東京大学新環境エネルギー科学創成特別部門メールマガジン No.7

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UT-EcoEne-Officer

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Nov 24, 2009, 3:27:22 AM11/24/09
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   東京大学新環境エネルギー科学創成特別部門メールマガジン
                  No.7 (2009.11.24)
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こんにちは。
晩秋になり、気温がぐっと下がったかと思うと上がったりと天侯が変わりやすく、
秋空はやはり気まぐれなようです。さて、今回はユニークな特別部門のゼミについて
飯田先生の寄稿をお届けします!
 
========内容==============================================
○イベント案内:
「第2回革新的太陽光発電国際シンポジウム」
○講義についての寄稿:
「環境エネルギーゲーミング in English」  飯田誠特任講師
○環境エネルギーコラム:第4回トークショー
「自分でできる地球温暖化対策~エコフレンドリーなライフスタイルを考える」
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○イベント案内:
「第2回革新的太陽光発電国際シンポジウム」
日時:2009年12月7日(月)~8日(火)
場所:つくば国際会議場(エポカルつくば)
 
東京大学先端科学技術研究センターは、地球環境問題、エネルギー・資源問題を地球
規模で解決するため、エネルギー・環境技術国際研究拠点「SOLAR QUEST」を立ち上げ、
革新的な研究開発に取り組んでいます。2008年度からは、先端研、産業技術総合研究所、
東京工業大学が中心となり、「革新的太陽光発電技術研究開発」プロジェクトをスタート。
今年3月に開催された第1回目の国際シンポジウムは、400名が参加し、立見が出るほど
大盛況でしたが、2回目の開催が決定しました。
太陽電池の研究開発をリードする国内外の研究者が一同に会し、最新の研究成果の報告、
またパネルディスカッションを行います。ふるってご参加ください!
 
イベントの詳細は先端研のHPをご覧ください↓
 
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○講義に関する寄稿:NEDO特別部門 飯田誠特任講師
「環境エネルギーゲーミング in English」
 
 
先日教養教育開発機構主催 「ジェネリックシンポジウム」に参加して、
「話すことで学生と教員双方の理解が深まる」・・ことについて考えさせられました。
今日は2009年度開講講義「環境エネルギーゲーミング in English」について紹介したい
と思います。本講義は、以前メルマガ第3号でも紹介した2009年度夏に開講した講義
「環境エネルギーゲーミング」の英語版です。今学期は、工学教育推進機構の森村
久美子先生にご協力いただき、留学生も参加してもらえるような講義を意識しました。
 
「in English」についてお話しする前に、夏学期に丸山先生と共同で開講した
環境エネルギーゲーミング(日本語版)を簡単に紹介しておきます。
夏学期は、地球温暖化政策ゲーム「KEEP COOL2」、「貿易ゲーム」、「マイアース」
いった環境・エネルギーゲームを通じて、環境エネルギー問題の波及効果や
ジレンマについて、体験、考えてもらい、最後には自分たちで環境エネルギーに関する
ゲームをつくってもらいました。
 
この講義、思いのほか盛況で、そして当初目的としていた環境エネルギー問題の
難しさ、国際協調の難しさについて、他者との対話を通じた議論、協力関係を築く
ということを学生たちに体験してもらうことができたと感じています。環境エネルギー
問題の多様性・波及効果の推定には、うってつけの講義となりました。
なにより学生たちが「ゲーム」ということもあり、楽しんでもらえたことが大きかったの
かもしれません。
 
実際の国際交渉の場を考えた時には、異なる文化背景を有する他の国の人々
と対話、交渉が必要になります。私は、国際標準化交渉の会議などで、各国の文化
背景と触れ合う機会が少なかったために、苦労したことがあります。
このような部分については、体験してもらえなかったことに課題を感じました。
夏学期は別の目的だったので、失敗ではないのですが、日本人だけのゲームでは、
「リアリティ(実践性)」に欠いていることに課題を感じました。さらに、実際の
国際交渉では、英語で議論することが多く、英語で議論することに対する免疫を
つけておく(練習の機会を増やす)と、今後有用であると思いました。
 
そこで、冬学期のこの講義では、留学生も交えてさらに英語で交渉をする講義を
行ってみようと考えました。それが「環境エネルギーin English」です。受講生
は30人弱ですが、留学生、帰国子女などが1/4(7人)参加してくれています。
 
