開発者の皆様
お世話になっております。
和田と申します。
今回、複数の分子種に対してERmodにて自由エネルギー計算を行い他手法との比較を行ったのですが、異なる傾向を示す結果となりましたのでご相談させていただきたくご連絡しました。
樹脂に分子を混ぜたときのギブス自由エネルギーを計算した先行研究として以下のものがあります。
https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/01694243.2014.902294この論文ではPMMAに分子を混ぜたときのギブス自由エネルギーを計算しており、このエネルギー差の大小関係がERmodでも同じとなるかを確認したく計算を行いました。
計算の結果としては論文と反対の傾向を示しており、溶媒和自由エネルギーの低い順に7o,o,3m,cp,cm(名称は論文と同じ, Table2)となりました。PMMAは弱く極性を持つ分子であるため、極性の弱い分子o(オクチル基)は親和性が低く、極性を持つ分子cm(クロロメチル基)は親和性が高いと思っていたのですが、計算では異なる結果となりました。
これらの分子を計算する際に気をつけなければならない箇所がありましたら教えていただけますと幸いです。
計算条件
・MD
ソフトウェア:GROMACS
分子数:PMMA 60量体
挿入分子 1分子 (論文記載の官能基を水素で末端)
力場:GAFF2
電荷:RESP電荷 gaussian b3lyp/6-31g(d)
温度:520K
気圧:1atm
・ERmod
トラジェクトリーファイル:
PMMAは3量体を一つのフラグメントとして設定
溶液 4ns 40fsごと記録
溶媒 4ns 40fsごと記録
溶質 50ns 50fsごと記録
その他設定はデフォルトから変更していません。
お手数をおかけしますが、お時間のあるときにご回答いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。