【セミナー】AIによる自動価格設定の競争効果/ライブ配信プラットフォームでのユーザー行動

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makoto mizuno

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Oct 14, 2024, 1:24:45 AMOct 14
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計算社会科学MLの皆様

分析マーケティング研究会では、カリフォルニア大学サンディエゴ校の林田光平さん、横浜国立大学の松井暉さんのお二人から、最新の研究についてお話いただきます。
林田さんの研究は、近年AIによる価格設定の自動化が結果に共謀な価格吊り上げにつながる懸念を踏まえ、ゲーム理論・強化学習に基づいてどのような場合に反競争な価格付けにつながるかを検討するものです。松井さんの研究は、ライブ配信プラットフォームでのユーザー行動を探索と深化という観点から捉え、ユーザーの感情体験も視野に入れて分析するものです。いずれも進化する情報環境を対象とした大変興味深い研究です。

ハイブリッドで開催し、懇親会も行う予定です(先着6名様とします)。研究その他に関してじっくり話せる機会ですので、できましたらセミナー会場、そして懇親会にお越しいただけましたら幸いです。

参加をご希望の方は下記からお申し込み下さい:
https://forms.gle/qbUqG36BnJoz16ex6

皆様のご参加をお待ちしております!

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日時:2024年11月07日(木) 午後5時30分から7時30分まで

場所 明治大学駿河台キャンパス リバティタワー11階 1113教室
 アクセスマップ http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html
 構内マップ http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/campus.html

報告1:Competing Multi-Product Firms Using Single-Product Pricing Algorithms
 講師:林田光平 カリフォルニア大学サンディエゴ校経営大学院
 概要:
小売業者は、価格決定にAIベースの自動価格設定アルゴリズムを採用することが増えている。これらの自動価格アルゴリズムは、スケーラビリティと実装の容易さを提供し、リアルタイムでの実験による自動価格発見が可能である。しかしながら、最近の理論および実証な研究では、このようなアルゴリズムによる価格付けにより、反競争な結果が生じる可能性が示されており、政策上の懸念が高まっている。
これまでの研究は、単一商品企業に焦点が当てられていた。本研究では、複数の商品を扱う企業を対象に、共同価格設定の複雑さが次元の呪いによって扱いきれなくなる問題を探る。多くの場合で、複数財企業は、各商品に独立した単一商品アルゴリズムを使用するか、すべての商品に一定のマークアップを適用するアルゴリズムを使用している。
  本報告では、まず実社会で企業がそのようなアルゴリズムの簡略化を使用していることを示す証拠を提供する。次に、複数商品企業が単一商品アルゴリズムを使用する場合、競争を超えた価格設定が生じる可能性は低いことを示す。具体には、クロスプロダクトの代替が一定の閾値を超えると、単一期間のナッシュ均衡が唯一の安定した状態になることを理論に示す。シミュレーション実験でも、これを支持する結果が得られ、これらの単一価格アルゴリズムはしばしば競争価格以下の均衡価格をもたらすことを示す。一方で、商品間で一定のマークアップを使用する企業は、競争価格よりも高い定常価格に達することも示す。需要が製品間で独立(代替性がない)場合、一定のマークアップモデルは、多市場接触に似た戦略を支持する。このように、本研究は、潜在なアルゴリズムの共謀についての理解を深め、政策立案者に対してどのアルゴリズムが競争を超えた価格に至る可能性があるかについての洞察を提供する。

報告2:ライブ配信プラットフォームにおけるユーザー行動分析:探索・深化と感情体験
 講師:松井暉 横浜国立大学大学院国際社会科学研究院
 概要:
本研究では、ライブ配信プラットフォーム(Pococha)におけるユーザーの探索・深化行動を理解し、その行動に影響を与える要因を明らかにすることを目とする。まず、リアルタイムコンテンツの利用という制約の中で、ユーザー間でどのようなインタラクションのダイナミックがあるかを分析する。これにより、プラットフォーム利用の初期段階とそれ以降では、探索・深化行動に大きな違いが見られた。また、この探索・深化行動に関連する外な要因も議論した。しかし、これらの結果は行動ログから得られた分析であり、実際のユーザーの認知との関連は明らかではない。そこで、本研究では、ユーザーの感情な体験(affective experience)をアンケートにより取得し、探索・深化行動との関連を分析した。さらに、ユーザーのエンゲージメント指標との関連も検証した。本研究は量・質研究を組み合わせることで、ライブ配信プラットフォームにおけるユーザー行動を包括に理解し、効果なプラットフォーム設計への示唆を提供するものである。

*報告の順序は変更されることがあります

以上

水野 誠
明治大学商学部
101-8301 東京都千代田区神田駿河台1-1
TEL: 03-3296-4164
E-MAIL: makm...@gmail.com
E-MAIL: mak...@meiji.ac.jp
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