というわけで、その時起きた問題点です。ちなみに当方は、pTeX Version
3.14159-p3.1.5 (euc) (Web2C 7.4.5) です。
(1) エラーが起きた時、エラーが起きた箇所の表示が
! Undefined control sequence.
l.4 \^^a5^^c6^^a5^^b9^^a5^^c8
のようになって、どのマクロでエラーが起きたのかわかりにくい。
(でも、試してみるとやや古いpLaTeXでは
! Undefined control sequence.
l.4 \テスト
のように表示してくれるんですね… ちなみに、これはpTeX Version p2.1.8,
based on TeX, Version 3.14159 (EUC) (Web2C 7.2) での話です。)
(2) 環境名に「ー」など一部の文字を使うとおかしなことが起こる。例えば
\newenvironment{キーワード}{a}{c}
\begin{キーワード}
b%
\end{キーワード}
は問題ないけれど
\def\キーワード{a}
\def\endキーワード{c}
\begin{キーワード}
b%
\end{キーワード}
は「そんな環境は存在しない」ということで怒られてしまう。「キーワード」の
代わりに「キワド」にすれば問題なし。また、環境名でなくてマクロ名としての
使用なら全く問題なく、例えば
\def\キーワード{a}
\キーワード
はOK。
(2)はpLaTeXのバグでしょうかね。
ni...@ics.nara-wu.ac.jp
In article <0512311652...@hayabusa.ics.nara-wu.ac.jp>, I write:
> (2)はpLaTeXのバグでしょうかね。
どうやらそうじゃないようです。
日本語文字の中でも「ー」など記号文字は、「\」に続いて一文字だけで1マク
ロになる(「\_」などと同様)一方、それ以外のかな文字や漢字などは、「\」に
続いてそれらだけの連鎖で1マクロになるようです。
なので、例えば
> \def\キーワード{a}
> \def\endキーワード{c}
と書くと、「\キ」までがマクロ、その後ろの「ーワード」はマクロ「\キ」の引
数ということになり、
> \キーワード
はうまく動くけれど
> \begin{キーワード}
> b%
> \end{キーワード}
は「\キーワード」というマクロがないのでうまく動かない、ということになる
らしいです。一方、
\def\キワド{a}
\def\endキワド{c}
として
\begin{キワド}
b%
\end{キワド}
がうまく動くのは、「\キワド」が1つのマクロになるため。
\newenvironmentを使って
> \newenvironment{キーワード}{a}{c}
> \begin{キーワード}
> b%
> \end{キーワード}
だと、「\csname キーワード\endcsname」を展開したものを1マクロ名とする内
部処理が行われるので、「\キーワード」という1つのマクロが作られて期待通り
に動きます。
…というわけで、もしどうしても「キーワード」という環境を
\newenvironmentでなく\defを使って定義したければ
\expandafrer\def\csname キーワード\endcsname{…}
\expandafrer\def\csname endキーワード\endcsname{…}
のようにすればいいようです。
# 学内のシラバス作り用のクラスファイルを作ろうとして、はまっていたのでした。
In article <0512312125...@hemul.cc.nara-wu.ac.jp>, ni...@ics.nara-wu.ac.jp (NIDE Naoyuki) writes
> 日本語文字の中でも「ー」など記号文字は、「\」に続いて一文字だけで1マク
> ロになる(「\_」などと同様)一方、それ以外のかな文字や漢字などは、「\」に
> 続いてそれらだけの連鎖で1マクロになるようです。
例のキャラクタクラスの問題か.... TeX ってマクロプロセッサの発想で、
制御構造と地の文のデータは一緒に扱う
という風になっているわけなんですが、別にそうである必要はなかった
なんじゃないかなぁ。
一方で、Word みたいなWysiWyg は僕は失敗だったと思ってます。
だから、HTMLやXMLだのPDFだのMindMapだとOutline Processor だ
のPowerPointだのがはびこった。本来そんなものは一つですむはず
だったと思う。
今から考えると、WysiWyg は、PDFと同じ「紙への退化」の文化
だったんだよな。
> # 学内のシラバス作り用のクラスファイルを作ろうとして、はまっていたのでした。
僕はHTMLです。最近、WWW登録になったらしい。HTMLで書いてcut&paste
してます。
XML は、手で書くには使いづらいしなぁ。S式ってのもいいんですけどね。
甦る S 式とか。
---
Shinji KONO @ Information Engineering, University of the Ryukyus
河野真治 @ 琉球大学工学部情報工学科
In article <3992585...@rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp>
ko...@ie.u-ryukyu.ac.jp (Shinji KONO) writes:
> 河野真治 @ 琉球大学情報工学です。
> 一方で、Word みたいなWysiWyg は僕は失敗だったと思ってます。
> だから、HTMLやXMLだのPDFだのMindMapだとOutline Processor だ
> のPowerPointだのがはびこった。本来そんなものは一つですむはず
> だったと思う。
> 今から考えると、WysiWyg は、PDFと同じ「紙への退化」の文化
> だったんだよな。
MS-Word は、Mac専用のソフトウェアで英語専用だったころ、英語
の論文書きに使っていました。あれは、WysiWyg といえばそうなん
だけど、「スタイル」という考え方がしっかりしていて、まともに
使えば個別にフォントを変えたり太字にしたりしなくても平気でし
た。その手の設定は、「スタイル」で定義して、文字にはどのスタ
イルを使うかを指定します。そういうやりかたは、TeX とも同じだ
し、HTML のスタイルシートでも同じです。
他のワープロは、その当時はスタイルの考え方が希薄だったけれど、
結構あるのかな。
でも、ワープロだと、まともなスタイルの使い方は、あんまりなさ
れていないという現状も一方ではあります。ボタンで簡単に表示の
方法を変えられるようになっているせいかな。
> > # 学内のシラバス作り用のクラスファイルを作ろうとして、はまっていたのでした。
> 僕はHTMLです。最近、WWW登録になったらしい。HTMLで書いてcut&paste
> してます。
m4マクロも、けっこう使えるんだけど、知名度が低い。
> XML は、手で書くには使いづらいしなぁ。S式ってのもいいんですけどね。
> 甦る S 式とか。
XMLって、人間が書くものではないというのは賛成。設定ファイル
なんか XML で書かせるのはとんでもない。
S式は何にいいのですか? アウトライン書くのに?
\\ 新城 靖 (しんじょう やすし) \\
\\ 筑波大学 電子・情報 \\
JStarではファンクションキーにスタイルをアサインできた気がします。
ソフトファンクションキーだったかもしれません。
MS-Wordでは、スタイルボタンの並んだユーザーツールバーを常時表示してます。
一度テンプレートを作っておくと楽ですね。
--
tksotn