントルピースなど、「これ後で出てくるから、覚えて
おきなさいね」という感じで写っていたものは、みな同様の処理を加えられた
セットだったと思います。まったくいい仕事してましたねえ。

>> 私はお茶の間TVでしか見てませんが、ラスト近くのハリアー上での格闘シーン

>> 高さと落下と宙づりというキャメロン的主題を意識して、見直してみたらどうか

>> 思ってます。あのハリアーはハリボテっぽかったような記憶がありますが。
>
>これも件の番組で扱ってましたが、あれはハリアーをビルの屋上に吊して、その周

>にカメラを移動させて撮影し、それを合成したそうです。なんでも移動して撮影す

>ば、吊りワイヤーなどの余計な映像を、その前後のコマから必要な映像をもってき

>簡単に消せるようになるとのことでした。
あのハリアーが本物であったとしても、吊り下げられたものの動きってのは嘘っぽく
見えました。自らのエンジンで浮いているなら実物を使う意義があるでしょうが、
ワイアーで吊るなら重いだけ無駄と思いますが?軽くして吊ったんでしょうけど。

MOTONORI

unread,
Dec 2, 1998, 3:00:00 AM12/2/98
to
hsuzuki wrote:

> あのハリアーが本物であったとしても、吊り下げられたものの動きってのは嘘っぽく
> 見えました。自らのエンジンで浮いているなら実物を使う意義があるでしょうが、
> ワイアーで吊るなら重いだけ無駄と思いますが?軽くして吊ったんでしょうけど。

「トゥルーライズ」に登場した実物のハリアーですが、ビルでのアクションを演じた機
体ではありません(あれは別記事で指摘されている通りハリボテとCGの合成です) 。
私が示唆したのは、はじめてハリアーがスクリーンに登場したシーンです。
即ち…

シュワと相棒が、飛行中のヘリ内で会話している。
「海軍がハリアーを2機よこすそうだ!」
すでに二人ナメで飛んでくるハリアーが見えている。
「あれだ!」
急接近してくるハリアー。ヘリをかすめると同時に、ヘリナメのロングショットにな
り、カメラは2機をフォローする。

文章で書くとどうということありませんが、これはスクリーンで見ると、圧倒的な迫力
です。
どうやってタイミングをはかったのかを考えただけで、凄いです。
こういう風に本物を登場させて「つかむ」ことにより、後に登場するほとんど偽物のハ
リアーを本物に見せるという、巧妙な演出ですね。
ウラこそとってませんが、もしこのシーンのハリアーが本物でなかったら、私はキャメ
ロンについて語る資格なしでしょう。
だから、そうでないという事実を御存じの方がいらっしゃっても、教えないで下さい
ね。
:-D


J A R A K U
jar...@tt.rim.or.jp
http://www.tt.rim.or.jp/~jaraku/


carlo

unread,
Dec 4, 1998, 3:00:00 AM12/4/98
to
鈴木@荻窪です。
MOTONORI wrote in message <36655319...@tt.rim.or.jp>...

>シュワと相棒が、飛行中のヘリ内で会話している。
>「海軍がハリアーを2機よこすそうだ!」
>すでに二人ナメで飛んでくるハリアーが見えている。
>「あれだ!」
>急接近してくるハリアー。ヘリをかすめると同時に、ヘリナメの
>ロングショットになり、カメラは2機をフォローする。
>
>文章で書くとどうということありませんが、これはスクリーンで見ると、
>圧倒的な迫力です。

これだけ克明に描写していただけると、そのシーンの凄さが伝わって
きます。私がお茶の間TVで見たときは、そのシーンを見逃しています。
機会があれば劇場で見てみたくなりました。

キャメロンが最良の仕事をしているシーンでは、平面的な構図の
発想でなくて、3次元的空間を被写体(たいていは機械装置)が
もっともダイナミックに機能する姿を撮りたいという欲望が
働いているようですね。

Iida Yousuke

unread,
Dec 5, 1998, 3:00:00 AM12/5/98
to
いいだです

細かいことで申し訳ないですが.....

In article <36655319...@tt.rim.or.jp>, jar...@tt.rim.or.jp says...


