ドロップシッピングは流通破壊の引き金か
昨日、私が所属している勉強会に、もしもの実藤社長を迎えて、ドロップシッピングについて話していただいた。ドロップシッピングとかECとかについては、全く門外漢、言葉だけ知っているという程度で、よくわからない私。大変わかりやすいお話でためになった。
なお早速横道に逸れるが、ドロップシッピングは、本日時点でまだWikipediaに記事が無い。それだけ新しい分野なのだろう。検索したら、こちらのサイトが詳しかった。
お話を私は、こんな風に理解した。
楽天、アマゾンなどのアフィリエイトとして活動している人(実藤社長の言葉で「アフィリエイター」)には、マージンが小さい/リピーターの購買から利益が得られないなどの不満がある
米国では、それらの不満を酌むサービスとしてドロップシッピング(DS)が一般的になりつつあり、EC市場の約30%がDSでまかなわれている。
日本でもこの流れが起こるはずだが、特定商取引法で定める義務(住所や名前を明かすこと)に対する心理的抵抗感などがあり、なかなか進んでいない。
「もしも」では、それらの抵抗感を払拭するサービスと便利な仕組みを提供している。
(私が理解した内容で、ご本人の意図と異なるかもしれませんので、ご注意ください)
DSが実藤社長のシナリオ通り日本でも拡大していくとすると、アフィリエイトはどうなっていくのか。DSにも得意な分野と不得意な分野があり、例えばナショナルブランドは、既存の流通構造を維持するために、DSに破格の値段で卸したりすることはしない。DSはマーケティングコストがかけづらいような分野、例えばブランドが弱い一般消費財などに強い。これらの状況によって、アフィリエイトが無くなるというわけでもなく、どこかで両者が均衡するのだ、という。
DSとアフィリエイトの一番の違いは何か?それはユーザーが自分で価格を決められることだそうだ。DSの一番の「おいしさ」はアフィリエイトよりもマージンが大きいことだ。
そもそも、なぜ一社間に入っているのに、仕入れ価格が安いのか?売り手(実藤社長の言葉で「ドロップシッパー」)が何千人、何万人もいるという販売力を仕切り交渉力に変えて、有利な仕切りを引き出せるからだと言う。
これが本当だとすると、ドロップシッパーが増えれば増えるだけ安く仕入れられる力が強くなっていくことになり、流通破壊の注目すべき動きだという印象を受けた。楽天市場などと違うのは、「もしも」(またはその他のドロップシップサービスプロバイダー業界の勝者)が強力な卸であること。店子を並べて比較する市場を提供しているというよりは、個々人が顧客を囲い込む手段を提供していること。
あえて悪い点を探してみるとすると、セマンティックウェブ的ななんらかの技術がWebに行き渡って、誰が何をどんな価格で売っているのかが横断的に検索できるような仕組みが整ってしまう未来においては、ドロップシッパー同士の競争も激しくなるため、ドロップシッパーにとっての「おいしさ」が半減してしまうような気もする。
また、経済産業省がドロップシッピングに目を付けて、あら探しをはじめているという話も聞く。善と判断されるのか、悪と判断されるのか?それによって未来の流通構造が大きく変わりそうだ。