mid...@mtg.biglobe.ne.jpさん:
> プログラム言語なんかで同音(同綴)異義語があったら困ると思いますが…
こういうのはどうなんでしょう?
main() {
int i = ...
if(...) {
int i = ...
たまにはまります。 久野
戸田 孝@滋賀県立琵琶湖博物館
to...@lbm.go.jp
私:
>> こういうのはどうなんでしょう?
>> main() {
>> int i = ...
>> if(...) {
>> int i = ...
> それは、どっちかというと「同姓同名」に近い。
> この場合の「i」は「固有名詞」なのでは?
> この場合「同音異義」には含めないのが普通でしょう。
すみません、「同姓同名」と「同音異議」の違いが分からなくなりま
した。どちらも「識別に使用する文字列」が同じだけれど「識別される
本体」が別のもの、という点で同じような気がします。
1文字の変数名は固有名詞ぽくないですし :-) 久野
そうすると、「固有名詞」とは何かという話になりますが、
これって、実はかなり難しいですよ。
ただまあ、粗っぽく定義してしまえば、
固有名詞は「個体識別」のための文字列だと言って良いと思います。
「個体」って何なんだというのが大問題なんですけど、
逆に言えば、そこさえ乗り切ってしまえば、後は問題にならないでしょう。
#この定義だと、囚人に与えられる「識別番号」も
#固有名詞ということになります。
#気色悪いかもしれませんが、これで正当な定義だと思いますよ。
物理的実体のあるものを指す場合に限定して考えると、
固有名詞の場合には、物理的に異なる存在であれば
異なる文字列を割り当てるのが本来あるべき状態であり、
同じ文字列を割り当ててしまえば「同姓同名」ということになります。
一方の一般名詞の場合には、物理的に異なる存在を同じ文字列で識別しても、
それが双方に共通する属性に着目しての識別であれば、
それは当然の結果であって、重複命名でも何でも無い。
でも、着目している属性が異なるのに同一文字列になったら、
それは重複命名であって「同音異義」に該当します。
例えば2枚の紙があるとします。
一方が厚み1.0mmで、他方が厚み1.1mmだったとして、
双方とも「あついかみ」と呼んだとしても、それは重複命名でも何でも無い。
それに対して、一方は厚みは1.0mmで温度が15℃、
他方は厚みが0.05mmで温度が80℃だったときに、
双方を「あついかみ」と呼んだら、それは「同音異義」です。
> 1文字の変数名は固有名詞ぽくないですし :-) 久野
でも、プログラム言語の「識別子」は、一般論として固有名詞だと思います。
「個体識別のために与える名前」ですから。
「囚人の識別番号」よりは固有名詞っぽいでしょ^_^;
確か、識別子とキーワードの区別が流動的な言語があったと思いますが、
そういうのは、例えば「土左衛門」が「水死者」を意味する
一般名詞に転用されるというような現象に対応するんだと思います。
戸田 孝@滋賀県立琵琶湖博物館
to...@lbm.go.jp
> 物理的実体のあるものを指す場合に限定して考えると、
> 固有名詞の場合には、物理的に異なる存在であれば
> 異なる文字列を割り当てるのが本来あるべき状態であり、
> 同じ文字列を割り当ててしまえば「同姓同名」ということになります。
> 一方の一般名詞の場合には、物理的に異なる存在を同じ文字列で識別しても、
> それが双方に共通する属性に着目しての識別であれば、
> それは当然の結果であって、重複命名でも何でも無い。
> でも、着目している属性が異なるのに同一文字列になったら、
> それは重複命名であって「同音異義」に該当します。
うーんなるほど。
> > 1文字の変数名は固有名詞ぽくないですし :-) 久野
> でも、プログラム言語の「識別子」は、一般論として固有名詞だと思
> います。「個体識別のために与える名前」ですから。
ですが、iというカウントするための一般的な何かをその近辺でたまた
ま同じものがないからそう記して済んでいるというふうに意識すること
もできるかも知れません。
> 「囚人の識別番号」よりは固有名詞っぽいでしょ^_^;
世の中の山のようなプログラムに山のようにiなるものがあることを
想像すると一概に賛成しかねます :-P
そんな風に思っているからバグを出すのか :-) 久野
戸田 孝@滋賀県立琵琶湖博物館
to...@lbm.go.jp
> それって、例えば、記憶喪失者が現れたんで、とりあえず「太郎」と
> でも呼んでおこうというような状況と本質的には同じものですよね。
うーん。これはうまいですね。
