この質問は面白くないですか?
某Q&A掲示板で、次のような質問が出てました。
[仕事Wは何エネルギーの変化量に等しい?]
ある系に対して仕事Wがなされたとき,その仕事Wは全エネルギーの変化量に等しいということで合っていますか?
教科書には,ある系に対して”重力”によって仕事Wがなされたとき,その仕事Wは位置エネルギーの変化量に等しいと書かれています.全エネルギーの変化量ではなく,位置エネルギーのみの変化量に等しいのはなぜなのでしょうか?
ある系に対して仕事Wがなされたときに,それと等しいのは位置エネルギーの変化量でしょうか?.運動エネルギーの変化量でしょうか?.それとも全エネルギーの変化量でしょうか?
この質問は面白いと思いました。自由落下については慣れ切っているので、こんな風に考えた事はなく、盲点をつかれたような感じです。質問の意図は十分に理解できます。
・1個の質点だって「系」なんだから、そこに(重力の)仕事がなされれば内部エネルギーは増えるはずじゃないか。それなのにエネルギー保存則でエネルギー一定とは、いったいどういう事だ?。
たぶん「系」としては、熱力学的系をイメージしてるんだろうなと思いました。ところで熱力学的系のエネルギー収支は内部機構に無関係です(内部機構がなくても良い)。そこで熱力学的系と、1個の質点系との対応をきっちり付けてやれば、(重力によって)仕事がなされた事がエネルギー一定である事に矛盾しない結果になるはずだ、と考えました。