第11回予兆学研究会のお知らせ(山西健司氏, 2021/1/13)

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SASAHARA Kazutoshi

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Dec 6, 2020, 7:00:48 PM12/6/20
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計算社会科学研究会MLのみなさま

東工大の笹原と申します。
第11回予兆学研究会のお知らせです。
ぜひご参加ください。

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第11回 予兆学研究会
主催:名古屋大学 大学院情報学研究科
開催日時:2021年 1月13日(水) 13:15-14:45
開催場所:Zoomウェビナー(参加無料)
参加申し込みは下記のサイトからお願いします。

演題:予兆情報学―情報論的学習理論に基く変化予兆検知―
講師:山西健司氏 東京大学 大学院情報理工学系研究科 数理情報学専攻 教授
概要:
 時系列データからイベントの予兆を検知する問題を考える。例えば、センサーデータからシステム障害の予兆を検知するような問題である。本講演では、情報論的学習理論に基づく2つのアプローチを紹介する。
 一つは変化予兆検知による方法である。従来、時系列データからの変化検知手法が多く研究されてきた。しかし、その多くは突発的変化を検知するものであった。一方で、変化は必ずしも突発的に生起するとは限らず、漸進的に起こる場合がある。その際に変化の開始点(変化予兆点)を早期に検知することが、イベントの予兆を検知する上で鍵となる。そこで、MDL(minimum description length)変化統計量、及び微分的MDL変化統計量といった情報論的学習の基本概念を導入し、変化予兆検知を実現する理論を紹介する。障害予兆検知や、COVID-19の感染爆発予兆検知を実例にして有効性を示す。
 もう一つは潜在構造変化検知による方法である。これは、時系列データの表層的な変化のみならず、その背後にある潜在構造(クラスター構造、コミュニティ構造など)の変化を検知することを目指す。潜在構造は一般に離散的であるが、連続的に緩和して変化の過渡期の挙動を調べることにより、潜在構造変化の予兆を検知できる。そのための手段として、動的モデル選択、構造的エントロピー、記述次元といった情報論的学習の基本概念を導入し、潜在構造変化及びその予兆を検知する理論を紹介する。市場動向分析や電力消費クラスター分析を実例として有効性を示す。
 上記方法論は、いずれも情報論的観点から予兆検知に臨むものであり、これに基づく予兆の科学を「予兆情報学」と称している。本講演を通して、予兆情報学の可能性と限界を論じたい。
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