> あるいは、脚本に「通行人A」と書いてあるような場合にも似ている
> かも。「通行人」だったら個体識別力が無いので一般名詞ですが、
> 「通行人A」となったら「この科白を喋る特定の通行人」を識別する
> ものだから、囚人の識別番号と同程度には「固有名詞」と言えると思
> います。
「カウンタ」って一般名詞ですよね。1重ループだったりしたら「カウ
ンタ」で一般名詞だけどそれしかないからそれで済む、みたいな。
まあiだと「カウンタ1」みたいかな。 久野
で、プログラミング言語の識別子では、「安直な命名」が日常茶飯事ですね。
カウンタとして使用する変数に「COUNTER」と命名するなんて事例です。
この場合、「変数として命名する」という行為を経ているわけなんですから、
「個体識別」を実現する目的で「COUNTER」と命名したのは明らかです。
よって、この場合の「COUNTER」は「固有名詞」であると
考えるべきだということになります。
#その「個体識別」が結果として満足に機能するかどうかは別問題です。
#この場合は、目的意識が本質的でしょう。
戸田 孝@滋賀県立琵琶湖博物館
to...@lbm.go.jp
> あと、厄介なのが、例えば、何かの芝居で「通行人」を演じた人が、
> その芝居とは無関係な状況でも「通行人」という仇名で呼ばれるよう
> になってしまったというようなケース。一般名詞であるハズの文字列
> が固有名詞の機能を持つようになり、限界を越えてしまったという事
> 例ですね。
なるほど。
> 人間では事例が少ないかもしれませんが、白犬に「シロ」という名前
> を付けるというようなことは多々あるわけで、こういう「安直な命名
> の固有名詞」には常に付いて回る問題です。
犬に「いぬ」という名前をつけるとか。
犬に「キツネ」という名前をつけるという漫画が昔あったような…
> で、プログラミング言語の識別子では、「安直な命名」が日常茶飯事
> ですね。カウンタとして使用する変数に「COUNTER」と命名するなんて
> 事例です。この場合、「変数として命名する」という行為を経ている
> わけなんですから、「個体識別」を実現する目的で「COUNTER」と命名
> したのは明らかです。よって、この場合の「COUNTER」は「固有名詞」
> であると考えるべきだということになります。
おお、非常に納得しました。 久野
P.S. 私はよく知らないのですが、ハンガリアン記法とかで変数に命名
すると固有名詞を考えるという感じじゃなくなるのかも。
その台本を通じて「通行人」が一人しか居なければ、「通行人」だけと
なる場合も有ります。
> 「カウンタ」って一般名詞ですよね。1重ループだったりしたら「カウ
>ンタ」で一般名詞だけどそれしかないからそれで済む、みたいな。
これは亡父から聞いた話ですが、父の学生時代、父が居た国語教室では
「先生」が「固有名詞」だったそうです。国文学教室では固有名詞には
ならなかったらしい。
他にも、田舎に行くと、「駅」とか「局」とかが固有名詞として機能し
ます。西欧の言葉だと「定冠詞が付く」みたいな感じです。
これらは同音異義語なんでしょうか、同姓同名なんでしょうか、或いは、
文脈依存のローカルな定義なんでしょうか…
--
椎野正元 (しいの まさよし)
これは、国語教室には先生は一人かいなかったけれど、国文学教室には複数いた、とい
うことですか?あるいは、前者は「先生」に値する人物は一人しかおらず、そこで学んだ
生徒が教師になったとしても、やはり相対的な位置づけとして「先生」とは呼ばれなかっ
たとか?
> 他にも、田舎に行くと、「駅」とか「局」とかが固有名詞として機能し
> ます。西欧の言葉だと「定冠詞が付く」みたいな感じです。
> これらは同音異義語なんでしょうか、同姓同名なんでしょうか、或いは、
> 文脈依存のローカルな定義なんでしょうか…
結局、どういう集団を取り上げて考えるかで、固有名詞の概念も変わる、ということで
すかね?
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\\ ・ : 佐脇貴幸
\☆ /\/\ .: ・ tx_s...@yahoo.co.jp
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> これは、国語教室には先生は一人かいなかったけれど、国文学教室には複数いた、とい
>うことですか?あるいは、前者は「先生」に値する人物は一人しかおらず、そこで学んだ
>生徒が教師になったとしても、やはり相対的な位置づけとして「先生」とは呼ばれなかっ
>たとか?
