c...@ams.odn.ne.jpさん:
> > そうしますと、映画やコミックなどは通常二次著作物であると自分は
> >理解していたのですが、たとえ原作を土台にしていても著作物性が認め
> >られない、つまり著作物でも二次著作物でもない場合もあり得る、また
> >著作物ではあるが二次著作物ではない場合もあり得る、そういう理解で
> >よろしいのでしょうか。
>
> 全くそのとおりです。
なるほど。で、「一概に言えない」というと生徒さんは「じゃあ自分
が都合のいい方に解釈しちゃおう」になるのが悩みなんです。
> 例えばキャンディキャンディ事件における
他の参考書でも必ず(?)これが出て来ますね ^_^;
> 「ストーリーあってのキャンディキャンディでもある」ってことを
> まんが家の方でも配慮していたら
でもそのおかげで、いがらしゆみこさんは我々に貴重な判例を提供する
という貢献をされたとかさ。:-)
> さてここで私の個人的希望を述べさせていただければ高校生に細かい
> 解釈論を教えるよりは著作権法の精神みたいなのを教えていただけれ
> ばと思うのです。
それは私もまったくそうあるべきだと思いますよ。
> 高校生の場合二次創作をする人が少なからずいるんでHow to的著作権
> 法の知識も必要なのは否めませんが
そうなんです。だってみんなドラえもんの絵とか描いちゃうもんねえ。
どうせいっちゅーんじゃ。
> How toは応用が効かないんですよね。
そうです。が、
> それよりは著作権法の心を教えていただいて自分で考え判断させた方が
> 応用が効くと思うのです。
> ここでいう著作権法の精神って
> 私は結局
> ・物を作る上では95%以上は過去の真似であること
> ・だけど残り5%以下の部分であってもその独創に価値があること
> ・だから自分の創作に過大な評価を与えることなく
> 過去の創作者達に敬意を表し
> 間違っても自分勝手な扱い方をしないこと
> に尽きると思っているんです。
それでドラえもんの絵につながりますかねえ。これが悩み。やっぱり
「ドラえもんの絵だって…」は言わないわけにいかないよう。
> その上でもし解釈論をやるなら
> 1条の
> 「文化的所産の公正な利用に留意」
> 「権利の保護」
> 「もって文化の発展に寄与」
> ってえのを
> 「権利の保護だけでも自由な利用だけでもない、
> 文化の発展のための「権利保護と利用のバランス」」
> という点で説明してもらって理解してもらえれば幸いと思っているのです。
それは言います。言わないと「何でも禁止な法律」だと誤解されちゃ
うしそれじゃあ尊重してもらえないよねえ。
実は大学で「情報科教育法」で教えている 久野
>From:ku...@gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp
>Date:2002/12/02 00:59:47 JST
>Message-ID:<aseba3$15...@utogw.gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp>
>
>> 「ストーリーあってのキャンディキャンディでもある」ってことを
>> まんが家の方でも配慮していたら
>
>でもそのおかげで、いがらしゆみこさんは我々に貴重な判例を提供する
>という貢献をされたとかさ。:-)
まあそれを言っちゃうと
「判例は変わり者が作る」
という業界の伝説まで行き着いちゃいますし……。
> それでドラえもんの絵につながりますかねえ。これが悩み。やっぱり
>「ドラえもんの絵だって…」は言わないわけにいかないよう。
創作性の点ではどう評価します?
絵画で言うなら「模写」と「贋作」の違いとでも言うのかな。
……美術担当の先生の意見を聞くってえのはどうでしょう?
……もしくは創作もされている国語の先生とか。
著作はまずアートですよ。
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Talk lisp at Tea room Lisp.gc .
c...@ams.odn.ne.jp 佐々木将人
(This address is for NetNews.)
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ルフィミア「は~い、模範六法出てたんで2冊買っておきましたよ。」
まさと「気がきくね。ありがとう。」ルフィミア「(照れ照れ)」
In article <aseba3$15...@utogw.gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp>, ku...@gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp says...