>
>「トゥルーライズ」に登場した実物のハリアーですが、ビルでのアクションを演じた機
>体ではありません(あれは別記事で指摘されている通りハリボテとCGの合成です) 。
>私が示唆したのは、はじめてハリアーがスクリーンに登場したシーンです。
>即ち…
>
>シュワと相棒が、飛行中のヘリ内で会話している。
>「海軍がハリアーを2機よこすそうだ!」

~~~~
海軍ではなくて、海兵隊です。
ハリアー(たぶんAV-8B)を持っているのは海兵隊だけです。


>すでに二人ナメで飛んでくるハリアーが見えている。
>「あれだ!」
>急接近してくるハリアー。ヘリをかすめると同時に、ヘリナメのロングショットにな
>り、カメラは2機をフォローする。
>
>文章で書くとどうということありませんが、これはスクリーンで見ると、圧倒的な迫力
>です。

はい、すごかったです。戦闘機(?)大好きな私としてはハリアー
が登場したシーンのかっこよさに感動しました。特にそれを知
らないで見に行ってたもので(^^;

#エイリアン2のときのパワーローダー登場のときと同じ。(^^;

ハリアーのシーンだけみた場合「トップガン」よりも遥かに
出来がよかったと思います。


>こういう風に本物を登場させて「つかむ」ことにより、後に登場するほとんど偽物のハ
>リアーを本物に見せるという、巧妙な演出ですね。

あの映画では、レプリカと本物のシーンを編集でうまく入れか
えているため、一度見ただけではわかりません。

#車輪を出すシーンとか、さり気なく入れてある。

まぁ、シュワちゃんがハリアーに乗っているシーンはすべて
レプリカのほうだとすぐわかりますけど。


>ウラこそとってませんが、もしこのシーンのハリアーが本物でなかったら、私はキャメ
>ロンについて語る資格なしでしょう。

あれは本物です。海兵隊から3日ほど二機のハリアーを燃料と
パイロットごと(噂ではただで)借りて撮影したそうです。
海兵隊の方も宣伝になると判断したのではないかと。

#これ後で聞いたときは、「そこまでこだわるか、キャメロン監督」
#と思いましたが。


>だから、そうでないという事実を御存じの方がいらっしゃっても、教えないで下さい
>ね。

んですので残念ながら(?)、あってるんですね(^^;

P.S.
「タイタニック」の場合は、キャメロン監督について特撮やら
CGやらセットやらの心配よりも、むしろラブストーリーがメ
インと言う方にすごく心配していた私。

で、映画も最悪沈没するやもしれないと公開前は思っていま
した(^^;

#で、予想大はずし

--
____ _ ____ ____
| へ | | へ || |_|◆ 飯田 陽介
|____| |____|| ◆ y-i...@lares.dti.ne.jp
| ___ __ ◆
|__________// | ◆


carlo

unread,
Dec 7, 1998, 3:00:00 AM12/7/98
to
鈴木@荻窪です。
武藤さん wrote in message <740arb$aa...@news.allnet.ne.jp>...

>hsuzuki wrote in message <73t6n5$7rm$1...@hisgw.hitachi-his.co.jp>...
>|ところで「ソナチネ」のチャンバラトリオの人が演じてたヒットマンの
>|役は、最初のキャスティングでは蓮實さんが予定されてたらしいですね。
>|それも見てみたかった気がしますが。
>
>そうなんですか!?そういうキャラクターなんでしょうか、
>蓮實さんって。知りませんでした。しかしそれはぜひ見た
>かった!!

蓮實&山根貞男の往復書簡「誰が映画を畏れているか」(講談社)に
よると、ルプレザンタシオン誌のために北野監督にインタビューした
ことが一度あっただけなのに、出演依頼が来たそうで、
「たぶん、無口で静かな殺し屋をイメージしているのだろうと
見当はつきました。ロング・ショットでとらえた澄んだ光景の中を、
ゆっくり遠ざかっていったりするのだろう。そう思うと、心は乱れ
ました。しかしスケジュールの関係で出演は不可能とわかったのです。」
と、乗り気だったのに出られなかった悔しい気持ちが綴られています。

>|蓮實さんは「東京画」に声のみの出演をされてましたが、未だ被写体
>|にはなったこと無いんですかねえ?
>
>いやー、これも気づきませんでした。「東京画」は観てる
>はずなんだけどなあ・・・彼は確かに被写体としても*か
>なり*面白い存在ですよね。

「東京画」は貧乏旅行でパリに行ったおり、ロードショー公開で見て、
厚田さんのインタビューの場面で、あの低音の日本語の声がボソっと
聞こえたので記憶に残っています。ヴェンダースの声がフランス語
だったような曖昧な記憶があります。

焼失した京橋のフィルムセンターでの上映の後で、監督になる前の
伊丹さんと蓮實さんが談笑しながら肩を並べて去って行く後ろ姿が
思い出されます。
二人とも背が高く歩幅が大きいのでえらく目立つのです。

「お葬式」を撮る前年の伊丹さんは映画を見まくっており、様々な
映画館で姿を見かけました。もっと映画を楽しくご覧になっていれば
宜しかったのにと、伊丹さんの訃報のおりに思ったものでした。

jun

unread,
Dec 9, 1998, 3:00:00 AM12/9/98
to
こんばんは、前田です。

なんか、橋から(だったか?)から離陸するシーンも本物だったと思います。
その為、ハリアーの高温排気(後部ノズルね)に耐えられる「おフランス製の
耐熱コンクリート」で舗装しなおした、とかいうの何処かで聞いた記憶が
あります。

ふらついて、車とか壊すシーンはセットだろうけど・・・・

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