授業は当初日本語&英語で始めましたが、徐々に英語にウェイトへシフトするよう
に試みています。現在第5回まで進めましたが、目的である「英語を無理なく交渉
に使う」ことは、意外にもスムーズだと感じています。(もちろん、苦手な学生も
見受けられますが、免疫はついてきたようです)また、留学生に参加してもらって
いることがやはり功を奏して日本語版の時とは違った進行、交渉が発生しています。
地球の危機にみんなで協力するという世界も繰り広げられています。
 
 
写真は、それぞれのグループの世界で起きたゲームの進行を英語で
プレゼンテーションしている様子です。
この講義では、ゲームを単に楽しむだけでなく、その世界で起こったこと、
転換点(地球が滅びるにいたった経緯)なども考えさせています。(もちろん
英語でプレゼンの準備)次回以降、第二ラウンドで、チーム換えをして別の立場、
世界を体験してもらうことになります。彼らの作っていくこれからの地球がどのよう
になっていくのか、実際の世界についても楽しみです。
 
 
飯田 誠(いいだ まこと):
東京大学教養学部附属教養教育開発機構NEDO新環境
エネルギー科学創成特別部門特任講師。自身が研究
開発に携わった小型風車「エアドルフィン」が産官学連携
功労者表彰で経済産業大臣賞を受賞。
 
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○環境エネルギーコラム:第4回トークショー
 「自分でできる地球環境問題~エコフレンドリーなライフスタイルを考える」
 
10月22日(木)、節約アドバイザーの丸山晴美さんをゲストにお迎えし、地球温暖化対策に
有効である省エネを中心に、地球環境にやさしいライフススタイルを話し合いました。
司会は教養学部2年生の飯塚修平さん。「生活全般を省エネや節約するためのポイントは
何ですか?」との飯塚さんの最初の質問に、丸山さんは「ぱなし」を止めること、それから
「丁寧に生きることです!」と明快な答えが返ってきました。
 
たとえば水道水の出しっぱなしを止めて洗面器などにためて使う、電気のつけっぱなしを
止める、など私たちの生活を見回すと、「ぱなし」に気付かずにいることがいろいろあります。
生活の中で必要なものと、そうではないものの線引きをして、見直すことがまず第一歩。
それを積み上げていくと、結果として地球環境にも貢献することになるわけです。
今年7月には初めてお子さんが誕生し、丸山さんは今だけでなく、将来世代の地球環境も
考えなくてはいけないことをより意識するようになったそうです。
 
省エネや節約については、面倒くさいと思うかもしれませんいが、自発的に動いて経済的にも
結果が出ると誰でもうれしくなる、またやろうという気持ちになり、継続するのがコツだという
ことでした。「漠然と、あるから使う」、という感覚ではエネルギーもお金もいっしょで、どんどん
使いこんでしまう心配があります。しかし、意識することで無駄は確実に減り、目に見えて
差が出るのだと、丸山さんはきっぱり言い切りました。
司会をつとめた飯塚さんも「ネガティブだった節約のイメージが変わった!」と感想を述べて
いました。
 
明るく元気に省エネや節約のコツを語る丸山さんは、現代版“おばあちゃんの知恵”のような
存在。エコフレンドリーな社会を実現するためは、生活の中の「必要」か「無駄」かを丁寧に
見直し、必要あれば「即、行動!」を再確認しました。
 
 
 
※右から丸山晴美さん、飯塚修平さん(教養学部2年)
 
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【編集後記】
今年もあと一カ月と一週間を残すところとなり、まさに光陰矢のごとしです。巷では年賀状の
販売も始まり、クリスマスプレゼントの話題も出るようになりました。
今の時期はシンポジウムやイベントなどが多い季節ですが、環境とエネルギーに関する
さまざまな企画も目白押し!実りの秋、新たな知見が得られるのが楽しいこの頃です。
                        松本真由美(東大先端研特任研究員)
 
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東京大学NEDO新環境エネルギー科学創成特別部門は、東京大学駒場キャンパスの
三部局(先端科学技術研究センター、生産技術研究所、教養学部附属教養教育
開発機構)に設置されています。これは、独立行政法人「新エネルギー・産業
技術総合開発機構」(NEDO)のプロジェクトである「循環社会構築型光触媒産業
創成プロジェクト」の一環として採択された「新環境科学創成のための人材育成・
異分野融合拠点化事業」により実施されています。
 
 
 
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