No.9 東京大学新環境エネルギー科学創成特別部門メールマガジン

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Mar 11, 2010, 4:43:08 AM3/11/10
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   東京大学新環境エネルギー科学創成特別部門メールマガジン
                  No.9 (2010.3.11)
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こんにちは。皆様、元気でお過ごしですか?
季節は冬から春へ、2010年になってから初めてのメールマガジンの配信です。
まずは、今年度冬学期集中講義の報告から!
 
========内容====================================================
○ゼミの紹介:青森県鯵ケ沢「地域再生とエネルギー」
丸山康司 特任准教授
○環境エネルギーコラム:第6回トークショー
「地球と人の未来~思いつづければ、夢はかなう」 
ゲスト:有森裕子さん
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○ゼミの紹介
冬学期集中講義「地域再生とエネルギー」   丸山康司 特任准教授
 
教養学部の全学体験ゼミとして、「地域再生とエネルギー」と題した体験
実習を真冬の青森で開催しました。
 地球温暖化問題への関心が高まる中、再生可能エネルギーの利用など、
持続可能な社会を実現するための取り組みも増えてきています。
けれども、技術だけを導入しているに過ぎず、地域に充分な効果をもたらして
いない事例も少なくありません。こうしたケースの多くは継続的な取り組みに
つながっておらず、将来的に持続可能なのかというところに課題があります。
 
 こうした問題意識をもって、地域に根付いた事例を知るために、風力発電や
バイオマス利用を地域活性化に結びつけようとしてる青森県鰺ヶ沢町を訪問
しました。わざわざ真冬の時期に開催したのも、この地域の気候風土などの
厳しさも体験した上で、過疎問題をはじめとする地域社会の課題を理解する
ためです。その上で問題解決の手段として、地域の資源である風力などの
再生可能エネルギーの利用がもたらす可能性を垣間見てきました。
 
(市民風車わんず)
 
 現地では、市民が出資して建設した風力発電(市民風車)、主要な
生産物であるリンゴの剪定枝を利用したバイオマス事業、世界遺産に
登録されている白神山地の湧水を販売する事業、さらに農村体験の
ツーリズムなどを見学しました。また過疎の現状などについての講義や、
地域再生に取り組む人々の話を通じて問題を社会の仕組みとして
解決する必要性についての理解を深めました。
 
 
(バイオマス事業を行う農家、木村才樹さん)
 
 都市部出身の学生の参加が多かったこともあり、感想文には強烈
な印象の数々が綴られています。今後の継続的な取り組みに関与
しようという学生もおり、次年度以降の展開が楽しみです。
 
 
丸山康司:
東京大学教養学部附属教養教育開発機構特任准教授。
今年度は『地球環境論~環境問題と社会の仕組み』と
『サステナブルなキャンパスを構想する』のゼミを
担当。再生可能エネルギーを活用した町おこし事例
にも詳しく、市民主体のエネルギー政策を提案する。
 
 
☆集中講義の様子は特別部門のブログでも紹介しています!
 
 
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○環境エネルギーコラム:
第6回トークショー(2010年1月27日開催)
新環境エネルギー科学創成特別部門主催(駒場友の会共催)
「地球と人の未来~思いつづければ、夢はかなう」
 
 
2010年新春、特別部門では、92年のバルセロナ五輪で銀メダル、96年のアトランタ
五輪で銅メダルを獲得した有森裕子さんをゲストにお招きしました。
 
現在、有森さんは国際陸連(IAAF)女性理事や国連人口基金親善大使のほか、
NPO「ハート・オブ・ゴールド」代表理事を務め、カンボジアで国際ハーフマラソンを開催し、
カンボジアの地雷除去や対人地雷で手や足を失った犠牲者や子どもたちに義足を贈る
ための活動など、幅広く活躍されています。
 
足を怪我したり、何かとトラブルが多い競技人生だったそうですが、
何が起きても「せっかく~したんだから」と常に心がけているとのこと。
そのおかげでトラブルに見舞われても心をぱっと切り替え、
神様が与えてくれた休養と考え、この機に違うトレーニングをして
怪我が治ったら、もっと強くなろうと自らを励まし続けたのだそうです。
 
「難題の有る人生は、有難い人生なのです。」という言葉が印象的でした。
 
競技生活の中では強豪の外国の選手に影響を受けたそうです。
カトリン・ドーレ、イングリッド・クリスチャンセン・・、ライバルでもあった彼女達は
強い選手でありながら、とても人間的で、包容力や人を思いやるやさしさを
兼ね備えており、人としての素晴らしさを学んだそうです。
おごり高ぶらないお手本なのだと。
 
また所属云々ではなく、自分の名前で勝負する、自分に誇りを持って生きることを
いつも考えてきたなど、飾らない直球の言葉が胸に響きました。
 
 
70分間のトークショーの中で、参加してくれた学生さん達からの質問の時間も
30分ほどとりましたが、時間が足りなくなるほど、多くの質問が寄せられ、直接
有森さんと話ができて、皆とても喜んでいました。
 
これからの未来を担う彼らにとって、いくつもの困難を乗り越え、常に前向きで
一生懸命な有森さんからの言葉と姿勢に、「感動した!」といった声が多く寄せ
られました。有森裕子さん、本当にありがとうございました!
 
 
 
 (終了後、有森さんを囲んで記念撮影)
 
 
☆特別部門では、次年度も素敵なゲストをお招きする予定です!
 
 
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【編集後記】
晴れた空に梅の花が美しいこの頃、本格的な春の到来まであともう少しです。
先日、先端研を訪ねてきた方が、「ここは緑が多いせいか、かなり花粉が飛んでいますね」と
目を赤く腫らせながら話されていました。
花粉症の人にはつらい季節かと思いますが、どうか無事にこの時期を乗り切ってください。
さて、特別部門では次年度の企画もいろいろ計画中です。引き続きどうぞよろしくお願い
いたします!              松本真由美(東大先端研特任研究員)
 
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東京大学NEDO新環境エネルギー科学創成特別部門は、東京大学駒場キャンパスの
三部局(先端科学技術研究センター、生産技術研究所、教養学部附属教養教育
開発機構)に設置されています。これは、独立行政法人「新エネルギー・産業
技術総合開発機構」(NEDO)のプロジェクトである「循環社会構築型光触媒産業
創成プロジェクト」の一環として採択された「新環境科学創成のための人材育成・
異分野融合拠点化事業」により実施されています。
 
 
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