溶液系と溶媒系における溶媒粒子数の差異について

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戸田昌利

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Dec 2, 2022, 2:14:20 AM12/2/22
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松林先生、桜庭先生

お世話になっております。戸田と申します。
先日はメールにて ERmod およびこの wiki に関するご相談に応じてくださり誠にありがとうございます。

今回、ERmod Wiki の Quick Start Guide についてお聞きしたいことがあります。

Gromacs での使い方を説明している
において

(溶液系)
genbox -cp etoh.gro -box 3.2 3.2 3.2 -cs spc216.gro -maxsol 1000 -o solution.gro -p etohsolution.top
(溶媒系)
genbox -box 3.2 3.2 3.2 -cs spc216.gro -maxsol 1000 -o solvent.gro -p wat.top

と記載されておりますが、溶媒の粒子数を溶液系と溶媒系で揃える (上記例では 1000) 必要はありますでしょうか。流石に極端に違う場合はまずいような気がいたします。

お手隙の際にでもご意見いただけますと幸いです。
どうぞ宜しくお願いいたします。

戸田

Shun

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Dec 3, 2022, 3:35:37 AM12/3/22
to ermod-users
 戸田様

溶液系と溶媒系では系の粒子数をそろえる必要があります。
ERmodが計算する溶媒和自由エネルギーはソフトウェア論文の式(1)の定義の通りで、式(1)の分子の配置積分に対応するのが溶液系でのシミュレーション(溶質-溶質, 溶質-溶媒, 溶媒-溶媒 相互作用すべてがそろった系)、
分母の配置積分に対応するのが溶媒系でのシミュレーションになります。後者は溶質と溶媒を独立にシミュレーションし、両者をランダムに配置した系を考えることでそのサンプリングを行います。
両者で個数を変えると、溶媒溶媒相互作用の値が完全に異なってしまうので、意味のある値を与えません(そもそも計算できるかもよく分かりません)。

2022年12月2日金曜日 16:14:20 UTC+9 masatos...@gmail.com:

戸田昌利

unread,
Dec 3, 2022, 8:39:46 AM12/3/22
to ermod-users
桜庭先生

いつもお世話になっております。戸田でございます。
迅速かつ丁寧にご回答くださりありがとうございます。
本件、理解することができました。おっしゃられているソフトウェア論文を読んでみます。
引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。

戸田

2022年12月3日土曜日 17:35:37 UTC+9 Shun:
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