>
>久野です。fj.education.informaticsを追加しました(教科「情報」なんで)。
う~ん。ふさわしい話題か自信なし。
>> 高校生の場合二次創作をする人が少なからずいるんでHow to的著作権
>> 法の知識も必要なのは否めませんが
>
> そうなんです。だってみんなドラえもんの絵とか描いちゃうもんねえ。
>どうせいっちゅーんじゃ。
高校生あたりだと、数は少ないかもしれませんが、特殊な方向(年2回、
東京ビッグサイト、最終日、東ホール)に行く場合も考えられます。
年齢的にそういったことに興味を持つ頃でもありますし。
あの世界では長いこと「やったもん勝ち」な状況だったんで、二次創作
とは「そういう」ものだという間違った認識をされるのがとっても嫌で
す。
#あれは創作じゃない。一部を除いてはキャラを盗用しているだけ。
#二次創作ってのは基となる著作物に敬意を持ってやるものだってのを
#理解してくれい。
ここ数年のカタログを見る限り準備会でもこの件は懸案事項の上位にあ
るらしいので、教育の現場で基礎的なことだけでも教え込んでくれると
助かります。
#他の懸案事項としては徹夜組とか座り込みとか......。
>> How toは応用が効かないんですよね。
(略)
> それでドラえもんの絵につながりますかねえ。これが悩み。やっぱり
>「ドラえもんの絵だって…」は言わないわけにいかないよう。
私見ですが、身近にあるからってのが一番大きいんじゃないでしょうか。
良く目にしていて、しかも記号化されているから、余程のことがない限
り誰が描いても「ドラえもん」と皆が認識してくれる(勿論自分も)。
#実際には「身近にある」というより、漫画やアニメをちゃんと認識す
#るごく初期の段階で頻繁に接する機会があり、かつ、比較的記号化し
#易いから、かも。
> それは言います。言わないと「何でも禁止な法律」だと誤解されちゃ
>うしそれじゃあ尊重してもらえないよねえ。
余裕があれば著作権の制限のサワリだけでも......。
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ではまた mailto:oik...@po.jah.ne.jp
物事の肯定的な側面を証明するより、
否定的な側面を証明する方が、はるかに難しい
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以下、12/30まで
30日(月)コ-39a ハーベストホーム
予定:拙い呪文3 ほか
In article <20021202...@ams.odn.ne.jp>,
c...@ams.odn.ne.jp (SASAKI Masato) wrote:
>>でもそのおかげで、いがらしゆみこさんは我々に貴重な判例を提供する
>>という貢献をされたとかさ。:-)
>
>まあそれを言っちゃうと
>「判例は変わり者が作る」
>という業界の伝説まで行き着いちゃいますし……。
うーん、確かに。
判例はその内容を争った人がいるからこそ存在するんですもんね。
たとえば、強姦罪に関する大正2年11月19日大審院判決なんて
「そんなこと争った奴(というか、罪を逃れようとした奴)がいたんかい」と
ちょっと驚きだったりする(^_^;
でも、犯罪成立可否の重要な基準を与える貴重な判例…。
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Yasuyuki Nagashima
yas...@horae.dti.ne.jp
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> 創作性の点ではどう評価します?
> 絵画で言うなら「模写」と「贋作」の違いとでも言うのかな。
> ……美術担当の先生の意見を聞くってえのはどうでしょう?
> ……もしくは創作もされている国語の先生とか。
>
> 著作はまずアートですよ。
そこで、生徒がペイントソフトでちゃちゃっと書いてWebページに貼っ
てしまった「ドラえもん」の絵が2次著作物なのか1次著作物なのか著作
物性がないのかが問題になるわけです。
で、佐々木さんの記事から学んだことは「どれである可能性もある」
ですから、結局「注意すべし」とは言わないわけに行かないでしょ。
なんか違いますかね。 久野
P.S. あと、解釈論議にするなと言われますけど、理念だけ説明しても
絶対頭に残ってくれません。だから「ドラえもん」みたいに具体
例で説明するしかないと私は思いますけどね。そんな説明しない
でも理念だけでしっかり記憶に残らすほど私はうまい教師じゃな
いんで。で、多くの新米教師が私よりうまいとも思えない(今教え
ている先生の卵である学生さんたちを見る限り)。
>From:ku...@gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp
>Date:2002/12/02 23:27:56 JST
>Message-ID:<asgq9s$23...@utogw.gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp>
>
>c...@ams.odn.ne.jpさん:
>> 創作性の点ではどう評価します?
>> 絵画で言うなら「模写」と「贋作」の違いとでも言うのかな。
>> ……美術担当の先生の意見を聞くってえのはどうでしょう?
>> ……もしくは創作もされている国語の先生とか。
>>
>> 著作はまずアートですよ。
>
> そこで、生徒がペイントソフトでちゃちゃっと書いてWebページに貼っ
>てしまった「ドラえもん」の絵が2次著作物なのか1次著作物なのか著作
>物性がないのかが問題になるわけです。
で、その絵は美術担当の先生によれば
「創作性は認められない、誰が描いても同じようなもの」なのですか?
