新城@筑波大学情報です。こんにちは。
メールリーダとしてコマンドラインの MH と MH-e (emacs) を長く使っていまし
たが、新しい環境(macOS 10.15) で imap-uw (University of Washington IMAP
daemon) がうまく動かなくて、変更することになりました。いろいろ試した所、
mu4e になりました。
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https://www.djcbsoftware.nl/code/mu/mu4e.html
なんで mu4e になったかというと、MH + MH-e と似ていて、次のようなことがで
きるからです。
- ssh でログインした先で Emacs で読み書きできる。
- ssh のポートフォワーディングで IMAP 通して、手元の IMAP クライアント
(Thunderbird) から使える。
- ssh の先で、コマンドラインで操作できる。
従来の MH + MH-e + imap-uw より格段に良くなったのは、次のような所です。
- メールスプールが Maildir にできたので、IMAP からのアクセスが相当軽くなっ
た。(imap-uw は、MH のフォルダを IMAP で叩けるのが良いけれど、重かった。
今は、IMAP は、Dovecot を使っている。)
- メールの検索が速くなった。mu が索引を作るので。
(export XAPIAN_CJK_NGRAM=1 で漢字も通る)。
少し問題があるのは、JIS コードのメールが読めないことがあることです。全滅
ではなくて、Content-Type: multipart/mixed の Content-Type: text/plain;
charset=iso-2022-jp の部分が読めないとか。「.」の
(mu4e-view-raw-message) で読めることが多いけど、読めないのもあります。
あと、コマンドラインの mu コマンドは、次のようなことはできます。
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https://www.djcbsoftware.nl/code/mu/cheatsheet.html
でも、今ひとつ使えません。一応、mu find で検索できるんだけれど、見つかっ
たメールのファイルがどこにあるのかわかりません。一応、--fields l でファ
イル名は表示できるんだけど、使いにくいです。Emacs の mu4e に戻って検索し
直した方が楽です。
コマンドラインで refile (フォルダの移動) をしたいけれど、できません。MH
で pick して scan して refile というのができません。pick + scan までは、
mu find でできたとして、その後、refile できません。
でも、mu4e の r (mu4e-headers-mark-for-refile) がスグレモノなので、今の
所は良しとしています。Thunderbird の「メッセージファルター」と併用して。
本当は、Sieve を使いたかったのだけれども、Dovecot に仕掛けるのが少し面倒
でやっていません。
あと、mu4e で、複数の headers view のバッファがあるといいんだけれど。フォ
ルダを作らないで、検索しろという話はあるけれど、Thuderbird 等、他のメー
ルリーダと併用するにはフォルダは必要です。それから、mu4e で表示すると、
時々妙に重たいメッセージがあるけれど、原因や回避方法がわかっていません。
あと、半年くらいの間に、索引が壊れて作り直したということが 2 回くらいあ
りました。1回は、mu のパッケージ (Macports) をアップデートした時でした。
その後、何度かアップデートしてますが、今の所壊れたのはそれだけです。
\\ 新城 靖 (しんじょう やすし) \\
\\ 筑波大学 情報工学 \\