どう云う人を「先生」と呼ぶかに拠ってどちらとも取れます。
助教授以上の人に就いては前者、助手 (当時の制度では教官) を含めれば後者、
と云う風に聞いています。講師はどうなってたか判りません。
# 私の時代でも、工学部では助手を「先生」とは思ってなかった
>> 他にも、田舎に行くと、「駅」とか「局」とかが固有名詞として機能し
>> ます。西欧の言葉だと「定冠詞が付く」みたいな感じです。
:
> 結局、どういう集団を取り上げて考えるかで、固有名詞の概念も変わる、ということで
>すかね?
そうも言えますが、バス停・電停の名前とか通りの名称になってしまうと、特
定の集団の言葉とも言い難い様に思います。流石に「駅」とか「局」とかでは
有りませんが、「郵便局前」「女子大前」「区役所通り」「見番通り」等々。
「府中市」は二箇所有る固有名詞ですが、「府中町」はもっとあるかも知れま
せん。府中自体は日本中に在った訳ですが、必ずしもそう呼んでたのでもなさ
そうですね。
--
椎野正元 (しいの まさよし)
文脈依存文法な言語だと、同音異義語はよくあります。
Apple の AppleSoft BASIC( http://www.landsnail.com/a2ref.htm ) (古い!!)で
は、
FOR I=1 TO 10 の TO
と、
HPLOT x1,y1 TO x2,y2
で、TOの意味が違います。
FORTRANでも、"=" は文脈によって、比較演算子になったり、代入記号になったり。
ではでは
たけおか@アホになりつつも生存中(ほんまに、アホなことを書いてしもたわ)
ただ、この観点でも、同音異義語と同姓同名の本質的差異はありませんね^_^;
同じ文脈に現れやすい人、例えば兄弟を意図的に同姓同名には普通しないし、
プログラミング言語で同一識別子が現れるのは、
親構造体名(=名字?)で区別できるとか、スコープで区別できるとか、
そもそも別のプログラムだとかいう場合ですから。
#博物館業界では「点字の展示」の話をしていて訳が分からなくなることがあります。
#定着した峻別表現はまだ無いんですけど、そのうち決まってくるかも。
戸田 孝@滋賀県立琵琶湖博物館
to...@lbm.go.jp
なるほど。
> # 私の時代でも、工学部では助手を「先生」とは思ってなかった
これは、大学あるいは学部毎の「文化」かな。
> >> 他にも、田舎に行くと、「駅」とか「局」とかが固有名詞として機能し
> >> ます。西欧の言葉だと「定冠詞が付く」みたいな感じです。
> > 結局、どういう集団を取り上げて考えるかで、固有名詞の概念も変わる、ということで
> >すかね?
> そうも言えますが、バス停・電停の名前とか通りの名称になってしまうと、特
> 定の集団の言葉とも言い難い様に思います。流石に「駅」とか「局」とかでは
> 有りませんが、「郵便局前」「女子大前」「区役所通り」「見番通り」等々。
それでも、市・町・村・区域・集落等大きさは様々ですが、ともかくある大きさで区切
られたある集団(地域住民)を取り上げれば、その地域住民にとっては、そのもやっ~と
した一般名詞みたいな名称でも一箇所を特定できる固有名詞として機能しますので、やは
り固有名詞(特に地名)の概念は集団の性状(文化、生活、言語)に依存している、と言
えると思います。
しかし、そこに他の地域から別の集団が入り込んだり(移住、観光等)、あるいはその
地域外部から評価・対比されたりすると、先住民と新住民・他地域の住民との間の相互の
意思が通じなくなり始めるということでしょう。つまり、「そんなあやふやな名前じゃど
こだかわからない」ということに。
> 「府中市」は二箇所有る固有名詞ですが、「府中町」はもっとあるかも知れま
> せん。府中自体は日本中に在った訳ですが、必ずしもそう呼んでたのでもなさ
> そうですね。
府中という位置づけをそこの住民がどう評価していたか、ということじゃないですか
ね。人の往来とか書類上のやり取りが増えると、どこの国の府中かを区別するために国名
を付けて区別するようになったんだと思いますが、結局は、住民がその地名を誇りに思っ
たり重要な機能(経済、政治)が継続していたりする所だけが、地名として残ったのだと
思います。逆に、不要となったり後の為政者が政治的意図で改名したりした場合には忘れ
去られた、ということじゃないですかね。
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\\ ・ : 佐脇貴幸
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