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ありがとうございます。
これだけではなんなのでちょっと思ったことを。
ニフティの昔から、実名匿名論争は飽きもせず続いてきました。ただ、何か事件
が起こるたび、「だから匿名はダメなんだ」と語られる事例が多かったように思
います。飽きず起こるネットでの名誉棄損もそうですが、ツイッターでコンビニ
の冷蔵庫でオチャラけてる写真を載せたり、遊園地でのオフザケを語ったりして
事件になったことも、「匿名だと思って軽い気持ちでやったことが大事につなが
った」という取り上げ方をされていたと思います。
匿名制度には功罪あるはずで、そうでなければこれほど続いてこなかったと思う
のですが、「罪」ばかりが目立ち、「功」がおおっぴらに語られることはほとん
どなかく、それこそ匿名でおずおずと述べらるだけだったと思います。
ですが、最近の小保方さん問題では、紛れもなく匿名性の「功」があったと思う
のです。
私は研究者(分野は違いますが)ですので、この件については多くのマスコミの
報道での頓珍漢ぶりやらなんやら語ることが山ほどあるのですが、そんな時間は
ないのでとりあえず簡単に。
まず事実として科学研究において、「捏造」は昔から存在することであり、近年
ますます増えているもごくありふれた犯罪です。捏造を一つも起こすな、という
のは交通事故をゼロにしろというレベルの理想論であり、現実的ではありません。
論文を一切書くなということにすればOKですけどね。
もちろん、だから捏造OKということではありません。捏造は研究者生命を失うに
足る大罪です。ですが、捏造に対するモティベーションが厳然と存在する以上、
たいていの犯罪は社会的生命を失う結果になるのにゼロにはならないごとく、捏
造はなくなりません。
小保方事件は決して空前絶後の大事件じゃありません。東大加藤研での捏造事
件の方がよほど深刻で影響も大きく本質的だと思います。小保方さんが割烹着さ
え着てなけりゃ、それでも研究者のコミュニティの中では加藤研や東北大元学長
の件ほどでなくとも大事件でしょうが、一般的にはそんなに大して話題にもなら
なかったでしょう。
現実的には捏造をできるだけ減らすことと、捏造が起こった時のリスクをできる
だけ減らすように考えるべきなんですよね。そして、それに対して最も有効なの
は、捏造が起こった時にできるだけ早く捏造であることがバレることなんです。
ご存知の方も多いと思いますが、10年ほど前にパトリック・シェーンというドイ
ツ人がアメリカのベル研で、今の小保方さんとそっくりな捏造事件を起こしてい
ます。やや本流から外れたところから、国際的にトップレベルな研究所に来て、
斯界の大家の庇護のもとで、革命的とも言われる(しかし現状の理論の延長線上
ではある)画期的な成果を出し、大家の信用度も合わさって高い評価を得ました。
しかし、実は出したデータは自分で適当に拵えたもので実験は実際にはやってお
らず、匿名の電話によってある論文のグラフと別の論文のグラフが(全く異なっ
た条件にもかかわらず)正確に一致していることが暴露されたことから捏造がバ
レました。本人はベル研をクビになりましたが、共同研究者のボスは捏造を見抜
けなかったことは非難されましたが捏造の主犯ではなく騙されただけだというこ
とで公的なおとがめはなく、バレる前に移動したスイスの大学教授職をそのまま
続けました。まったく、みごとなくらい今の状況とそっくりです。
ですが、シェーンの時はバレるまで2年かかりました。小保方さんは2ヶ月もかか
っていません。これは誇るべきことだと思います。もちろん、シェーンの方が小
保方さんよりもだいぶ賢かったということもありますが、それにしてもこの件が
この短時間で明確になったのは明らかに次の二つが原因でしょう
1)Natureの論文も、早稲田の博士論文も(手間はかかるけれど)一般に
accecibleであったこと
2)「匿名の」ブログや掲示板で情報の提示や情報・意見の交換が行われたこと
主体となったのは11jigen氏です。彼とその匿名の協力者のおかげで、たった2ヶ
月で理研・natureという権威に騙されていた捏造の衣が剥がされ、日本の科学は
ぎりぎりその健全性を保った、と見ることもできるのです。
これは紛れもなく匿名性の「功」ではないでしょうか。
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