そうだとすればそういう単なる真似に著作物性は認められないんだから
注意書きを入れさせるべきでしょう。
著作権者の表示や作品名の表示など。
そして独創性が認められようといまいと
過去の作品(「ドラえもん」)やその作者(藤子不二雄)への
尊敬の念があるなら
普通は引用元の表示をするんじゃないんですか?
それしない時点で
> で、佐々木さんの記事から学んだことは「どれである可能性もある」
>ですから、結局「注意すべし」とは言わないわけに行かないでしょ。
がつがつ注意していいと思うんだけど……。
著作権の現実の紛争のほとんどは
・著作権者の利益を横取りする
か
・他人の著作物をあたかも自分のものであるかのようにふるまうこと
かですから……。
高校生のやることだからそこれこそ即売会で何か売るってことでもなければ
「著作権者の利益を横取りする」ことはまず考えなくていい。
だけどあるまんが家が描いた絵をまねして描いた絵を
その元の絵の出所も明らかにしないで
インターネットに流しもって広く公開する行為は
まさに他人の著作物を
あたかも自分のものであるかのようにふるまっているんで
論外です。
ひるがえって考えれば
独創性の有無の客観的判断基準というのは現在のところ存在しない訳で
だからこそ「記念樹」事件
(盗作か全くの別の曲かで、小林亜星と服部克久が争っている事案)
で1審と2審が全く別の判断をしてしまうことになるんです。
そのくらい難しいところなんで……。
その判断をしない以上は
「どれでもある可能性がある」んだし
にもかかわらず「正確に教える」ってことを目標にするなら
そりゃあどう教えていいかあたしだってわからない……。
(だけど上で述べたとおりそれ以外の点が論外だと思う。)
ちなみに必ずしも通説とは限らないけど
田村善之先生のメルクマール
「誰がやってもおなじようなものには著作権不成立」
ってえのを使えば
誰が書いても「ドラえもんだね」とわかり
「で、それでどうしたの?」としか思われない絵には
著作物性は認められないとは思います。
>P.S. あと、解釈論議にするなと言われますけど、理念だけ説明しても
> 絶対頭に残ってくれません。
それは私の理解している対立構造と違います。
解釈論議にするなということはこのスレッドではすなわち
「How toを教えるな」という意味です。
原理原則を教える中で具体例を示すかどうかとは問題が独立です。
……ちなみに正しい解釈論は
具体例に対し明解な解が与えられないといけません。
したがってたいていの解釈論は具体例をあげて説明しています。
言い換えれば
「まんがの中で誰かの歌の歌詞を勝手に書いてはいけない」
ということをHow toで結論だけ教えて覚えさせるのがいいのか
仮に「まんがの中で誰かの歌の歌詞を勝手にのせてはいけない」
ということがわからなくても
「著作権が成立している作品を
勝手に使ってはいけないのだ。
それは……だからだ。」
というなぜの部分を教えた方がいいのでは?
という対立構造な訳です。
c...@ams.odn.ne.jpさん:
> で、その絵は美術担当の先生によれば「創作性は認められない、誰が
> 描いても同じようなもの」なのですか?そうだとすればそういう単な
> る真似に著作物性は認められないんだから注意書きを入れさせるべき
> でしょう。著作権者の表示や作品名の表示など。
私は美術の先生に知合いはいませんが、過去に見た学生さんが描いた
ドラえもんは大体「似たような」感じに見えましたが…
> そして独創性が認められようといまいと過去の作品(「ドラえもん」)
> やその作者(藤子不二雄)への尊敬の念があるなら普通は引用元の表
> 示をするんじゃないんですか?それしない時点で
ああ、よくわかりました。
> 高校生のやることだからそこれこそ即売会で何か売るってことでもな
> ければ「著作権者の利益を横取りする」ことはまず考えなくていい。
> だけどあるまんが家が描いた絵をまねして描いた絵をその元の絵の出
> 所も明らかにしないでインターネットに流しもって広く公開する行為
> はまさに他人の著作物をあたかも自分のものであるかのようにふるまっ
> ているんで論外です。
いや、ドラえもんの絵を描いてWebにのせたところでそれが「自分の
もののようにふるまっている」という風に思えないんでしょう。あの絵
が公共財のように思えているのかな。
> その判断をしない以上は「どれでもある可能性がある」んだしにもか
> かわらず「正確に教える」ってことを目標にするならそりゃあどう教
> えていいかあたしだってわからない……。(だけど上で述べたとおり
> それ以外の点が論外だと思う。)
そうですね。
> 誰が書いても「ドラえもんだね」とわかり「で、それでどうしたの?」
> としか思われない絵には著作物性は認められないとは思います。
そうですか…サザエさんのキャラクタ描いた看板だかが問題になった
とかいうのがあるようですけど。
> それは私の理解している対立構造と違います。解釈論議にするなとい
> うことはこのスレッドではすなわち「How toを教えるな」という意味
> です。原理原則を教える中で具体例を示すかどうかとは問題が独立で
> す。
分かりました。安心して具体例を出します。
> 言い換えれば「まんがの中で誰かの歌の歌詞を勝手に書いてはいけな
> い」ということをHow toで結論だけ教えて覚えさせるのがいいのか仮
> に「まんがの中で誰かの歌の歌詞を勝手にのせてはいけない」という
> ことがわからなくても
> 「著作権が成立している作品を勝手に使ってはいけないのだ。それ
> は……だからだ。」
> というなぜの部分を教えた方がいいのでは?
両方やらないと後者が頭に入らないです。それだけ。 久野
P.S. 委員会選挙、まだの人、投票よろしく。see fj.news.policy.
>From:ku...@gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp
>Date:2002/12/03 14:37:30 JST
>Message-ID:<asifja$2q...@utogw.gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp>
>
> いや、ドラえもんの絵を描いてWebにのせたところでそれが「自分の
>もののようにふるまっている」という風に思えないんでしょう。あの絵
>が公共財のように思えているのかな。
「公共財」と思っているかどうかは自信がないけど……。
少なくとも「自分の物」ではないものを
自分のホームページに載せることが
「あたかも自分の物であるかのようにふるまう」
ことになるのだってことを
がっつり教える必要があるのかもしれません。
> そうですか…サザエさんのキャラクタ描いた看板だかが問題になった
>とかいうのがあるようですけど。
昭和51年5月26日東京地裁判決かな?
( http://www.netlaw.co.jp/chosaku/net19_1.html )
これは貸切バス会社が
サザエ、カツオ、ワカメの顔を自社バスに大きく描き
「サザエさん観光」と名乗って営業していた事案です。
原告作者が「複製権侵害」を根拠に損害賠償請求をたて
被告バス会社が
「特定の絵を複製したものではない」
って争ったんだけど……。
(創作性があると争った訳ではない)
「何月何日のこの絵を写したということでなくても
誰が見てもサザエ、カツオ、ワカメとわかるものだろう。」
として端的に著作権侵害を認定したもの。
判決には書いてないけど
この事案においては
「サザエさん観光」と名乗って営業したことで明らかなように
そこに書かれた絵は、極端な話たとえ似てなくても
「サザエ、カツオ、ワカメ」でなければならないものであって
独創性があってはならないものだった訳でして……。
ホームページであっても
「それはたとえ似てなくてもドラえもんでなければならない。」
ゆえに独創性があってはならないという事情があれば
著作権侵害と判断できるとは思いますよ。
> 佐々木将人@函館 です。
>
> >From:ku...@gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp
> >Date:2002/12/03 14:37:30 JST
> >Message-ID:<asifja$2q...@utogw.gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp>
> >
> > いや、ドラえもんの絵を描いてWebにのせたところでそれが「自分の
> >もののようにふるまっている」という風に思えないんでしょう。あの絵
> >が公共財のように思えているのかな。
>
> 「公共財」と思っているかどうかは自信がないけど……。
> 少なくとも「自分の物」ではないものを
> 自分のホームページに載せることが
> 「あたかも自分の物であるかのようにふるまう」
> ことになるのだってことを
> がっつり教える必要があるのかもしれません。
「公共財」と言えばドラえもんではなく公園のブランコの絵
だったら、公園のブランコは自分のものでなくとも、
その絵に創造性があろうとなかろうとまず問題は
ないわけですよね。
単に「『自分の物』ではないもの」なのではなくて
別に「作者」がいるんだということを認識することが
大事なんじゃないでしょうか。
--
Tomoaki Nishiyama
e-mail:tom...@nibb.ac.jp
National Institute for Basic Biology
c...@ams.odn.ne.jpさん:
> 「公共財」と思っているかどうかは自信がないけど……。少なくとも
> 「自分の物」ではないものを自分のホームページに載せることが「あ
> たかも自分の物であるかのようにふるまう」ことになるのだってこと
> をがっつり教える必要があるのかもしれません。
御意。
> 判決には書いてないけどこの事案においては「サザエさん観光」と名
> 乗って営業したことで明らかなようにそこに書かれた絵は、極端な話
> たとえ似てなくても「サザエ、カツオ、ワカメ」でなければならない
> ものであって独創性があってはならないものだった訳でして……。ホー
> ムページであっても「それはたとえ似てなくてもドラえもんでなけれ
> ばならない。」ゆえに独創性があってはならないという事情があれば
> 著作権侵害と判断できるとは思いますよ。
御意御意。 久野